医師免許更新も見送り 医師の既得権益守られる
3カ年計画では、当初、医療ミスの続発を防ぐために「医師免許の更新制導入について2005年度中に検討し、結論を得る」と明記されていたが、日本医師会や厚生労働省、自民党議員らの抵抗で、実現が見送られた。
報道によれば、「更新制の導入による医療過誤を繰り返す医師の処分の問題と、医師の質の向上とは全く別の議論だ」(武見敬三・政調副会長)などと強く反発。
この自民党参議院議員である政調副会長の武見敬三氏は、25年間も日本医師会の会長を務めた武見太郎氏の息子である。
拘束力のある有効な対案が示された訳でもなく、今回も、生活者(患者)の立場よりも、業界団体(日本医師会)の立場が優先され、医師の既得権益が守られる結果となった。
日本歯科医師会から自民党旧橋本派への1億円ヤミ献金事件が昨年明らかになるなど、医療業界団体と自民党との癒着はよく知られており、患者の命より業界の利益を優先しがちな構造がある。
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読者コメント
現役の内科医です。医療過誤の防止のために、免許更新制を導入しても、防止への効果は限られたものになると思います。リピータが起こす医療過誤と、私でも起こす可能性のある医療事故とは、誤りという結果では同等ですが、避けられるか避けられないかという意味では別なものです。
↓の意見、年寄り医者は学ぶこともしない、のソースは?まさか脳内?
車は運転時間に比例して上手になる。医療は医学、医療機器が進歩しているが医者がついていけない状態だ。更に年寄り医者は学ぶこともしない。パソコンもだめ、新しい機器を使いこなせないのだ。医師免許の更新は絶対必要だ。
医療の質を改善するのに更新制度をどう役立てるのか国民全体で考えないといけない。医師の「自己責任」にすり替えるのは幼稚な議論である。前向きの議論をしましょう。
現在騒がれている医療過誤の原因の多くがhuman errorと呼ばれる人為的ミス。医療関係者の労働環境が欧米に比べ劣悪で,短時間にたくさんの業務をこなさなければならないことが主要な原因であり,医師の質の低下が主要な原因ではない。よって医師更新制度はたとえ導入したとしても医療の質が改善する可能性は低く,問題の解決策とは言い難い。だから私は武見氏の意見に賛成。
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