共同通信社 人事部長が「就活セクハラ」に堕ちた、腑抜けな新聞業界“最期の楽園”
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『あんな会社入ったの?』って言われちゃう
結局、社内の労組による突き上げに加え、お客さんである記事配信先(加盟社)からの圧力も強く、当初は休職扱いで無処分だった人事部長は、やっと懲戒解雇処分に。8年の長期政権だった任命権者である石川聡社長も、この事件の責任をとる形で辞任に追い込まれたが、まだ「相談役」でしぶとく残っている。
共同はスキャンダル発覚を恐れたためか、はたまた「お詫び」のつもりなのか、さらには通報された大学側への体面を保つためなのか、被害者にしっかり内定を出したものの、女子学生は、その内定を引っ提げて就活を続行。
「(マスコミのなかで日程が一番遅い)NHKからも内定を得て、結局、今年(2014年4月)、うちを蹴ってNHKに入局したそうです。政治部向きですよね…」(若手記者)というから、たくましい。
政治部向きというのは、要するに、セクハラに負けず直接、抗議できるだけの精神的なタフさ(被害から11日後には人事部長に会って説明を求めた)や行動力、さらには、普通なら人事部長からセクハラを受けたら、その場で会社と縁を切って泣き寝入りする女性も多いだろうが、選考過程を耐え、結果的に「弱み」をカードに変えて内定をゲットした冷静な政治力のことだ。こうした、ピンチをチャンスに変える力は、仕事がデキる証でもあり、この事件がなくても内定をとれた可能性は高い。
社内では、この事件や背景について、どう受け止められているのか。「ほかの内定した女子学生なんかも、うちに入社したあと『あんな会社入ったの?』ってみんなから言われちゃうわけだし、もちろん大打撃です。実は、このセクハラ人事部長が事件を起こして更迭される前に、石川社長の寵愛を受けて就任していた労務部長も、問題を起こして社内から突き上げをくらい、更迭されているんです」(中堅記者)
労務部とは、労働組合との「団体交渉」の折衝窓口ともなり、社員全体の労働条件決定に関わる、人事と並んで要となる部署だ。いったい、何があったのか。
「不当労働行為だとして、
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「共同通信」と書いても一般人にはウケないためか、中吊りでは、あえて「大手マスコミ」と表記した『週刊文春』(2013年5月23日号)
共同通信社のキャリアパスと報酬水準
若手記者(20代支局員)の給与明細。裁量労働手当の比率が大きい。
評価詳細と根拠
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