10年後、日本人が食える職業 これが「坂の上の雲」が見える仕事だ!
2012年4月9日発売号『週刊東洋経済』 |
- Digest
-
- 「日本人メリット」とは
- 「坂の上の雲」が見えるか
- 守りのジャパンプレミアム:一般消費者向け営業職
- 攻めのジャパンプレミアム:日本文化の輸出請負人
- 守りのグローカル:土着性高い分野のガラパゴス
昨年の特集(8月17日号)をもとに単行本化した『10年後に食える仕事 食えない仕事』は発売2ヶ月弱で7万部を突破し、広く読まれている。本で示したとおり、まさに「重力の世界」にはまり込んで韓国企業らとの血みどろの戦いに敗れたエルピーダメモリは倒産し、同じ構図でシャープが台湾の鴻海精密工業との提携を発表するなど、ビジネスパーソンが職を得て食べて行くうえで危機感を持たざるをえないニュースも多い。
【図1】グローバル化時代の職業マップと代表的職業 |
その内容を簡単に説明すると、日本人であることが職務遂行のうえで有利に働かない、つまり日本人メリットのない仕事(【図1】の左側半分)は大きく、知識集約的な「無国籍ジャングル」(左上)と、技能集約的な「重力の世界」(左下)に分かれ、これらはグローバル化の進展とともに年々、拡大していく。
半導体や薄型テレビの歴史が示すとおり「重力の世界」の職業はグローバル最低賃金に収斂する宿命にあり、このエリアの拡大とともに、日本人の貧困は進み、職も失う。これが日本のサラリーマン賃金が年々下落傾向にある基本的な理由だ。私の分析では、個人も政府も何も対策を打たなければ、10年後には、国内就業者の72.5%を占める「重力の世界」の働き手は賃金が下がるか、失業する。
これを避けるには、図の右半分にあたる、日本人ならではの仕事、すなわち日本人メリットが生きる職業に意識的に就いてキャリアを積むことが望ましい。左上の「無国籍ジャングル」で世界70億人を相手に勝ち残れるエリートはごく少数だからである。
具体的には、知識集約的な「グローカル」か、技能集約的な「ジャパンプレミアム」の仕事に個々人がシフトすべきで、国はそのポジションの絶対数を増やすべく5つの政策を遂行せよ、というのが私の提言だ。今回の特集では、読者から届いた感想や意見を踏まえ、これら「日本人メリットのある職業」だけを取り出し、さらに分析を進める
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り7,292字/全文8,199字
【図2】日本人メリットのある職業とタイプ分け
【図3】日本人メリットで食える職業の国際競争力
紙版は全6ページ。ネットショップおよび電子書籍のお求めは、こちらより。マガストアが便利。
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
医者はまだいいんですが、弁護士さんは試験のハードル、コストを考えると、まったく食えないですよ。税理士、会計士はAIで代用されます。企業別でわけたほうがいいのでは?
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)
企画「ココで働け! “企業ミシュラン”」トップページへ
企画「他のメディアへの配信/MyNewsJapanからのお知らせ」トップページへ
本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、info@mynewsjapan.comまでご連絡下さい。会員ID(1年分)進呈します。