リクルート 「3年ごとに1500万円のチャンス」新退職金制度で“キープヤング”
A 優良企業 【生き急ぎ型】 (仕事4.5、生活4.0、対価4.8) |
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- 「3年ごとのチャンス」の意味
- CV職という非正規社員の功罪
- ミッショングレードで正社員人件費も変動費化
- 広告課金→成果課金の流れ
- 他社の雇われにならなければOK、の兼業規定
- 「年2400時間を超えるな」
- 「目的を持たないことは負」のカルチャー
「3年ごとのチャンス」の意味
恒久的な制度として、2011年4月からスタートする。これまで年10%超だった離職率が、不況もあって5%ほどに下がり、高齢化が進んでしまったため、若返りを図るのが狙いだ。実際には、40代で新制度を使うと、1500万円に加えて、従来からの「フロンティア制度」(年収1年分を退職金として支給)と合わせて、給与を決めるランクであるミッショングレードが「45」だったら、約2500万円というまとまった資金が入る。
出席した対象者の1人は、「これで住宅ローンを払い切れるので、あとは好きな仕事をして、自分と家族の生活費くらいを稼げばいい。応募を真剣に考えています」
別の出席者も言う。「説明会では、みんな計算し始めてました。リクルートの社員は、みんないつか辞めるつもりで働いてる。でも、きっかけがないとなかなか踏ん切りがつかない。3年ごとにチャンスが来ることによって、おしりを決めて、それまでにウチで何をするのか、と自分のキャリア目標を考えられる。私も辞める前提で計算し、かなり真面目に応募を考えています」
もともと同社には、「フレックス定年制」があった。38歳になると、合計で約2千万円の退職金(注:その人の給与ランクにより上下)が出る、というもの。これが昨年3月を最後に打ち切られ、今回始まるのは、その後続の制度である。金額を計2500万円にアップする代わりに、3年ごとにしか利用できない。
「2008年くらいまでは景気がよかったこともあって、仕事がデキてキャリアのある人から、フレックス定年制を使ってどんどん辞めていってしまう、という弊害もあった」(社員)。確かに30代なら転職機会も多く、市場競争力の高い人なら辞めやすい。一番油の乗っている時期に辞められるのは会社として問題視してもおかしくない。
旧制度では38歳で2千万円。新制度は、38歳だと1750万円だが41歳まで待てば2500万円にアップするから、それまでは働いてもよいだろう、というインセンティブになる。つまり会社としては、デキる人も含め30代の間はめいっぱい働いてもらい、41歳で辞めてほしい
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現行制度でも実質的に定年を低く抑えることはできる訳で、労使にその気があるかなんだよな結局
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読者コメント
確かに中高年社員は少ないですね。みんな辞めていきますが、大半は引き抜かれたり、独立したり、といったケースが多いです。ちなみに上杉隆は信用していない40代OBです
30半ばでお払い箱になっちゃう企業がそんなに優良だろうか?スキルはついても、果たしてどの程度の社員がその後、「望む」「稼げる」しごとについているのでしょうか?
そこをもっと知りたいです。
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