卒業大学不明の教育専門家・大内裕和中京大教授の科研費研究に「盗用」多数、被害者が提訴
左:教育分野の専門家なのに卒業大学すら不明、大学側も開示を拒む大内裕和・中京大学教授(大学公式サイトより) 右:「盗用された」と訴えるジャーナリスト・三宅勝久(文科省での会見、2021年5月26日) 8年前には共著も出していた両者だった。 |
- Digest
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- 盗用発見
- 次々にパクリ発覚
- 大内氏への質問
- 回答のなかにも新「盗用」
- 誤記を正確に転写
- 科研費が使われていた
- 「解決金50万円案」は口止め料?
盗用発見
筆者(三宅)と大内氏らの共著で2013年に出版した『日本の奨学金はこれでいいのか!』(左)と2017年に大内氏が出版した『奨学金が日本を滅ぼす』(右、版元の判断で出庫停止中)。『日本を滅ぼす』のなかに、『これでいいのか!』第2章の三宅執筆部分と酷似した記述が見つかった。 |
出身大学がわからないのは中京大学ホームページの教員紹介欄でも同じである。「東京大学大学院教育研究科博士課程」としか書かれていない。それ以前にいたはずの大学名の記載がない。
そこで本稿を書くにあたって大内氏本人と中京大に、大学院以前の出身大学を尋ねた。5月31日正午現在、大内氏から回答はない。また中京大は「本人の同意について確認できていない」として、やはり大学名の開示は得られなかった。
研究者にとって学歴は研究歴だ。それを本人も大学側も説明できないというのは、実に奇妙である。学歴に関して何らかの不正など知られたくない事情があるのかもしれない。
さて本稿主題である大内教授の著作権侵害と研究不正の疑いについて、である。問題は二段階にわけて発覚した。最初は大内裕和中京大学教授の著書『奨学金が日本を滅ぼす』(2017年、朝日新聞出版)に関してだった。
この本を私が手にしたのは、発刊から約3年半が過ぎた2020年の夏のことだ。読みはじめてまもなく、半ばに差し掛かったあたりで気になる記述にぶつかった。80頁12行目、「支払督促」という裁判所の手続きについて説明したくだりである。
(『日本を滅ぼす奨学金』大内氏著)
これが気になったのは、私の書きっぷりとあまりにも似ていたからだ。同じ内容を書いたとしても人によって表現は違う。
あの本ではないか――心あたりがあった。2013年に共著で出した『日本の奨学金はこれでいいのか!』(2013年、あけび書房)だ。共著者には大内氏もいる。大内氏が1章を書き、私は2章の「ルポ・奨学金地獄」を執筆した。確かめてみると、やはりそうだった。2章の66頁10~13行目にまったく同じ記述がある。
(『日本の奨学金はこれでいいのか!』2章三宅著)
大内氏はこの私の記述を丸写しにしている。
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『日本の奨学金はこれでいいのか!』第2章(三宅執筆)の記述(上)と、これに酷似した『奨学金が日本を滅ぼす』(大内氏執筆)の記述(下)。
『奨学金が日本を滅ぼす』に関する質問に対して大内氏は、独自に発表した内容・表現であり「盗用・剽窃」ではないと回答した(右)。だが、その根拠として示した著作や雑誌記事、講演録に別の「盗用・剽窃」が見つかった。左は雑誌『選択』2012年4月号の三宅執筆記事。
『選択』2012年4月号の三宅執筆記事の一部と酷似した記述のある大内氏の雑誌記事(『人間と教育』。科研費の助成研究の成果として報告されている。
研究不正の疑いがあるとして中京大学に告発したが、予備調査の結果「本調査不要」と門前払いにした。予備調査の報告書(一部)。
公益財団法人コープさっぽろ社会福祉基金の主催する催しで「奨学金」問題について講演する大内裕和中京大教授(2017年12月11日)。この講演でも三宅執筆の『選択』記事の一部と酷似した内容が使われている(ユーチューブの公開動画より)。
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読者コメント
大内がかみついている都立入試のスピーキングテスト。それをNHKが報じちゃうんだから、みんな騙されている。早いところ大内の口を封じろ。
中京大学が、所属する大内教授の学歴についての三宅氏からの問合せに対し、「開示することはできない」と正式に返答してきたことがわかった。教授職にある人物の出身大学名を、本人の同意がないことを理由に開示できないとする中京大学の姿勢からは、教育機関として最低限の資質すら感じられない。教育歴・研究歴すらわからない教授の在籍が許される大学で、学生たちはどのような基準で授業やゼミを選べばよいのか。
予想だが、大内裕和中京大教授や法政大学キャリアデザイン学部田中研之輔教授始めとする逆学歴ロンダリング者達は5ch学歴版で言う所の思いっきり低学歴なのだろうと思う。恐らく日東駒専であろう。わざわざ隠すという事はそういう事だと考えざるを得ない。(実際卒後何十年と経っているし正直そこまでこだわる必要は無いと思う)学歴コンプレックスの闇を見た思いだ。
三宅勝久氏のTwitterによると中京大学は大内教授の卒業大学学部の情報開示を拒否している。この程度の情報を開示出来ない大学人達が日本の行政の情報開示では墨塗りだの何だの批判できるだろうか?まずは自らを正すべきだろう。
学歴ロンダリングというか、卒業大学学部名が分からないのは大内裕和中京大教授だけでは無い。例えば最近発信が多い法政大学キャリアデザイン学部田中研之輔教授もそうだ。見事なまでに卒業大学、学部が不明だ。一橋大学大学院というのは分かるが・・
2013年『日本の奨学金はこれでいいのか!』2017年『奨学金が日本を滅ぼす』どちらも読んだ事があるだけに残念という感想。出版物なのだから、きちんと引用しないと。当たり前の事を当たり前にすることは決して簡単では無いのだ。
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