豚、桃、ブルーベリー…市民団体調査でセシウム検出続出 福島県発表「不検出」の嘘
市民放射能測定所という市民団体が測定した数値では、日本政府の基準値以下とはいえ、セシウムが続々と検出されている(出典:市民放射能測定所 -測定結果より) |
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- 福島の市民団体調査で、ほとんどの食品からセシウム検出
- 福島県所有の測定器は6台だけ、サンプリングもランダム
- 放射線値測定の問題点
福島の市民団体調査で、ほとんどの食品からセシウム検出
宮城県産の牛乳から13.5ベクレル/kgの放射性セシウムが検出されたことを確認して以来、福島県をはじめとした被爆地の食料品が気になり、調べている。すると福島市の市民団体「市民放射能測定所」が検査した多くの食品から、放射能物質が検出されていることが分かった。写真1のデータは、7月21〜23日に測定された結果の一部である。データを見ると、野菜の種類によって大きな差がある。特に高いのは、桃とブルーベリーで、ともに100ベクレル/kgを上回っている。逆に低いのは、タマネギ。キュウリやナスも、思ったほど高くはない。ジャガイモはばらつきがあり、これは取れた場所によるものだろう。同じ福島市内でも、雨の降り方次第でセシウムの付着量は違ってくる。
気になる豚肉は、宮城県産のものが73ベクレル/kgで、福島産は50ベクレル/kg前後。これらは、野菜も含めて、皮をむいて刻んで食べられる状態にしての結果である。
最近のデータでは、8月4日に福島市で持ち込まれた食品が100品。そのうち22の品目が、検出限界である20ベクレル/kg以下であったが、残りの78品、つまり78%の食品からは、セシウムが検出されている。
この測定をしている市民放射能測定所は、震災後に放射能汚染を心配する母親に情報を伝える目的で発足した市民団体である。日本全国47都道府県に市民測定所を設けようという「測定器47台プロジェクト」の第一弾として、フランスの民間の放射能調査団体「CRIIRAD」の協力を得て、福島市に設立されたものだ。
CRIIRADという調査団体は、すでに世界的にもかなりの名声を得ているNGOであり、放射能汚染と原子力に関する危険性について調査し、市民へ情報提供することを目的とした独立系の団体である。
所長のブルーノ・シャレイロン氏が「チェルノブイリ原発の放射能について、フランス政府がウソをついたからだ」(以下ビデオより)と発言していることからも分かるように、この測定機関は、国からも、産業団体や政党からも、完全に独立している。それが可能となるのは、約5千人もの市民が、財政的な支援をしているからである。また、所長自身が放射能の測定についてレクチャーしている姿を日本語字幕でも見ることができるが、放射能測定については、実績と自信を持っているようである。→参照:フランスのNGO クリラッド(CRIIRAD)が、日本向けに作成した放射能測定方法に関するレクチャービデオ 日本語字幕をつき
クリラッドの他にも市民放射能測定所にはドイツ放射線防護協会をはじめ、小出裕章(京都大学原子炉実験所)、崎山比早子(高木学校・医学博士)、高野雅夫(名古屋大学准教授)、広河隆一氏責任編集による『DAYS JAPAN』などが市民放射能測定所に協力や賛同をしている。何より、県や国の言うことを信用できるのか?と懐疑的に思っている市民が欲している情報を提供している点が評価できる。比較する為にも、データは行政発信のもの1つだけではない方が良い。どちらを信用するかは、読者次第だ。
→参照:市民放射能測定所 食品別測定結果
市民放射能測定所が測定で使っているベクレルモニター。皮を剥いて食べられる状態で測るのは行政側の測定方法と一緒だが、数値は異なる。 |
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福島県が測定し厚生労働省や農林水産省のHPから見られる測定結果。ほとんどの食品が不検出となっているが…
富士電機が発売する梱包のまま12秒で放射能を測定可能な食品放射能測定システム
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実はNDは不検出ではなく、役人用語で8ベクレル以下をNDとするといったトリックが隠されており、検出された数値は非開示
使ってる機械がこれ→http://www.ureruzo.com/geLB00.htm か。数値は嘘つくメリットはないにしても、すべてセシウムと言い切っていいのかね?都合のいいように解釈しすぎ。バックアップを強調すりゃあいいってもんでもなない
"環境ジャーナリスト 朝倉創" twitter欄参照
こういう書き方だと大事なことが伝わらないんじゃないかな。自分たちの生活を本当に守る為に必要な情報が。例えば、こういう物を食べての内部被ばく計算など。もう、逃れることは出来ないのだから。
NDは、誤差の3倍以下という事。ここのデータだと、豚肉、桃、ブルーベリー以外は不検出になる。/豚肉のK40は考慮できてるかな。
「8Bq以下をNDとするトリック」? 福島県公式情報には「7.5Bq/kg」という数値もあるような。http://www.new-fukushima.jp/result.php?kind_detail%5B0%5D=%E3%83%A2%E3%83%A2&start_year=2011&start_month=7&end_year=2011&end_month=9&search_area=&hyoji=all&x=65&y=26&page=1
『フランスの民間の放射能調査団体「CRIIRAD」』に寄っている所が大きいと思われる。政府機関の処理能力が不足している現段階では、放射能から子どもや自分を守りたい人は自ら食品の線量測定をしなければならない
市民団体とやらの信頼度は,何が/誰が担保しているのかな?
