キーエンスは「基本ブラック、給料はホワイト」 パワハラ被害退職者が告発する“アメとムチ”
「縦割りの事業部制なので、人事権を握るマネージャーと合わなかったら終わりです」 |
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キーエンスがブラック企業かといえば、この会社は『白黒の会社だな』と感じています。普段は、社員を大事にせず、完全に性悪説に立った管理手法などブラックな面が強いのですが、給料はホワイトなので、これが、社員が辞めない原因になっています。
私が見る限り、ほとんどの社員に愛社精神はありませんが、かなりまとまったボーナス(後述)が3か月ごとに入る仕組みなので、それを見て、退職を思いとどまるんです。アメとムチをうまく使い分けています。
採用面接も録画され分析対象に
時系列で、入社前からお話しします。
採用の流れとしては、面接に進む前の筆記試験で、キャリパー社のテストを受けます。その結果は重視する、と人事の人が言っていました。
面接は3回で、いずれも「機責」や「所長」など、現場の管理職クラスが面接官です。一次面接は、品川プリンスホテルで、1:1で、20秒でPRして、と言われ、通過すると、そのあとにキーエンスの商品説明会に参加します。
二次面接は、港区台場のキーエンス東京研究所で、学生3:面接官1で、「説得面接」があります。お題を出されて、「メジャーリーグ派の人をプロ野球派になるよう説得してみてください」とか、「ローン派の人を賃貸派になるよう説得してみて」といった内容。3人で1時間弱くらいです。3人ともお題は変えられます。
三次面接は、やはり台場で、面接の録画が始まります。人事の人が言うには、後々、出世した人の共通点を探って採用活動に活かすために、面接でのやりとりの映像を録画している、とのことでした。
学生2:面接官1。2次と同じような“大喜利”で、お題が与えられます。入社の動機は一度も聞かれませんし、志望理由や自己PRといった用意したものは役に立ちません。何を見られているのかというと、人事部によれば、
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いわゆるガイホウ。外出・出張報告書。1日の外出先での動きを、顧客別に、分刻みで記入。印字分は事前計画、手書き分が事後修正。この日は10件分になっている。
上:通常月の給与明細、下:3か月に1度の業績給が加算される月の給与明細
上:春ボーナス、下:夏ボーナス。別途、秋と冬もボーナスが出る
これは入社1年目の源泉徴収票(つまり4~12月の9か月分)
上:キーエンスカレンダー。下:グローバルの拠点数を名刺裏で世界地図に明示。既に売上の過半が海外。
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読者コメント
これだけ利益を出そうとするとブラックな面が出てくるのもやむなしかと。給料には反映しているし厳密にはブラックじゃないかな。クソみたいなマネジメントでクソな給料しかない会社多すぎな訳でして・・
給料がかなり良いのでまだマシな会社である気がする。ただ転職できるスキルも身につきそうだ。激務で離職率高い割に給料の低い(大手メーカー並)銀行は終わっている
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