新潮社
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- Digest
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- 「Sをやれ」に迷いは許されない
- 休日に裁判資料作りも
- 最初の配属が重要
- 飲み食い・タクシーはタダ
- 編集職場は煙モクモク
- ひねくれ者
【Digest】
◇「S(創価学会)をやれ」
◇休日に裁判資料作りも
◇最初の配属が重要
◇「バカの壁」で特別報酬
◇飲み食い・タクシーはタダ
◇編集職場は煙モクモク
◇ひねくれ者
「Sをやれ」に迷いは許されない
2003年10月、写真週刊誌「FOCUS」の交通事故の保険金疑惑報道で、熊本市の医療法人「林田会」と林田実理事長の名誉を傷つけたとして、東京高裁の矢崎秀一裁判長は、新潮社と当時の編集長らに計1,980万円の支払いを命じた。理事長個人への支払額(1,430万円)は、名誉棄損訴訟では過去最高額だ。
2004年1月には、同じ疑惑を報じた週刊新潮の件でも2審敗訴となり、990万円の支払いと謝罪広告掲載を命じられている。今年に入ってからも「首相秘書官の謀略リークに敗れた福田」との記事(5月20日号)で、「福田康夫官房長官(当時)の年金未納情報をリークした」などと報じられたとして、飯島勲首相秘書官が1,100万円の損害賠償などを求め提訴するなど、裁判は日常茶飯事だ。
編集部では、記事の掲載前に顧問弁護士に見せ意見を求めるが、基本的な路線変更をする気は毛頭ない。訴訟に発展した記事を書いた記者の評価が下がることもなく、敗訴は「取材源の秘匿で証拠を提出できないために負けているだけなので、仕方がないこと」との認識が共有されている。
休日に裁判資料作りも
同社の看板雑誌・週刊新潮の編集部(約60人)は、営業部(約70人)、出版部(約70人)、校閲部(約60人)と並び、同社で最大規模の陣容。早川編集長は、FOCUSが休刊した2001年8月、10年務めた松田宏氏の後任として就任。FOCUSからは、若手デスク2人を含む5人とカメラマンが多数、週刊新潮へと異動。現在は、約40人が記者で15~16人がデスク、残りがカメラマン。うち、契約社員も15人と多い。
週の始まりは、金曜・昼12時の会議。編集部員は4つのチームに分かれており、そのうちの1つのチームが翌週発売号の企画を発表。それが通ると、その内容に沿って他の3チームも取材に加わる。編集長が、部員全員に伝わるよう、今週のメニューと役割分担を、マイクを使って読み上げている。
企画を出すタイミングは月に一度だけなので、自分がやりたい内容の取材ばかりではない。「Sの特集をやる」と決まれば、S(=創価学会)に問題意識がない記者であっても、批判を目的とした記事を書かねばならない。共産党についても同様だ。これらは、必ずしも部数増につながるからSをやるという方針がある訳でもなく、デスクの趣味・趣向によるものが大きいのだという。
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