インチキ・シェイプアップ効果のリーボック『イージートーン』、島谷ひとみも騙されたウソ広告で販売続く
店頭で堂々と虚偽広告が使われているリーボックの「イージートーン」 |
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- ABCマートでアメリカ禁止の虚偽宣伝
- 注意したら半分撤去したが…
- リーボックジャパン「2011年に宣伝は自粛したが…」
- 「エクササイズ効果は確認しているが、データは出さない」
- 事業者の嘘つき放題が許される日本
ABCマートでアメリカ禁止の虚偽宣伝
履いているだけで美脚効果、シェイプアップ効果がある、と宣伝するリーボック社の「イージートーン」。
靴底の形を変えたり膨らませたりして不安定にし、その結果、バランスをとるために余計に筋肉を使うために、履いて歩くだけで脚やお尻の筋肉が引き締まる、美脚になる効果がある、と宣伝されている。
ABCマートの店内CMでは、歌手の島谷ひとみ氏も「ウォーキングの時に履いてるんだよ」「歩くだけでストレッチしてる感覚があって、一石二鳥」などと言わされており、騙されている。(右記は同社サイト画像)
なぜ騙されているのかというと、これは「トーニング(筋肉を引き締める)シューズ」と言われるもので、実はその効果が虚偽であるということについて、2011年の6~7月に記事を書いている。
同じ「トーニングシューズ」であるスケッチャーズの「シェイプアップス」という商品に関する記事だ。
記事では、アメリカで、日本の公正取引委員会にあたる連邦取引委員会(FTC)が、宣伝の内容が虚偽広告にあたると判断して訴訟を起こしたこと。裁判では事業者も虚偽であることを認め、31億円の罰金を払うことで和解したことを報告した。
さらにアメリカだけでなく、日本の宣伝広告についても虚偽があり、その根拠とされていた順天堂大学による実験はデタラメで、統計解析がされておらず、効果があるという証拠にはならない、ということも指摘した。
その後、「シェイプアップス」はほぼ店頭から姿を消した。その時点で、リーボックの「イージートーン」もアメリカで同様の訴訟によって虚偽を認め2500万ドルの罰金で和解していた。
日本での「イージートーン」の宣伝についても記事にしようかと思ったが、すでに宣伝は控えめになっていたし、いずれ自然消滅するだろう、と判断し放っておいた。
しかし今年の10月初め、池袋のABCマートを通りかかると、相変わらずリーボックの「イージートーン」が販売されていることに気づいた。同種のライバル商品が消えたことにより、トーニングシューズ売り場は独占されている様子だった。
店頭ではアメリカで禁止された美脚効果やシェイプアップ効果の宣伝も、堂々と行われている。その一つが表紙の写真で、アメリカの訴訟で虚偽だと認めた「ヒップに28%、太ももの後ろとふくらはぎに11%、筋肉を使う量がアップ」というデラウェア大学の実験結果までも、堂々と展示されているのだ。
アメリカエクササイズ協会の研究者たちが実施した実験で、普通のスポーツシューズと効果の違いはないことが判明している。 |
「イージートーン」を履いても筋肉の活動量が普通のスポーツシューズと変わらないことは、アメリカエクササイズ協会の実験で証明されている。(左図参照)
筋肉の活動量だけでなく、それ以外の心拍数や、酸素消費量、消費カロリーなどのエクササイズ効果にも
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アメリカの裁判での和解調書の添付文書。リーボック社が取引業者に対して虚偽広告の宣伝材料を撤去するよう求める内容
10月21日に変更されたABC店舗店頭のPOP
店舗では歌手の島谷ひとみさんによる宣伝情報が四六時中流されている
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読者コメント
はじめからダイエットになるとは思っていない。ただ初めて試着?して立った時 ふわふわでクッションの良さにひかれた。未だに履いているが他のウォーキングシューズにはない 足裏の感覚がやめられない!
このような真実を暴露して消費者に注意をしていただける事はありがたい事です、日本人ももう少し利口にならなくてはいけません、良い記事です。
え、?そんな…
イージートーンは本当にいいですよ!
私はこれに出会って、生活が一変。
どこまででも、何時間でも足の痛みに悩まされることなく歩けるようになりました(^^)外反母趾に苦しんでいる人には救世主、絶対に店頭から消えないで欲しい。もし生産が止まったら困るので、今のうちに買い占めないと!足のマメや、外反母趾に対する効果を、メーカーは調査すべきだし、そちらの宣伝もするべきです。
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