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社内の人間関係が自分に合う会社、合わない会社

情報提供
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社内の人間関係の見分け方〔分類と各エリアの特徴〕
 会社の人間関係がこじれると、職場に行くのも疲れる。だから、どうせ会社勤めをするなら、人間関係が自分に適している会社を選ぶべきだ。では、それはどうやって見極めればよいのか。まず考えるべき点は、社内での人間関係というものは、主に組織がものごとを決める際に発生するということだ。
Digest
  • 若手は参加が当然とされる社外活動
  • 全寮制の復活
  • イベントには「参加するのが当り前」
  • 「1年で廃止された」360度評価
  • 支店長も左遷!のモラルサーベイ
  • イベントが楽しい人間関係
  • 「私たちは家族だ」
  • 一緒に働ける人を選ぶ
  • 「気づき」を与える
  • 支配従属でない上下関係
  • ヨコを評価する
  • 組織評価40年の歴史
  • ホスト業界のような外資生保
  • 上司のマネジメント力が問われる
  • 休日はホームパーティー
  • フィードバックなしの360度評価

【この軸で選ぶ意味】

たとえばメーカーなら、ある商品を企画、開発、調達、生産、流通、販売する一連の流れのなかで、それぞれのプロセスで、大小の意思決定がある。企画ならどういうコンセプトの商品を作るか。開発なら、どういう素材を使って新しい機能を入れ込むか…。

これらの意思決定が、少数の上級管理職クラスが決めたことを部下がひたすらこなすのか(トップダウン)、多数の現場社員の意見が取り込まれる形で具体化していくのか(ボトムアップ)により、職場の人間関係は、全く異なるものとなる。

究極のトップダウン組織では、北朝鮮のように独裁者がおり、1人に権限が集中している。いわゆるカリスマ経営者がいる会社は、これに近くなる。周囲には「腰巾着」がまとわりつき、イエスマン以外は排除されているケースが多い。

ダイエー(かつての中内体制)、三洋電機(1つ前の井植体制)、NHK(1つ前の海老沢体制)、日経(1つ前の鶴田体制)、読売(現ナベツネ体制)が有名だ。「1つ前」が多いように、独裁体制は、必然的に崩壊の結末を迎える。その末期は、次の経営者が育たず、倫理は退廃し、業績も悪化するのがセオリーだ。このような組織における人間関係は、上意下達、ヒラメ人間(上しか見てない)の増殖、上の言うことを無難にやるだけの官僚的で自由闊達さのかけらもない人間関係となる。

逆に、意思決定に現場の意見が取り入れられやすいボトムアップ組織では、進取の精神に富み、若手の発想を活かした新ビジネスなどが生まれやすく、組織が活気に満ちている一方、適切な管理者がいない場合は、暴走や分裂のリスクもある。ボトムアップ組織での人間関係は、自由にモノを言える空気があり、また、それを担保するための制度として360度評価(部下も上司を評価できる仕組み)が取り入れられ、うまく運用されていることも多い。

こうした社内の意思決定は、いかに利益を生み出して株主に還元していくという、本来の「機能体」としての会社の側面だ。

一方、戦後日本の会社というのは、「共同体」としての側面も併せ持ってきた。つまり、家族や友人、地域社会といった、仕事以外のプライベートの領域にも、会社が深く関わってくるのだ。会社が住宅を提供し、昼休みには部活動を行い、平日の夜は赤提灯に連れ立ち、休日は社員運動会、連休は社員旅行。

こうなると、会社の人間関係がプライベートにも持ち込まれ、ますます生活への影響は甚大となる。そういった人間関係が心地よいと感じる人もいれば、若者を中心に、プライベートとの境界がないことを「うざい」と思う人もいる。だから、知らずに入ってストレスを抱え込む前に、知っておかねばならない。

したがって、社内の人間関係というのは、この2つの軸で定義されると考えてよいだろう。

■「出征中の軍隊」エリア

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社内の人間関係の見分け方〔各エリアの代表的な企業名〕

意思決定がトップダウンか否か。それは、第一にビジネスモデルで決まる。たとえば自動車メーカーは、典型的なピラミッド組織だ。1つの巨大な最終製品を作るためには、関連する組織全体が秩序だって動く必要がある。ボトムアップで皆の意見を聞いていたらまとまらない。

全国に支店を展開する国内系金融(都銀・生保・損保)も、ビジネスモデルとしてトップダウンだ。本社の一部の知的エリートが商品を企画・開発し、

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うーん2008/02/01 02:50
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若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか(東洋経済新報社) に収録されています。