RT 『実はNDは不検出ではなく、役人用語で8ベクレル以下をNDとするといったトリックが隠されており、検出された数値は非開示』『市民団体調査で、ほとんどの食品からセシウム検出』
取り組みは評価する。元データの方は信頼できると思われる。だけど,この記事は検査結果の元データを自分たちに都合のいいようにしか解釈していない気が。NDの意味をもう一度調べてきて。
取り組みは高く評価している。ただ、誤差が±18とか20とかあって、検出限界値が20Bq/kgなのがよくわからないです。
8ベクレルつったら、もはや自然放射線や測定誤差と見分けが付かないんじゃないかとも。 なぜNDとしているかも調べてほしいかな。
http://www.crms-jpn.com/mrdatafoodcat/ 『測定結果には、天然放射性核種:カリウム40の影響が含まれます。』 って元のデータには書いてあるのになぁ。
それは【行政改革】によって人手が限られている場面では難しいかと。http://togetter.com/li/169224 それに、一応国際的にみとめられた【暫定】基準がある以上、http://p.tl/xVSR 彼らより清浄な食物をねだっていいという理由は?
ふーむ
隠すことで却って不信感を醸成しているが検出されたとするだけで人体の影響の有無に関わらずイメージは悪くなるからな
facebookコメント
読者コメント
悪いけど、このご時世、だまされる方もね・・・・
場所にもよるがいまだに外部線量のことばかり気にして(他の地域の高さとか)内部被曝をおろそかにしてる人がいるのが信じられない。中部のここ、関東のあそこより高いけど、土壌汚染の数値は桁が全然違うよ!
放射能検査の下限値を各県に聞いてきたが、中身は結構複雑だった。本当は、絶対的な下限値を決めての測定は不可能。かけた時間で概ねの下限値を決め、なおかつ、同じ条件で複数回検査すると結果も違ってくるなど。こういうことも説明して欲しいし、聞く方も相手を疑うところからスタートしないで欲しい。
測定結果を見る時には、誤差を加味するのを忘れてはいけない。カリウム40についても考慮しないといけないが、それにしても豚肉など数値が高いようだ。各自治体の検査結果については、検出限界値と細かい産地名が載っていないので記載するよう要望してきたが、皆さんも声を上げてください。
こんなに今、数値に敏感になっているけど、本当に、事故が起こる前と起こった後の数値は大きく変わっているのだろうか?
世界でも、空気中の放射性物質の数値が高い地域があるみたいだけど、そこの地域の食品は大丈夫?とにかく基本のデーターがないから何が安全なのかわからない。安全基本数値はどこにあるの?
