関西電力、電力不足でも大阪府庁の節電電力の買い取りを拒否
節電拒否で電力会社の地域独占を批判した大阪府橋本徹府知事 |
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- 大阪府庁が節電しても電力不足解消に貢献しない理由
- 関西電力「余ったから買い取るというのは無理」
- 2000年以降の電力自由化で増えてきた電力小売会社
- 余った分は電力会社のタダ取りの契約
- 経産省指導で東京電力は余った分購入を交渉中
- 小売会社「発電量は絞らず融通するも価格交渉はこれから」
- 電力9社の地域独占が電力安定供給の妨げに
大阪府庁が節電しても電力不足解消に貢献しない理由
管内の原発再稼動のめどがたたず電力不足に陥っている関西電力は15%の節電を要請している。Yahooの節電・停電情報でも東京電力・東北電力に次いで関西電力の「でんき予報」も掲載し始めた。
そんな中7月4日に大阪府知知事の橋下徹氏が突然、大阪府庁の節電を止めるという発表を行った。
大阪府の橋下徹知事は4日、府庁で報道陣に「府の庁舎は関西電力から電力を受けておらず、節電の意味はない。府庁を電力会社に頼らなくても電気が賄える象徴にしたい」と述べ、府庁舎での節電作戦の撤回を明らかにした。これまで「エアコン停止作戦」を家庭やオフィスに呼びかけてきただけに、方針転換は波紋を呼びそうだ。
府庁舎の電力は、大阪ガスなどが出資する電気事業者「エネット」(本社・東京都)から調達している。関電は現在、エネットに余剰電力の融通を要請しておらず、庁舎で節電しても関電の電力不足には関係がないという。
橋下知事は「協力を呼び掛ける手前、節電してきたが、府庁の電気は関電とも原発とも関係ない」と主張。その上で、「府庁で堂々と節電をやめ、電力会社に健全な競争がない一極集中状態も危険だというメッセージにしたい」と語った。(読売新聞7月4日)
この節電中止発言は翌日には撤回され、府庁の節電は続けられているが、問題が解決したわけではなく、大阪府は節電を続けながら関西電力に節電でできた余剰電力の買い取りを求めていく方針だという。
関西電力は節電要請の中で、電力確保のため「他社の電力会社からの電力融通や、自家発電設備をもつ民間企業からの余剰電力の購入を協議」することを検討中だと説明している。
だとすれば、関西電力は積極的に大阪府庁が契約している電力小売会社「エネット」から節電分の電力を買い取って、全体の電力需給を改善させるべきだ。何がネックになっているのか、関西電力の広報へ問い合わせた。
関西電力「余ったから買い取るというのは無理」
--橋下大阪府知事が節電撤回するという発言をしたわけですが、大阪府庁は関西電力ではなく電力小売会社から電力を買っていると。そこで節電した場合の余剰電力は、関電が購入するという形にはなっていないんですか?
「なってないですね」
--ということは大阪府庁で節電しても、直接的には電力危機の改善にはつながらない?
「つながらないです」
--関西電力が余剰電力を購入する予定はないんでしょうか?
「大阪府庁などの場合、自由化の部分で競争入札による契約で決まっているので、その余った分をこちらがどうするということにはなっていないんですよ」
--今は関西電力管内の電力需給が厳しいのだとしたら、どこからでも購入して供給を増やす方で持っていった方が得ではないですか?
「たとえば本来発電能力としてエネットさんに100キロワットあったとして、
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特定規模電気事業者(PPS)の仕組み。送電設備は従来の電力会社に依存せざるを得ない。
特定規模電気事業(PPS)の電力販売量に占める割合経産省資料「第4次電気事業制度改革の効果検証について平成23年2月16日」
3%以上の電力過不足では圧倒的に不利になる特定規模電気事業者。
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大阪府庁の節電は関電にとっては節電効果がゼロ。しかも、関電は府庁節電余剰電力買取りを拒否。
3%以上の過不足については、不足分については電力会社が補給する電気代は3倍と膨れ上がる一方で、過剰分については電力会社が無償で引き取る、という仕組み
ずるい関電
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読者コメント
関電がこの夏季の電力不足を提示する数字にはPPSや自家発電は除かれている。関西エリアだけでも約669万KWの関電以外の発電余情電力が有る。
大阪市・府関連全て関電との契約を止めてPPSへ変更すべきだ。
電気の使用量費用時はどのようにすれば
OKですか?
自然環境に一番優しい電気、オール電化を進め電機が足りないというのは、筋違いだろう?これ以上の環境破壊はないと思う原発事故も、この嘘をついて来た責任を取ってから、言うべきだ・・・関西圏には電力を造っている企業は数社あるよ。
電力会社の利益独占、新参者を寄せ付けない排他主義の極み。競争させない中では新しい発想は生まれてこない。
東電の賠償を税金で賄うようなことになるのなら送電線は国が取り上げてしまえばよい。そして東電に貸し出して借金返済に充てさせよ。
>節電拒否で電力会社の地域独占を批判した大阪府橋本徹府知事
これはまったく大阪知事の政治的な手腕の見せ所ですね。
お互い、商売敵である2社を、いかにして納得させるか?
意見の反する政党間の意見調整を行う議長のような手腕が
必要になりますね。
しかも、節電で余った電力は東電に売ってやってくれと。政府が敵に塩を送れと言うとはどういうことなのか。自由化したという意識がないことを象徴している」
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エネットは東電には余剰電力は売らない と言っています。
関電が、エネットから余剰電力を買わない というのも
お互いに商売敵だからですね。
以下のことが、日経ビジネスに書いてありました。
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6月16日に社長を退任したエネットの武井務・前社長は、電力ビジネスの不条理に怒りをあらわにする。
「通常のビジネスなら、東電が電力を供給できない分、我々PPSが通常時よりも好条件で電力を販売したり、新規顧客を獲得できるはず。ところが政府は、PPSのユーザーも15%の節電対象だという。
ははは、
さすが関電は関西の商売人ですね。
日常的には商売敵で。目の上のたんこぶですから、
自分の商売で品薄になったとしても、それまでの商売敵から仕入れようとはしたくないのですね。
エネットの株主はNTT子会社、東京ガス、大阪ガス。これまた地域独占に近い企業ですね、、、
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