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三井物産(2004)

情報提供
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A:優良企業
(仕事5.0、生活2.7、対価5.0)
 ドクター中松の新人時代の逸話が、三井物産の社内で代々語り継がれている。中松氏は1953年、東京大学を卒業と同時に、三井物産(旧第一物産)に入社。輸入ヘリコプターを国内向けに販売する部隊に配属となった。


営業方法を研究した中松は、ヘリが、飛行機とは異なり、人の手に似た機能を持ち得ることを思いつく。つまり、葉の裏に農薬を散布するには人手が必要だが、ヘリを使えば、気流の関係で、人手を使わずに葉の裏まで散布できることを発見した。

そこで販売先を農協に定め、農薬散布用として売込むこととなったが、これが大当たり。一気に社長直轄のプロジェクトとなり、専門の1つの営業部が結成された、などと言い伝えられている。中松は「商社の仕事なんて、こんなものか」と入社2年目にして、さっさと辞めていった、という話だ。

中松氏の著書等によると、この発明話自体は実話らしく、「ナカサンダスタ」(農薬散布装置)と命名されている。当時はヘリの需要が少なかったが、ある時、ヘリポートへ人を迎えに行った時、ヘリの離発着時に、ほこりが上まぶたについたことが引き金となり、ヘリで農薬散布するアイディアがひらめいたのだそうだ。

現代では、まず入社後2年間、全員一律で本部部門(法務や稟議書のチェックなど様々)に配属され、商社の花形といわれる営業部には、最初は配属されない。2000年ごろまでは、新人に第3希望までを聞いて各部への配属を決める方法だったが、まずはバックオフィスで会社の仕組みを学んだ上で、各営業部への配属を決める方針となった模様である。

とはいえ、3年目からの運と戦略的な行動力次第では、極端な場合は20代で海外事務所の所長になっているケースも実際に起こっている。

若手が活躍するための最も顕著なコースとしては、1つの国で専門性を築くケースだ。同社には2年間、英語等を除く「特殊言語」について語学研修を受ける仕組みがあり、年20~30人が選抜される。競争率は4~5倍といわれる。語学研修を受けた社員は当然、その言語圏でのビジネスを担当することになる。「1つの国で1つの商品を扱うのは原則1チーム」とされているため、自然と縄張り化が進む。早い人では、入社4年目くらいには縄張りを築いているケースがあり、昨今も、20代で海外のプロジェクト事務所長になった社員がいるという。現地では、事実上、三井物産の代表者として、メーカーや現地の人たちと渡り合う立場となり、大きな権限を行使できる。

   ◇   ◇   ◇

商社のこれまでのビジネスは、ダークなイメージがつきまとってきた。つい2年前の2002年、国後島のディーゼル発電所を巡る不正入札事件で社員3人が逮捕された事件や、同年、さらにモンゴル高官への贈賄疑惑も発覚して当時の会長・社長が引責辞任した件が、象徴的である。

しかし、商社のビジネスも変わりつつあり、昨今では、

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世界最高水準の年収推移。海外駐在時は破格の待遇となる。

伝統的な日本企業のカルチャー

30代前半の給与明細。紙では出ない。

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 2008/04/13 11:36
物産2008/02/01 02:51
gbioie2008/02/01 02:51
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