任天堂 「次の天才」待つ不安定なゲーム専門商社
Baa 優良企業予備軍 【田舎でノンビリ型】 (仕事4.5、生活3.3、対価4.2) |
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- 商社のゲーム部門みたい
- カリスマで持っている会社
- 天才トップダウンカルチャー
- 小さい規模で世界展開
- 35歳でボーナス300万円
- 年功序列で差がつかない
- マズい本社食堂
- 代休はとれるカルチャー
商社のゲーム部門みたい
競合する『プレステ』のソニーはメーカーとして部品も製造するが、任天堂は作らない。モノを作る会社をメーカーとするなら、任天堂はメーカーではない。自社生産しているのは花札や百人一首、トランプといった小物だけで、売上の99%超を占めるコンピュータゲーム関連は100%ファブレス。宇治の自社工場は、検査や修理に特化している。
ビジネスモデルは、一言でいうと、ゲームの専門商社。同じくファブレスの企画会社という点ではキーエンスやミスミに似ているが、近年のゲーム開発は1ソフトあたりの開発費が高騰しているため、ボラタリティー(変動幅)はより大きく、リスクは高い。総合商社ほどの資金力はない中小企業なのに、常に大きな博打を張るのが仕事で、賭場(ゲーム機)をも企画・運営する。
若手社員が解説する。「商社にゲーム部門があったらこんな感じかな、と。直接、出資するのではなく、開発者や協力会社に業務委託費として開発費を出す。多い場合では数十億にもなる開発費がかかる一方で、10本に1本しか当たらない世界だから、彼らは自己資金ではやっていけず、任天堂に資金面で頼っている。だから日々の重要な仕事は、持ち込まれるゲームソフト企画の選別や、委託先の与信管理になる」
10本に1本、ゲームソフトがコンスタントに当たればよいが、運にも左右されるし、プラットフォームであるゲーム機自体が当たらないこともある。『PS2』に敗北して苦戦が続いた『NINTENDO64』や『ゲームキューブ』の時代は、つい10年ほど前の話だ。プラットフォームの不振が続くなど、ひとつ歯車が狂えば、いつ倒産しても確かにおかしくない。
カリスマで持っている会社
海外でも大ヒットしたWii (イスタンブール市内ショップ) |
商社と異なるのは、プラットフォームである『Wii(ウィー)』をはじめとしたゲーム機の開発力が、コア業務から外せない点にある。技術力は必須だ。
「『1人の天才に9人の秀才』というのが山内溥さん(創業家出身の3代目社長)の時代から言われている哲学。天才というのは、岩田社長によると『完成形が見えている人』。その天才を軸に、まわりを秀才が固めていく。カリスマで持ってる会社。この規模になっても、マリオを作った宮本茂さんや岩田社長自身による判断が多い。今は『次の天才待ち』といった感じ」(若手社員)
任天堂の発表によると、正社員数は1,639名(2010年3月現在)。過去3年では、92人(2008年)、112人(2009年)、110人(2010年)を採用している。うち7割がたが技術系だ。
おおむね新卒社員の配属は、4分の1ずつ以下4種に分かれる。
①院卒工学系→ハード系の開発。ゲーム機『ウィー』『DS』の部品設計。この先は会員限定です。
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MyNewsここ数日とばしているなー
マズい本社食堂
『マズい本社食堂』『マズい本社食堂』
おもしろいもんだな。
ついにMyNewsJapanにお金を払うときが来たようだ。/読んだ。
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読者コメント
任天堂が今月末に正社員に支給する今夏の賞与(ボーナス)について、平均で約2割削減することが12日分かった。昨夏は基準内賃金の約4.4カ月分だったが、業績悪化などを理由に3.4カ月分に減額する。(2012年06月12日)
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