My News Japan My News Japan ニュースの現場にいる誰もが発信者のメディアです

ニュースの現場にいる誰もが発信者のメディアです

給料が高い会社、上がる会社の共通点――『キャリアの夏休み』講演録より①

情報提供
「キャリアとお金」

先月(2025年8月)、30歳以下を対象とした講演を行ったので収録しておく。依頼されたテーマは『キャリアとお金』で、3つのサブテーマに分かれていた。時間が60分と限られていたため、ここに伝えきれなかった残りの内容を記述しておく。サブテーマの第一は「給料が高い会社、上がる会社の共通点」であった。

Digest
  • 全体像を知ること
  • 一瞬で年収1.5倍になる日本企業マジック
  • 高給企業:Aランク=プラチナ6、海運、キーエンス&DISCO
  • ピラミッドゼネコン構造の頂点ポジション+年功序列労組
  • ハイポテンシャル人材の飼い殺し――悪平等主義の闇
  • 半導体バブル、資源バブルの恩恵――5年で7割増のDISCO
  • GAFAはパラダイスステージ終了でレイオフ付「普通の外資」に
  • 高給企業:Bランク=国内金融大手、BIG4コンサル、大半の外資
  • 高給企業:Cランク=メガベン、新興IT、インフラ大手、大新聞
  • 新興「ミドルリスク・ミドルリターン」企業群の課題
  • 規制改革、労働市場改革が必須
  • 短期的な事象による「給料が上がる会社」は予測できない
  • 中長期トレンドは外さない
写真

全体像を知ること

何ごとにおいても、まずは全体像とその中における相対的な位置、自分がいる現在地を把握する必要がある。これを行わないまま「キャリアとお金」について考えたところで、地図を見ずに行き当たりばったりの旅をするようなもの。「木を見て森を見ず」「井の中の蛙」となって、キャリア人生を見誤ってしまう。まずはざっくりとした航路図と相場を知る必要がある。だが、その必要性を理解している大人は実に少ない。

日本のサラリーマン年収マップ「報酬水準と勤続年数」

私自身の20代までを振り返っても、この全体像がどこにも存在しなかったため、よくわからないまま大学に進み、就活をし、転職していた。そもそもマップが存在していないのだから、わかりようがないのだった。この手の基本的な情報は義務教育課程で全員に正確な事実関係を周知したうえで職業選択させるべきだ――と今でも強く思っている。

講演風景
講演の様子

なぜなら、大学選択の時点でかなりキャリアの方向性は決まってしまうからだ。医者になるなら医学部に進まねばならないし、自衛隊幹部を目指すなら防衛大に進まない限り、後々、大きなハンディを背負うことになる(→上層部は防衛大卒が占める)。だから毎年、高校1年生向けの講演も引き受けて、進路指導でこの図を説明している。

■マップの見方

この先は会員限定です。

会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。

  • ・本文文字数:残り18,805字/全文19,661字

高給企業群(A~C)

DISCOの年齢別年収分布と平均額

Aランクの右上に人材の死蔵問題(貰いすぎ)があり、Cランクの左中ほどに成長の頭打ち感がある。いずれにせよ人材流動化が必要。

NVIDIA株価推移

日本の人口推移と見通し

朝日新聞記者の給与(2004年時点、30歳前後)

「普通の大企業」になった朝日新聞

昇りエスカレーターの仕事、下りエスカレーターの仕事

公式SNSはこちら

はてなブックマークコメント

もっと見る
閉じる

facebookコメント

読者コメント

※. コメントは会員ユーザのみ受け付けております。
もっと見る
閉じる
※注意事項

記者からの追加情報

本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、こちらよりご連絡下さい(永久会員ID進呈)
新着記事のEメールお知らせはこちらよりご登録ください。