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「携帯基地局マップ」作成阻む情報公開法 総務省、企業利益保護など理由に位置情報開示せず
携帯基地局の緯度経度は小数点2位までしか開示されなかった。この範囲のどこかに設置されていることが分かっても無意味だ。たとえば新宿駅周辺の場合。

 健康被害を未然に防ぐため、携帯電話基地局が設置されている場所の正確なマップを作ることはできないのか--そう考えて情報公開を請求したが、「企業利益の保護」「犯罪防止」といった理屈をつけられ、緯度経度で小数点2位までしか開示されなかった。これでは1駅分ほどもの誤差があって意味がない。国民の生活や健康よりも、ケータイ会社の利益を優先させる国の裁量判断によって、またもや阻まれた。無意味な情報公開法の実態を知らしめるために、ここに記録しておく。情報公開を重視しているはずの民主党政権だが、自民党時代から何も進歩していないことが、改めて確認された。携帯基地局による健康被害のリスクは、当事者にならなければ知ることができない。

【Digest】
◇基地局の緯度経度がわかる文書を開示請求
◇開示された緯度経度は「約1キロ四方のどこか」と同じ
◇不開示理由は「企業利益の保護」と「犯罪防止」
◇基地局は「規定を満たしているので安全」
◇もし開示されても、リストは紙で出る
(※開示資料は末尾でダウンロード可)

鉄道人身事故マップ。この画像では山手線の駅ごとの発生状況を示している。これと同じような基地局マップを作るのが今回の目的だった。

 いまから1年ほど前のことだが、全国の鉄道の駅で発生した人身事故およそ3800件について、どの駅でどのくらい起きているのかを「鉄道人身事故マップ」として可視化したことがあった。このマップは現在、駅間と踏切で発生した事故も加えた約1万件の資料になっている。これを分析することで、東急、東武、西武など、東京から神奈川、東京から埼玉に向かう私鉄路線で自殺が急増していることが分かった。
鉄道人身事故マップ(回答する記者団)
鉄道自殺ワーストは関西線「志紀〜八尾」間、2位中央線「八王子〜西八王子」間越える

 同様に、鉄道人身事故マップのような「携帯電話基地局マップ」はつくれないのか。情報公開制度や政府のデータベースを使って東京都内の基地局の設置場所を調べようとしたところ、政府が位置情報の資料を持っていることは確認できた。

◇基地局の緯度経度がわかる文書を開示請求
関東総合通信局が開示した文書の一部。並んでいるのは空中線電力30ワット以上の周波数。基地局単位ではなく周波数単位の一覧になってしまった。複数の周波数を送受信している基地局が多く、これでは場所情報と照合できない。
 開示請求したのは、東京都のすべての区市内にあるNTTドコモ、KDDI、ソフトバンク、イーモバイル(イーアクセス)、UQコミュニケーションズ、ウィルコムの6社の携帯基地局のうち、空中線電力(アンテナが出す電波の出力の強さ)が30ワット以上の基地局の設置住所や緯度経度などが記載された文書。事前の問い合わせでは、データは、電波管理のための大規模データベースから抽出される。請求先は総務省関東総合通信局。

 請求の文面は、おおよそ以下の通り。最も重要なのは設置場所の緯度経度を示す「空中線の位置」だ。これが分かればグーグルマップにプロットすることができる。

 東京都23区内にある携帯電話基地局のうち、免許人がNTTドコモで空中線電力30W以上のものについて、次の項目が記載されている文書。免許人の氏名又は名称、無線局の種別、免許の年月日、免許の有効期間、無線局の目的、無線設備の設置場所、周波数等、空中線の位置。

 空中線電力を30ワット以上としたのは、黒薮記者が取材した宮崎県延岡市での健康被害のケースを参考にした。このケースでは06年に設置されたKDDIの基地局が原因とされているが、同年に免許が出された同市のKDDI基地局の空中線電力が、すべて30ワットだったからだ。

KDDIケータイ基地局公害訴訟 原告に聞く健康被害の実態
KDDIが鎌倉のケータイ基地局撤去 広がる健康被害、残る後遺症

 また、総務省「電波利用ホームページ」の「無線局等情報検索」を使って都内にある大手3社(ドコモ、KDDI、ソフトバンク)の基地局数を調べると、06年1月以降に免許が出された基地局だけでも10万局を超えてしまう。これでは膨大すぎるので、30ワット以上としたのは、開示数を減らすためでもある。ちなみに都内にある上記3社の基地局数は、NTTドコモ=3万5577局、KDDI=1万7146局、ソフトバンク=5万4545局、計10万7268局。

 これだけの数の基地局があるにもかかわらず、開示された文書はA4用紙でわずか計83枚(末尾でダウンロード可)。横置きの用紙1枚に約50件が並んでおり、数えてみると3796件あった.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



総務省の「電波利用ホームページ」で基地局を検索した結果。1つの基地局で複数の周波数を扱っていることが分かる。
開示の決定通知書。企業利益の保護と犯罪防止を理由に、設置場所が不開示になったことが書かれている。
情報公開法における「人の生命、健康、生活又は財産を保護するため、公にすることが必要であると認められる情報」の考え方。総務省情報公開推進室から送ってもらった資料から。

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専門家D  22:21 03/17 2012
林誠君、 君こそもう少し勉強したらどうかね。 君の文章内容は専門家からみたら中高生レベル(かじり学問程度)と同等だ。
林誠  04:00 11/19 2011
電波の強さでいうなら放送用の電波の強さはKW単位(1KW=1000W)で通信用に比べ桁違いに強いです。 電波の強さを言うなら放送用の電波を出している名古屋のテレビ塔や東京タワーの近くの話をすべきでは? 東京タワーの電波が直撃する六本木ヒルズの電波の強さは?
林誠  03:34 11/19 2011
同じ電圧の豆電球でも裸のソケットと懐中電灯で場所による明るさが違うように空中線電力だけは何の意味もありません。レンズの役割をしているアンテナの特性が加わって初めて実際の電波の強さが決まります。 もう少し電波や無線に関する勉強をしたらどうですか? 幼稚過ぎます。
とみん  16:00 05/30 2011
総務省H18年度海外規格・規制動向調査報告書を読んでみてください。ドイツでも同様にこの種の情報は一般に公開していません。 地方自治体の担当者がパスワードでアクセスできますが、担当の自治体内にある基地局に関する情報に限定されています。 競争に影響を与えるので・・・・という理由で、一般公開していないようです。その他の国での情報は私もわかりません。情報を得たいと思います。