浪江町に現在も在住。3月4月は町内から運び出す家畜を積んだトラックが目の前の国道を頻繁に走っていました。3月18日に150μsvもあった地域から持ち出された家畜は既に皆さんの栄養となっているのでしょう。
夏前に胡桃が全て落果、ポプラも先月落葉してしまいました。植物ほど人は敏感でないのが救いと言えるのだろうか。
此処で産まれたウサギのような事が人に起きねばいいのにと願うしかありません。
福岡でも、福島の桃が売られてたんですよね~
避難区域の人々の転出先も決めずにぐずぐず先延ばしをし、除染して帰宅なんてありえないことを繰り返し言い、政府は痺れを切らした住民がちりじりに自主転居するのを待ってるのではないかと疑わずにいられない。
ちりじりになってくれれば、集団での甲状腺癌発祥の正確なデータはとれなくなり「因果関係不明」として賠償せずに済むと思っているのではないか。
とてもとても疑ってる。
できれば、関西の食品も測定して、参考データとして併記すると説得力が増しますね。
こんな機器では検出できなくても無理は無いですね・・・
富士電機の『食品放射能測定システム』について
検出限界(※1) 134Cs+137Cs
肉類(11.7kg) 約140Bq/kg(精密測定時 約50Bq/kg)
米類(30kg) 約90Bq/kg(精密測定時 約35Bq/kg)
葉菜類(10kg) 約250Bq/kg(精密測定時 約100Bq/kg)
K40は大部分がβ線でγ線放射は非常に少ないのと、LB200はβ線は測れませんのでこれだけの数値がでたならセシウムと考えるのが自然です。身体を測るWBCと違ってLB200のサンプル測定量程度だとK40のγ線はほぼ計測できないかと。
計測値のどこにセシウムって書いてあるんですか?
あなたのリテラシーが問われますね。
しかもカリウムK40も含んだ数値ですよ。
なにわともあれNHKだけでも真実を報道してくれ!
他の民放と同じ様に嘘を流しているのは
罪やと思う
名前実名で書け!!!!!
デマではない。
これが事実だ!!!!
コメント書いたやつあほ・
他の方が書き込みされている通り、LB-200では核種の選定ができませんので、この場合、数値の公表の前に核種別測定可能な機種で測定するのが当たり前です。検査機関でもLB200で測定し、数値が出たものが上位機種で測定しています。カリウム40を検出していることもあり、またバックグランドの確認も重要です。なにより誤差が大きすぎです。線量の高い福島市で、この機種を使用しまして好評することは大変危険です。
福島の子供達は、10年後20年後、
甲状腺の病気に悩まされることになるだろう。
勿論、全員ではないにしても、
チェルノブイリの事故で苦しんでいるのは、今、20代から30代、
つまり、事故当時子供だった人達ばかりである。
そんな状況になっても「原発が原因ではない!」と、
うそぶく専門家も確実に出現するだろう。
測定には誤差があるので、信頼できる測定値以下の場合、不検出と表示するのは、測定を業務としている方にとっては通常の判断だと思います。測定器は機械なので必ず数値はでてくると思いますが、その測定器の精度や環境による誤差を理解した上で、測定値を確定・発表していただかないと、不必要な情報で振り回されることにもなります。
>他の産地、産物での対照計測結果を望みます
たぶん、他の産地のものを福島の測定所に持ってって計らないとダメですね。LB200の遮蔽能力では、福島の空間線量からくる誤差が無視できない大きさになるので。
あと二重盲検しないといけないレベルになっているかと・・・
どなたか福島の方が、九州産とかのものを「福島産です」って言って持ち込めば解決なんですが
他の産地、産物での対照計測結果を望みます
デマを拡散させるな。とまでは、言わないが
何が正しい情報かぐらいは、判断してから記事にしようね。
wikiから
天然カリウム中に0.0117 %の割合で存在し、カリウム1グラム当りの放射能強度は30.4 Bqである。
カリウムは地殻の岩石中では主に長石の形で含まれるため、特に花崗岩中に高濃度で存在する。
またカリウムは動植物の必須元素であり、体液や組織中に多量に存在する。
このためカリウム40は内部被曝の最大の要因となっている。
デマ拡散乙
カリウム40の誤検出(巻き込み検出)ですね。
以前も問題になって叩かれたのに、何も変わってないのね・・
というか、あのドイツ製の測定機で測ってる限り、未検出になることは永久にありません。
不検出、検出限界以下ということであるが、この検出限界は測定機や設備によって異なると思われる。機会があれば、測定機関や測定器によって、どの程度の検出限界となっているのか、取材してみてほしい。
私は、NDと記述されたデータの場合、限界はいくらかが書かれているデータのみを信用することにしている。
科学技術の世界では、測定設備にお金をかければ、検出限界は下げられる。
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