フランスで働く-1 日本人ならではのサービス精神と器用さで美容師・料理人として生き延びる
花の都パリ。「フランス人は、人生はバカンスの為にあると考えており、皆、バカンスの為に働いていると感じます」(美容師の深井さん) |
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- 花の都パリに恋して移住決意
- 建前なしに情熱を語れば道は開ける街 PARIS
- 働きだして2週間後に店長に抜擢
- 女性が働きやすい国
- スシが日本人を救っている
- スシの握り方や魚の下ろし方はYouTube で覚えた
- 世界中で一番いいのは地中海沿い
- 結婚はビザのために
- ゴッホ達、多くの芸術家が住んだ土地だから
花の都パリに恋して移住決意
花の都、芸術の都とされるパリ。多くの芸術家や自由人を魅了し育んできた街 PARIS に憧れる人は多い。そのパリで自身の夢をかなえようとしている日本人に話を聞いた。
1人めは、現在、パリだけで日本人美容室が20軒以上あるほど、半ばブランド化している日本人美容師の例だ。
同じく美容師をしていた祖母の影響で、自身も19歳より美容師となって日本で働いていた、深井恵理子さん(33歳)。彼女に転機が訪れたのは2003年、深井さんが24歳の時、当時働いていた美容室の研修で、パリを訪れた時だった。
「空気が合うというんでしょうか、そう肌で感じて。一目で恋に落ちてしまったんでしょうね」
日本へ帰国してからも、考えるのはパリのことばかり。フランス語の勉強を始め、遠いパリに思いを馳せて日々を過ごしたという。
「日本だと流されて生きていれば楽じゃないですか。アイデンティティーがなくても生きていけるし、人にどう見られるか気にしなければいけない自分がいる。自分はどういう使命を持って生まれてきたんだろう?とか、このままだと、自分の人生を豊かに出来ないなと思い、息苦しかったんです。未来を感じられなかったし、既に日本でしたいことや夢もなかったので、そんな日本が嫌で、海外に何かを求めていたのかなと思って、2006年にロンドンにも行ったんですけど、何か違うんです。やっぱりパリなんですよ」
そう感じた恋を確かめるべく、2007年に必死の思いで貯めたお金を持って、2ヶ月ほど語学留学をする。
建前なしに情熱を語れば道は開ける街 PARIS
「パリの人達と話していると建前がないし、はっきり自分の意志を言うんですよ。ラテン気質で気分屋だけど、私が自分の好きな事を話すと、つたないフランス語でも分かってくれる。ダイレクトに自分の情熱を熱く語ると、聞いてくれるんですよ。なんか道が開けやすいなって思いました」
自分のパリに対する思いを確信した深井さんは、2008年にワーキング•ホリデー•ビザを取り、本格的に渡仏する。
「ワーキング•ホリデー•ビザは“どういう動機でフランスに行きたいか”を作文で書かせられたので、自分の思いを、思い切り書けて楽だったんです。けど、パリについてからの職探しが大変で、5ヶ月もかかりました。
日本人の経営しているサロンだと日本社会と同じと思ったから嫌で、フランス人が経営しているサロンを片っ端から見て回って、気に入ったら履歴書持っていきました。とにかく自分で感じないと駄目な性格なので、直接、行って店の人と話してましたね。
結局、日本語のフリーペーパー「OVNI」の求人を見て、現在働いているサロン“KOJJI”と出会ったんです。今思うと出会うべくして出会ったと思います。
深井さんが働くパリ市内の美容サロン”KOJJI” |
というのも、サロンがオープンしたのが3ヶ月前だし、サロンの名前”KOJJI”というのも、小津安二郎の映画の主人公から取ったほど、オーナーが日本びいきで、日本の美容技術やサービスを高く評価している人だったんです。それに、日本の会社と提携して作ったシャンプーやパーマ液などの製品をヨーロッパで販売しているんです。
ここは、私が持っている日本の技術をフランスで生かせる。それに、労働ビザも出してくれる可能性があったので、もうここだ!って(笑)」
---実際にフランス人相手に働いてみて、どうでした?フランス語とか問題なかったんですか?「フランス語は午前中だけの学校に2ヶ月ほど通いました。あとは、
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パリの美容サロンで店長を務めている深井さん
野地さんが働く日本食屋のメニュー。右側に半顔で写っているのが野地さん
バービー人形に野地さんがタトゥーを描いたアート作品が、高価な値段で売れ、自身の店を持とうとしている
野地さんが現在、働いている店
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