アメリカで働く(1) 宇宙という夢を叶えにカリフォルニアへ――NASA勤務28歳に聞くキャリアの系譜
![]() |
高橋雄宇氏。火星探査機(Curiosity)の前にて。 |
- Digest
-
- 留学するなら目的を持って行くべき
- アメリカの博士課程は、自分で研究費用を取ってくる
- 物質的な不自由はないがコロラド州のボルダーが懐かしい
- 週休2日で、働く時間は自分で選べる
- チームで動くので、他の人とのコミュニケーションが大事
- アメリカでは、何をやりたいかが重視される
- アメリカの現地求人情報には年収1千万円超えも
2014年9月、僕がアメリカのカリフォルニア州にあるスーパーマーケットで、現地の友人と買い物に行った際、レジに並ぶアメリカ人の多くが山のように買い物をして、クレジットカードで支払っていた。日本と違ってアメリカの景気は良い。これはカリフォルニアだけでなく、ニューヨークやコロラドでも感じた。
そして、大量消費という生活スタイルを目の当たりに見た後、友人の車に乗って、スーパーの駐車場を出ようとすると、それぞれの出口に、それぞれ物乞いが座っている。貧富の差による格差社会・アメリカ。しかし、そのアメリカに、アメリカン・ドリームを叶えるためにやってくる人は後を絶たない。自身の宇宙への情熱を抑えきれず、宇宙事業というアメリカンドリームを実現しつつある日本人もいる。現在、NASAの研究施設である Jet Propulsion Laboratory(通称 JPL ) で働く、東京都出身の高橋雄宇(28歳)氏に、現在住んでいるロサンジェルス近郊の街パサデナで話を聞いた。
高橋氏のアメリカへの道を時系列で年表に示すと、
・2004年度 ICU(国際キリスト教大学)高校を卒業
・2007年度 Embry Riddle Aeronautical University 航空宇宙工学(アリゾナ州)卒業
・2013年度 University of Colorado Boulder(博士課程)卒業
・2013年度 NASA Jet Propulsion LaboratoryにてNavigation Engineerとして勤務
【アメリカで働くにいたった経緯】
高橋氏(以下同じ) 「ICU (国際キリスト教大学)高校2年の終わりだったと思うのですが、NHK ニュースで、NASAのプロジェクト「Mars Exploration Rover を紹介したニュースを見たんです。僕の人生は、このアメリカ航空宇宙局(NASA)が火星探査計画の一環として『Spirit』と『Opportunity』というローバー2機を火星に着陸させたことをきっかけに、大きく変わるんです。
NASAの研究施設は全米に10 箇所あるんですが、このローバーを設計し、火星までの衛星軌道を設計していたのが Jet Propulsion Laboratory (通称 J P L ) であることを知ったんです。
この衛星が火星に着陸するまでのシミュレーション映像が滅茶苦茶格好良くて、“しびれた”んですよ。数学や物理を勉強すれば、いつかこういったことが自分にも出来るのかと、初めて学校で習う勉強と現実が結びついた瞬間でもありましたね。『これはヤバい!これこそ数学だ。そして数学、物理、化学、全て合わさった物が宇宙計画だ』と感じたのが、この瞬間でした。当時から僕は、物理や数学などが得意で、理系の学部に進学しようとは思っていたのですが、
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り8,855字/全文10,159字
留学したEmbryRiddleAeronauticalUniversityの前で
人生で最高の時期を過ごしたというコロラド州ボルダーのトレイルで
ロサンジェルスを中心にWeeklyで刊行されているフリーペーパー”LALALA”(左)とその求人案内欄(右)
LALALAに掲載されている水商売系の求人広告
公式SNSはこちら
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
良い意味で凄すぎてなんだか現実感が無いな。
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)