読売の販売部数が半年で66万部減 1千万部ビジネスモデルの崩壊、販売店「残紙整理が始まった」
ファミレスに置かれている読売新聞にはられた「読みトク キャンペーン」のシール。これらの新聞が読まれているとは限らないが、ABC部数には加算されている。工夫を凝らして新聞拡販に取り組んではいるが… |
- Digest
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- 読売新聞の販売部数・地域別の比較
- 販売部数の長期変遷
- 駅売りの新聞など即売部数は7倍に増
- ABC部数は新聞社による申告
- 中央紙で読売だけが部数の激減
- 「紙を切りはじめた」
- 新聞業界全体が「残紙整理」へ
- 折込チラシの激減
- 増税分108億円の試算
読売新聞の販売部数が極端な下降を続けている。7ヶ月で65万、9,291部の減。昨年10月からの部数の変化は次の通りである。(数字はいずれも朝刊部数、駅売りなどの即売部数を含む)
年・月 | 部数 |
---|---|
2013年10月 | 9,882,625 |
2013年11月 | 10,007,440 |
2013年12月 | 9,767,721 |
2014年1月 | 9,825,985 |
2014年2月 | 9,738,889 |
2014年3月 | 9,690,937 |
2014年4月 | 9,485,286 |
2014年5月 | 9,348,149 |
昨年11月には、一時的に販売部数が前月比で12万4815部増え1000万部の大台に戻るが、その後、坂道を転げ落ちるように、半年の間に、65万9,291部を失った。今後、どこまで落ち込むのかに関心が集まりそうだ。
『ジャイアンツ応援キャンペーン』のチラシ。応募すると個人情報が読売新聞販売店へ提供される。拡販戦略のひとつである。 |
今年1月、読売は東京・大手町に33階高層の新社屋をオープンしたというのに、紙新聞の時代の終わりが見えてきた感がある。
この65万部という数字は、たとえば東京新聞の販売部数が52万2252部(2014年5月の時点)、あるいは神奈川新聞の発行部数が20万3483部であることを考えると、尋常ならぬ事態である。神奈川新聞の規模の新聞社3社分の販売部数が、短期間のうちに消えたことになる。
他の主要紙の発行部数と併せて、2013年11月と2014年5月を定点として、比較したのが以下である。
《読売新聞》
2013年11月: 10,007,440
2014年 5月: 9,348,149
部数の増減: -659,291(6.6%減)
《朝日新聞》
2013年11月: 7,527,474
2014年 5月: 7,402,289
部数の増減: -125,185(1.7%減)
《毎日新聞》
2013年11月: 3,330,577
2014年 5月: 3,302,323
部数の増減: -282,54 (0.8%減)
《産経新聞》
2013年11月: 1,606,743
2014年 5月: 1,606,140
部数の増減: -603(0.04%減)
《日経新聞》
2013年11月: 2,763,441
2014年 5月: 2,767,499
部数の増減: +4058(0.1%増)
《北海道新聞》
2013年11月: 1,101,504
2014年 5月: 1,074,319
部数の増減: -27,185(2.5%減)
《西日本新聞》
2013年11月: 727,008
2014年 5月: 713,916
部数の増減: -13,092(1.8%減)
《京都新聞》
2013年11月: 488,217
2014年 5月: 478,703
部数の増減: -9514(1.9%減)
《神奈川新聞》
2013年11月: 204,697
2014年 5月: 203,483
部数の増減: -1,214(0.6%減)
読売の減少率だけが6.6%と、突出して高い。
読売新聞の販売部数・地域別の比較
次に読売の販売部数の変化を、地域ごとに分析してみよう。北海道地区、東京地区、北陸地区、中部地区、大阪地区、西部地区で区割りして示したのが次の数字である
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朝日、毎日に対するライバル意識をむき出しにしたイラスト。部数へのこだわりが尋常ではない。出典=『やっぱり読売新聞が面白い!』(中経出版)
トラックで回収される「押し紙」(残紙)。新聞業界では当たり前の光景になっている。
朝日の販売局長が、「実売部数」にこだわっていくことを公言。出典=『新聞情報』(2014年5月21日)。
朝日オリコミ社(大阪)の折込広告出稿統計。(上)2013年4月。(下)2014年4月。大幅な減数はみられない。
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KMC それでもまだ900万部以上の不思議
東京新聞がそれでも成立してるのがすごいような肝。RT @sangituyama: 東京新聞まるごと分をさらに超える部数限、さらに今月七万部減で73万減らしてる。 読売の販売部数が半年で66万部減 1千万部ビジネスモデルの崩壊
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読者コメント
9月にT県U市のY系の人間が焼身自殺したが、現在も箝口令が敷かれている。
黒藪さんは何をやっているんだろう、国会の前でデモをしている人に新聞業界のことを説明して理解をしてもらえば、新聞裁判のことが理解してもらえるだろう。そうすれば大きな力になるはずだ、どうだろうへんじをまってます。
黒藪さんひさしぶりです、俺の店は誓約書を取られています。それも数字が入っている奴です、これは裁判に役に立つと思いますが、どうでしょう。宮本は一部も押し紙はないと言っているが。
だけどよ、ヨミノ担当員も落ちたよな。部数が落ちていることは知っているくせに1部も紙は余っていないとさこれではもう落ち目だよな。
押し紙を整理したのか。
押し紙は広告費の詐欺。
ベネッセよ よくやった 褒めてやる
ベネッセ会見「しばらくイベントはやらない」
だって 語彙読解力検定がこのまま消えそうだ 各ASA目標受験者数を強制だった。
専業が無理やり受験だよ 他のASAからも来てたから途中で飲みに行っちまったけど。
ASAの受験者情報も漏れてたら大変だな 過去読の情報多いし芸能人とか近所の議員もあるな。
むしろこっちの方が バレタら事件だな 局長の責任問題出るよな
社員の新聞購読券が なくなったんだろうな。減って当然
新聞を 今読んでいるのは ほとんどが 関係者社員などは 自分で2.3部取っている。広告もリサイクル業者が 新聞に入れないから回収する始末
九州の福岡地区は、後2〜3年待ってくれと言う事です。知り合いの読売の店主が言ってたので間違いないでしょう!
そう謂えば、ビール券などお土産持参の勧誘が来なくなって久しいですな。寂しい位だ。
欧米に比べるとむしろ随分とゆるい減少だなと思う。地方紙あたりが苦しそう。
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