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サントリー『伊右衛門特茶』は、長期摂取で腹部脂肪が増え始める “逆トクホ” 体重・体脂肪率・ウエストも変化なし
サントリーの「伊右衛門 特茶」。コンビニの陳列棚では、従来品と色やデザインが似ているため目立たないが…。

 

 


 「体脂肪を減らす」と言い切るサントリーの新しいトクホ『伊右衛門 特茶』が10月1日、発売された。だが従来の体脂肪系トクホと比べ効果は格段に小さく、腹部脂肪の減少はCTスキャンの検査でようやく確認される程度。試験データによると、ウエストは3カ月も飲み続けて1.7mmの減少とほぼ変化なし、逆に体重や体脂肪率はわずかに増えるなど、消費者が実感できる効果は全くない。また、より長期な6か月間の試験データでは、4か月目からはわずかながら腹部脂肪が増え始めていた。これは、いったん分解された脂肪が、再び腹部に戻ってくる可能性を示唆している。トクホを許可する消費者委員会の部会審議では、事業者提出のデータに対する疑問点が指摘されたが、結局、疑問は解決されぬまま許可。議事録も伏字だらけで消費者への情報提供はゼロに等しい。企業側の販売促進のために、密室審議のなかで、実質的に効果のない商品が無理やりトクホ認定された典型といえる。

【Digest】
◇消費者が実感を得られない程度の微弱な効果
◇他のトクホの比べると効果は最弱
◇分解した脂肪はどこへ行く?
◇「8週目から体脂肪の低減」も16週目からは上昇へ
◇親委員会で出された疑問は、子委員会の秘密会議でうやむやに
◇腹部脂肪がどれくらい減ればトクホに認められるのか?

 また新しいトクホが発売となった。サントリーから発売された『伊右衛門 特茶』。サントリーの人気のお茶飲料『伊右衛門』シリーズのトクホ版だ。「ケルセチン配糖体」という新成分の働きで、体脂肪を減らす効果があるのだという。

 CMはこれだ。

 日経バイオテクの記事によると「サントリー食品インターナショナルは、2013年10月1日に全国で新発売した特定保健用食品(トクホ)緑茶飲料『伊右衛門 特茶』を、2015年に300万ケースを超える商品に育て、既存のトクホ飲料の『黒烏龍茶』『胡麻麦茶』『ペプシスペシャル』と合わせて、市場占有率50%を目指す」とのこと。

 商品を探してコンビニの店舗を回ってみたが、正直な所、あまりぱっとしないなという印象。というのもお茶系飲料はかなり種類が多く、デザインも似たり寄ったり。特に今回の『伊右衛門 特茶』の色やデザインが従来の『伊右衛門』と類似しているため、店頭に並んでもあまり目を引かないようだ。これはデザインミスではないのかなと、余計なお世話だがちょっと気になる。

 肝心の機能性(効能)はどうだろう。本当に体脂肪は減るのだろうか?まず宣伝で示されている効能のデータを見てみよう。

◇消費者が実感を得られない程度の微弱な効果
「伊右衛門 特茶」の体脂肪減少効果。サントリーHPより
 サントリーのホームページでは、「8週目から体脂肪の低減が認められました」といって左図のようなグラフを示している。

 CTスキャンでお腹を輪切りにした腹部脂肪面積の変化量のグラフだ。

 ただこのグラフには論文の出典が書いてない点はいただけない。

 元の論文はこれだ。

体重やBMI、体脂肪率も若干増え気味で、けして減ってはいない。
 この論文では、腹部脂肪面積の他に、体重、BMI、体脂肪率、ウエスト周囲のサイズなども測定している。そのデータが右図である。

 12週目のデータでみると、体重もBMIも体脂肪率も試験前と比べて減少していない。逆に若干増えているくらいだ。

 ウエストサイズは、試験前より1.7mm減っているものの試験前と比べて有意差はない。誤差範囲ということだ。

 つまり、『伊右衛門 特茶』の体脂肪減少効果は、CTスキャン検査でようやく確認できるわずかなもので、日常生活で消費者が実感できるような大きさではないということだ。

◇他のトクホの比べると効果は最弱
 サントリーのホームページでは、腹部脂肪面積の変化量のグラフを示して、8週目で10.58㎠減り、12週目で10.38㎠減ったと示されている。しかしこれは対照飲料を飲んだグループとの差だ。対照グループでは腹部脂肪面積が増えているので、差が大きく見えるわけだ。

体脂肪関係トクホの効果の比較

 

 特茶を飲んだグループでの正味の腹部脂肪面積の減少量は、8週目で5.13㎠、12週目で5.32㎠に過ぎない。

 これまで発売されている体脂肪の減少に効果がある、というトクホのデータと比べたものが、左図。この『伊右衛門 特茶』の効果が、格段に少ないことは明らかだ。

 なぜか、新しいトクホほど、効果は弱くなる傾向があるようだ。

◇分解した脂肪はどこへ行く?
 CMを見ると、「特茶」を飲んでいる人たちにオーバーラップして体脂肪のようなものがバラバラに小さくなっていく映像が映し出される。

 有効成分とされる「ケルセチン配糖体」は、トクホの新成分。許可された表示は「脂肪分解酵素を活性化させるケルセチン配糖体の働きにより、体脂肪を減らすのを助けるので、体脂肪が気になる方に適しています」というもの。

 この「脂肪の『分解』に着目したトクホ」が「史上初!」なのだそうだ。

 しかし、体に溜まった体脂肪を分解するのは良いのだが、ただ分解してもエネルギーとして消費しなければ、また溜まるだけではないか、という素朴な疑問がわいてくる。

 こうした疑問は、実はトクホの許可に際して審議を行う消費者委員会の新開発食品調査部会でも議論されていた。

 そもそも、『伊右衛門 特茶』には、有効成分も配合量もまったく同じ、双子ともいえる別の商品があった。同じサントリーの『大人ダカラ』という清涼飲料水で、2013年の7月16日にどちらの商品もトクホに許可されている。だがなぜか、『大人ダカラ』の方はまだ発売されていない。

 実は、当初は『大人ダカラ』だけで、『伊右衛門 緑茶』は存在していなかった。食品安全委員会の安全性評価も、2012年10月に消費者委員会へ諮問された商品も、『大人ダカラ』だけだった。

 その『大人ダカラ』については、マイニュースジャパンですでに2012年11月に記事にしている。(→「体重・体脂肪・ウエストも減らず…サントリーの申請中トクホ『大人ダカラ』、議事録伏字だらけで密室談合審議進む」

 審議の過程では、長い期間飲み続けても、何の変化もなかったことを示す実験データについて、議論が交わされていた.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



24週間の長期試験では、16週目以降腹部脂肪の減少はせず、微増する傾向が観察される。
オーストラリアの体重減少効果の基準

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植田武智  05:06 10/14 2013
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