やる気のない「日大留年」学生が金融プロマネを極め、ベイカレから年俸2500万円提示を受けるまで【金融SIプロマネのOさん】
日大→IXナレッジ→日本HP→国内3大証券(1700万円)
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| 日大出身、金融SIプロマネのOさん(取材時40代後半) |
留年するほどやる気がなかった大学時代、自分の部下をリストラしていた親父から、「その調子じゃ、生きていけないぞ!」と発破をかけられ、「手に職をつけたい」と決意。下請け会社の開発者からキャリアをスタートし、ITゼネコンピラミッドの上流へ、そして発注元(顧客側)へと転職した。金融SI(システム・インテグレーション)*のプロマネを極めたい――との想いは実現し、ベイカレントコンサルティングから年俸2500万円(パートナークラス)の提示を受けるまでに人材市場での価値を高めることができた。成功要因は何だったのか。
*SI=システム・インテグレーション。オーダーメイドの情報システムを導入し、顧客の課題解決を図ること。
■学生時代~就活
北関東出身で、全国に11校ある日大付属高に通っていたOさん。日大系列内の統一試験(高3の9月)*を受け、トータルで偏差値50平均とれれば日大に進学できた。1学年800人のうち約6割が日大に進学し、下は専門学校や、いわゆるFラン大。早慶への進学者は計20人くらいである。
*「日本大学付属高等学校等基礎学力到達度テスト」(日大統一テスト)。高1〜3で計3回。大半が、この3回の試験結果で決まる。一部に部活動や小論文を加味したAO(総合・探究)方式もある。
「2か月前からの試験対策で何とか間に合いましたが、自分は成績がギリギリだったので、日大(文理学部・数学科)以外に行けるところがありませんでした。高2からコース分けされ、理系の200人は世界史など学ばなくてもOKでしたから勉強せず*、一般受験できる範囲も限られていました」
*進学実績優先の受験指導が原因で、2006年、教育基本法改正議論の中で大問題化した。全国の高校で世界史を含む必修科目の未履修が次々発覚。1994年学習指導要領で世界史を含む地歴科2科目が必修化されたが、大学入試で有利な日本史Bなどに時間を振り分け、必修の世界史Aを未実施・短縮した学校が、日大付属高を含め、全国で多数発覚した。高校の、大学受験予備校化である。
内部進学で日大*に入学後も、学業に興味を持てず、ほとんど勉強しなかった結果、1年留年してしまった。時間はあったはずだが、何をしていたのか。
*文理学部=師範学校が母体なので、教員を育成するため、文系と理系が一緒になっている。理系のなかでは、理工学部(駿河台・船橋)が一番難易度が高く、宇宙工学など。生産工学部(津田沼)と文理学部(世田谷キャンパス)の理系学科が2番手くらいである。
「バックパッカーでアジア1か月を数回とか、ぶらぶら。高校・大学を通して『やればできる』とは思っていましたが、何もしませんでした。父親に『このままじゃ生きていけないぞ!』と怒られたこともあります」
父はゼネコン勤務のエンジニアで、施工管理技士*として現場の職人をまとめるプロマネをしており、ゼネコンの役員まで出世していた。Oさんが就活していた頃(2000年前後)は、自分の部下たちをリストラする任務を負っていたという。手に職があれば、辞めても食っていける。手に職がなければ、再就職先も見つからない。そういった、実感のこもった忠告を聞かされた。
*国家資格。建設現場において計画の作成、工程・品質・安全・コストの「四大管理」を行い、工事を監督・指導する。
*バブル期の過剰投資・不動産投資のツケで、大手ゼネコンは巨額の有利子負債を抱え、2000年前後は依然として厳しい「建設不況期」だった。
「親父の背中を見て、『自分もエンジニアとして手に職をつけたい』と考えたのが、就活の軸でした。ITエンジニア職としてのスキルが身につく企業だけを選んで受けました」
数学科卒なら、就活では有利なのではないか。少なくとも、今はそうだ。
「今でこそ数学科からIT業界やコンサル業界に就職する流れが太くなりましたが、当時の文理学部数学科卒(2000年頃まで)は、学校の先生になるか研究者の道に進むか、がメジャーな進路でした。民間へ行った同期だと、大量採用していたケータイの販売会社(ヒットショップ等)など、ぜんぜん関係ない就職をした者も多いです」
日大からITエンジニア職になる就職先としては、NTTデータ、NEC、富士通といったITゼネコン本体は難しく、開発子会社のほうに数名入れるくらいで、狭き門だった。
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ITゼネコンの多層構造

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