理念なき起業家の末路(2007年5~6月の月報)
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5月3日『NEWS23』より |
◇グローバル市場経済は現代の「バベルの塔」
◇ナントカ還元水と脱法行為
◇「何社回ったか筒抜け」中古車業界の裏
◇「水に落ちた犬」に手のひら返すイジメ体質
◇理念なき起業家の末路
◇「年金振り込め詐欺」「親の総取り」現象
◇試し座りができるカフェ
- Digest
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- 時代読めぬ典型的な化石官僚
- グローバル市場経済は現代の「バベルの塔」
- ナントカ還元水と脱法行為
- 「何社回ったか筒抜け」中古車業界の裏
- 「水に落ちた犬」には手のひらを返すイジメ体質
- 理念なき起業家の末路
- 「年金振り込め詐欺」「親の総取り」現象
- 試し座りができるカフェ
5/3
フランス大統領選で、候補者2人の討論をテレビで生中継し、国民の3分の1が見たという。ニュース番組で見る限り、きわめて面白い内容だ。さすがフランス、市民革命発祥の国である。日本では、いつになったら実現するのだろうか。
日本では、党が乱立して小沢と安倍の1対1討論だけをやると不公平になる、ということなのだろうが、各党の党首総当りのリーグ戦にして、ネットでオンデマンドでいつでも視られるようにすればよいだろう。
時代読めぬ典型的な化石官僚
久しぶりに不愉快な放送を見た。環境省のキャリア官僚、水谷努(31歳)という男が、TBSのニュース23という番組に出てこう言っていた。
「国民が100点つける法案も、産業界にとっては0点の場合もある。100+0は100だけど、65+65は130で、より全体の幸福は大きい」。だから、そうすべきだ、というのだ。これは驚きである。
こういう戦後体制に染まった腐りきったアホ官僚がいるから、日本はいつまでも戦後体制から抜け出せず、生活者主権の国にならないのである。
戦後の焼け野原から欧米へのキャッチアップを果たすうえでは、130点のほうを目指すべきだったろう。「産業界の利益のためには、国民の利益を少し減らしましょう」という発想は、その時代背景においてのみ正当化された。
何人か死んでもいいから、製薬会社の利益のために薬害エイズを容認しましょう、生活者は一定の比率で死んでいくのは分かっているけど、アスベストの規制を遅らせましょう…。
もうそんな時代はとうの昔に終わってるのに、コイツはまだ気づいていない。まだ若いくせに天下り先となる産業界の利益を平気で口にしている。
国民にとって100点の法案以外は、ありえないじゃないか!
仮に産業界にとってマイナス点であっても、国民にとって100点、120点を目指さなければいけないのだ。この水谷とかいう男は、歴史を1から学び直せ。こういう奴が、俺が払っている税金を使っているのかと思うと、本当に吐き気がする。国民のほうを向けない官僚はさっさと滅びて欲しい。
ついでにいえば、この放送では、環境省のオフィスで昼休みの電気を消したり、「マイ箸」を持ち歩いている姿も放送されていた。カルロスゴーンが著書のなかで、夏に暖房の設定温度を1度上げる電気代節減運動について、「こういう施策は、従業員に罰を与えるだけで全く本質的な問題解決に至らない」といったことを述べていたのを思い出す。問題を先送りしているだけなのだ。
官僚は、本質を見誤り、問題を先送りするのが本当に得意だ。
この水谷という男は、国家公務員I種の採用担当者だそうだ。こういう時代の本質を見誤った、化石のようなマインドを持つキャリア官僚が、また似たような脳を持った次世代のアホを採用し、アホを再生産し、日本の進歩を遅らせる。
日本の官僚界は絶望的だ。優秀な人間は、絶対に官僚になってはいけない。
5/4私の魂が、どのグループ(類魂)からやってきたのかを、スピリチュアルカウンセラーにみてもらった。名前と生年月日しか教えていない段階で、まさに私の本質を言い当てた。それ以外にも、あり得ないほどの確率で知らないことを言い当てられ、魂の世界はあると確信。どうやってそれを説得力ある形で伝えていくか、だ。
5/7グローバル市場経済は現代の「バベルの塔」
サルコジが仏大統領に。労働者に厳しい米国-日本よりの政策になることは確実、とされる。結局、経済のグローバル化が不可逆的な変化である以上、市場原理を浸透させて個人の能力を最大限、発揮させない限り、その国自体が世界の「負け組」になってしまうということだ。
どこまでもグローバル市場が統合されていった結果のあるべき姿は、誰も描けていない。
こういうニュースを見ていて、いつも思い出すのが、「バベルの塔」の話だ。私はこの絵が好きで、学生時代は塔が実在したというイラクに行こうと考えていた(結局、国境線の川を挟んで、対岸のイランまでしか行けず)。10年前はブリューゲルの絵(下記)をPCの壁紙に使っていた。
全地が一つの言語だった頃、塔を建て、その頂を天に届かせ、名をあげようと考えた建築者を筆頭とする人類に対して、神は人々の言語をバラバラにして、塔を建設できなくさせた、という話。
バベルというのは「混乱させる」という意味の「バーラル」からきているそうだ。全世界の統一経済、グローバル化という「神の領域」に近づくとき、かつて旧約聖書の創世記に神が言語をバラバラにして混乱させたように、再度、混乱が起きるのではないか。
もちろん、かつての名をあげようと考えた建築者たちは、いまでいえば米国である。混乱とは、911に象徴される「文明の衝突」であろう。
一部の私利私欲によるグローバル経済統合ではなく、「地球規模の福祉国家化」との同時並行で、人類は愛と協調を学べ、それができぬなら、バラバラにして、学ぶ機会を与えてやる--。人類の進化向上を願う神がいるとしたら、神からのメッセージはそんなところだろう。
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5/8報道ステーションより![]() |
ナントカ還元水と脱法行為
元ライブドアの宮内氏が出した「虚構」には以下のくだりがある。堀江や私は違法は論外としても、法の網の目をかいくぐる行為は合法なら許されると信じていた。それに、合法の積み重ねが邪な脱法意識のもとで行われると、国家権力はその脱法を許さないという「国家の論理」を知らなかった。要は未熟だった。秩序に挑戦するなら、人や企業を悪しざまにののしるなら、恨みや反発を覚悟しなければならず、会社経営において、「おかしい」「ズルイ」と指摘されるようなことがあってはならなかった。
一方、松岡農水大臣は、「法律どおりやっている」と強弁するが、誰が見ても、その法律の趣旨に反しており、間違いなく、宮内のいう「邪な脱法意識」のもとで行われている。
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2000年モデルのプジョー306カブリオレ。型も色も気に入っているが、乗らない以上、手放すしかない。
6/10サンプロより
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読者コメント
グローバル経済をバベルの塔に例える視点に非常に共感します。現在、タイムリーに金満(リーマン)の破綻のニュースが流れていますが、これは大恐慌の危険をはらむ一方で、欲望主義と同義語といっても過言でない帝国資本主義からの転換点となるチャンスかもしれません。真の公正な社会の実現には民衆の啓蒙が不可欠ですが、これからは私も記者登録してメッセージを発信していきたいと思っています。
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