リクルート(2004)
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「ゼクシィ」「Hot Pepper」「AB-ROAD」、そして2004年創刊のフリーペーパー「R25」。いずれも、同社の新規事業提案制度「New-Ring」から生まれたものだ。「New-Ring」は、年1回、7月に公募され、9月が締切り。社外の人を巻き込んでもOKだが、基本的には社内の個人的つながりで応募する。
- Digest
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- 提案機会は年2回
- 38歳定年、副業OK、転職支援に1,000万円
- 10月から完全実力主義
- 一ヶ月まるまる休暇もアリ
- ダークなイメージから一転、人材輩出企業へ
- 提案機会は年2回
- 提案機会は年2回
(5.0:非常に良い)
提案機会は年2回
通れば提案者が実行することが前提。R25は、25~30歳までの7名で応募し2003年の準グランプリに選出された事業で、2004年3月のテスト配布を経て、7月に創刊された。
参加するだけで、全員に2万円相当の参加賞が贈呈される。これまでの賞品実績としては、プレステ、エスプレッソマシーン、折畳み自転車など、それなりに豪華なラインナップである。賞金はチーム毎に、グランプリ200万円、準グランプリ100万円、佳作50万円、入選20万円といったように、金銭的なインセンティブも与えられている。
このほか、毎年2月には、経営陣への提言を行う制度もある。市場環境・市場動向の変化と、それにどう対処すべきか、といった少々学術的な話で、例えば検索エンジン「グーグル」のリクルートへの影響や、これからの広告のあり方、それに対してリクルートはどう対応すべきか、といった提言をすることができる。この提言が発展して新規ビジネスにつながるケースも多いため、New-Ringと併せ、実質的に年2回の提案機会があるのだそうだ。
このように、新規事業の立ち上げを奨励し高く評価する姿勢は、評価制度にも表れている。ボーナスは組織業績と個人業績で決まるが、組織業績のほうは、前年度からの伸び率で評価されるため、新規ビジネスほど当然、伸び率が高く有利で、高額のボーナスを貰える傾向にあるという。
一方、事業を立ち上げた人が、いなくなってしまうケースもおり、そうなると残された人が苦労する。同社では、立ち上げが完了したら、検証する間も置かず、すぐに次の人がリニューアル・改善のミッションを持たされる。このため、同社のポータルサイト「イサイズ」のようにリニューアルを重ね、混乱を続けてきた例も見られる。
新事業は失敗することが多いのが通例だが、同社の場合、多少の失敗は強い営業力でカバーされてしまうこともあり、目立たない。同社の営業力が強いのは有名で、従来、新人はまず営業に配属され、厳しい営業現場で鍛えられたため、現場叩き上げのカルチャーが醸成されていた。
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