「東進」はワタミのような職場――「MNJの記事・見出しは虚偽」と言い続けたナガセの哀れな結末 最高裁上告”即行”棄却で完全敗訴確定
ナガセの上告を即行で棄却した最高裁判所。MNJの勝訴が確定した。 |
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- 最速で棄却されたナガセの上告
- 「虚偽」だと言いながら反論文掲載を拒否
- 解読困難なナガセ通知文
- 意味不明確な訴状
- 「被告に立証責任」のルーツ
- 旧刑法「誹毀の罪」から戦後の「名誉毀損」
全面敗訴したナガセの永瀬昭幸社長。悪評の削除と批判封じが目的の高額訴訟だった可能性が高い |
最速で棄却されたナガセの上告
11月17日、マイニュースジャパン(MNJ)代理人の小園恵介弁護士に最高裁から書類が届いた。MNJが掲載した記事〈「東進」はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで〉に対し、見出しが「虚偽」であるなどとしてMNJを訴えた民事裁判の上告審の結果である。そこには次のような記載がされていた。
裁判官全員一致の意見で、次のとおり決定。
第1 主文
1 本件上告を棄却する。
2 本件を上告審として受理しない。
3 上告費用及び申立費用は上告人兼申立人の負担とする。
最高裁判所第二小法廷
裁判長裁判官 鬼丸かおる
裁判官 小貫芳信
裁判官 山本庸幸
裁判官 菅野博之
〈「東進」はワタミのような職場でした――ある新卒社員が半年で鬱病を発症、退職後1年半で公務員として社会復帰するまで〉という見出しがウソだというナガセの訴えに対して、MNJの見出しと記事にいっさいの違法性がないとする判決を東京高裁が出したのは今年6月8日のことだった。
ナガセ側(代理人:小原健・齋藤勇司弁護士)はこれを不服として上告したが、最高裁は5ヶ月後に棄却決定をした。上告理由書の提出から3ヶ月。ナガセは10月に追加の補充理由書も出しているが、そこからわずか1ヶ月での棄却だった。ほとんど相手にされず、最短の期間で棄却されたことを意味する。
フランチャイズ(FC)方式で運営する某東進衛星予備校を「東進」と略したのは「虚偽」表現である――とするナガセの無理筋の言い分に対して、東京高裁判決は「社会通念上許容できる省略範囲を逸脱していない」――とMNJに非がないことを明言した。これに対してナガセは、上告理由書で「(特定の)東進衛星予備校の省略形はせいぜい『東進FC○○校』である」べきだ、などと苦しい反論を展開した。しかし、抵抗もむなしく最高裁では一顧だにされなかった。
むろん、冤罪事件をはじめとして最高裁が問題ある判断をすることは珍しくないが、今回の件に関してみれば、常識的なごく当たり前の判断だろう。
2016年1月29日の提訴から1年10ヶ月、「記事は虚偽であるから全部削除せよ」という内容証明郵便がナガセからMNJに送りつけられた2015年7月末にさかのぼると、2年4ヶ月もの時間が、不毛に費やされたことになる。
この間、MNJが掲載した記事の本文や見出しは「虚偽」であるとナガセは言い続けてきたのだが、結局、MNJの記事は正しく、ナガセのほうこそ「嘘つき」の名にふさわしいことが、裁判所の場で明確になったわけだ
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2014年7月29日付でナガセからMNJに送られた内容証明郵便。記事削除をもとめている。ナガセとMNJの対決はここからはじまった。
関西地方のとある東進衛星予備校(FC方式でナガセが運営)での出来事を報告した記事の見出しに「東進」という表現を使ったのは「虚偽」だというナガセの主張を裁判所は退けた。広島市内の東進衛星予備校。
虚偽という言葉がなんどもでてくるナガセの訴状。問題にしている記述の特定を求めても回答せず、その後記事本文に関する訴えをすべて取り下げるという奇妙な行動に出た。
MNJ代理人を務めた小園恵介弁護士。DHCが弁護士を訴えた恫喝訴訟で、弁護士側の代理人をして勝訴した経歴がある。恫喝訴訟を受けた記者側で裁判をたたかう実力をもつ数少ない弁護士のひとり。
ナガセ社長の永瀬昭幸氏
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読者コメント
林修さんは、TV番組で情報過多の社会では何でもペラペラしゃべらない方が逆に信用を得られるというようなことを言っていたと思う(録画をして確認していないので、一字一句正しいわけではない)。東進のことかはわからないけど、物は言い様って言うじゃないですか。
林修氏は世間に対して実名で物申す資格は何も無い事を自覚するべきであろう。こんな恫喝訴訟をしてくる反社会的企業、ワタミのような組織に所属していて恥を知らない厚顔無恥としか言いようがない。
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