社員も知らないパナソニック-5 「子供の顔を見られない」会社
ライフステージと福利制度。パナソニックマンの一生が会社によってスケジューリングされている。(パナソニック労政グループ発行『福利厚生ハンドブック』より)※『福利厚生ハンドブック』全60ページは末尾よりPDFダウンロード可。 |
- Digest
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- 「やってらんねぇよ」デバイス社
- 労基署が入ってサビ残分100万円返金
- 有休は半分くらい消化
- 久石譲作曲のグループソングに
- 「指示待ち」で役人的なパナ社員
- TV投資が止まらなかった「失敗の本質」
- 女性GM「結構いる」
「やってらんねぇよ」デバイス社
やはり業績の悪い分社ほど、残業代を絞られ、サービス残業が増える傾向がある。半導体を手掛けるデバイス社は、リストラで人を減らした分、残った人に追加の業務量が降りかかっている。
冒頭の中堅技術者が言う。「そもそも、終わらないだけの業務量がある。拘束時間が長くて、それだけ働いても利益は出ていないから、残業代もつけられなくて、やってらんねぇよ…みたいな感じです」
残業時間はWEBで申請するので、調整ができてしまう。出勤・退勤の時間は記録されるが、「自己研修」「自己都合による業務外の出社」(余暇のための打合せなど)などで間引きして帳尻を合わせられる仕組みなので、問題とならない数字に仕上がる。ユニクロの手口と同じである。
持家までの住宅対策。持家を奨励。一般的な感覚としては「大きなお世話」という印象。(『福利厚生ハンドブック』より) |
「残業は100時間はやってますが、半分もつけられない。30時間以下、と言っておきます。具体的に指示されている数字は、ちょっと言えないくらい少ないです…」(同)。ほとんどがサービス残業、とのことだ。
一方、営業職は、どの分社でも、おおむね「月45時間×12カ月まで」となっているようである。「月45時間がマックスで、そこまでは特別な申請が必要ない。平均30弱くらいをつけてます」(ヘルスケア社中堅営業)
労基署が入ってサビ残分100万円返金
2年前に労働基準監督署の調査が入って、サービス残業代の清算を余儀なくされたのが、エナジー社だった。
「自己研修」などとして申請している時間の、本当の中身が調査されたのである。「100万円くらい返ってきた人もいました」(中堅社員)というから、いかにパナソニックでサビ残が日常的な風景なのかが分かる。
現在では、労組と人事との取り決めで、「完全定時日」が月に2日(給料日と第二金曜日)設定され、人事の担当者が、オフィスに残っている社員がいないかチェックの見回りをする。この日に残業させるためには、労組に申し入れをしなければならない。「休日出勤」も、同じく労組に申し入れが必要となった。
その結果、エナジー社では、現在は本当に月20~30時間しか残業をしなくなり、サービス残業はなくなったという。一方で、他の分社では続いている部署もあるわけで、結局、イタチごっこだ。
オート社の技術者は、月~木は、ほぼ22時までが標準(ノー残業デーの金曜は17:30に帰ることもある)となっており、残業時間は月60時間を越えると労組の指導が入るため、その範囲内に収まるくらいで、残業代は、ほぼ納得のいく形で支払われているという。
金曜は一応、全社的に「ノー残デー」で17:30に帰ることになっているが、これは守られておらず形骸化している、との声のほうが多かった。
残業時間の多寡、および適正に支払われるかは配属先によるため、「運」としか言いようがない。これが日本の大企業の実態であり、中小企業がさらにひどい実態であることは想像に難くない。言うなれば、車のスピード違反みたいなもので、ほぼ全員が違反状態だが、たまに「ネズミ取り」に引っかかる。
厚生労働省は、企業に恩を売って天下り先にしたいので、傘下の労基署が摘発しても、摘発情報を公開しない。もし公開されれば、メディアに載って社員の採用で不利になるから、必然的に再発防止策を打ち、サビ残は確実に減らせる。
だが、現状では、いくら捕まっても公開されないので、企業は再犯したほうがトクだ。この繰り返しである。解決策は情報公開だと分かっているにもかかわらず、国に解決するつもりがないのだから、どうしようもない。
いずれにせよ、時間管理ではなくなる管理職クラスについては、特にライン長ポスト(部下を持つ立場)の人は、延々と働く覚悟が必要である。
「オフィスで一番最後まで残っているのは、上のポストの人
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メーデー、創業記念日が休みのパナソニック。『ユニオンハンドブック』より。全356ページは記事末尾よりPDFダウンロード可
オート社労組の決算報告書(2011年3月期)。高い組合費(若手でも6410円/月)のうち、半分は労組の人件費(役員・書記スタッフ)に消えていく
意思決定カルチャーなど
評価詳細&根拠
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パナってサビ残デフォで死ぬ程働いてるのに、何であんなに業績悪いの???どうしてなの???(-_-;)....>>
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読者コメント
香川県さぬき市ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラで指切断の大けがを負わせた激烈ブラック企業。犯人は中卒知障 岸下守
工場や子会社を売却して、ベースアップしたことは報じられないんですよね。偽装請負してた子会社はどうなりましたか?『闇から闇へ』とはまさにこの事だったのか。新卒で子会社に入る方たちは偽装請負の事例やパナソニック・ショック(本)を読んでしっかり勉強しておくことをお勧めします。
ふ~ん。俺の友人がPの健保組合?・健康保険に全く関係ない書類まで色々出せ出せと相当鬱陶しいらしいが・・・キチガ爺に億払う頭だし、ここはもうグループ全体がキモく腐って終わってるんじゃ?w
それは、どこの大企業でも一緒の事です。『帰ることばかり考えるな!』『もう帰るんか!』『やる気なければ帰れ!』は日常茶飯事。しまいにはパワハラを受けて、コンプライアンス窓口に相談しても何も対処せず、逆に上司から逆恨みされるなど、お金を貰っている以上、我慢してやるしかありませんね。仕事もお金もない人だっているんだから・・・
転身支援制度で9月に退職しますが、55歳以上と54歳以下で退職日が違う。54歳以下は最終勤務日の9月28日(金)、定年扱いの55歳以上は月末の9月30日。54歳以下の退職者には、会社は9月分の公的年金・健康保険料を払わないということ。
手続すらできない土日の2日間のために、10月に入ってから9月分の公的年金・健康保険の手続と、10月以降の資格喪失手続のために役所を往復しなければならない。
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