【こだわりグルメ】「我々は味の素が嫌いです」 完全無化調 麺や七彩(ラーメン/東京・中野)
無化調ラーメン店「麺や七彩」に掲げられている「我々は味の素が嫌いです」宣言。 |
- Digest
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- 無化調=化学調味料を使っていない
- 元イタリアンシェフ2人の共同経営
- 阪田さんの客へのうれしい心づかい
- 化学調味料は料理のド-ピング
- ミシュラン「化学調味料は基準にない」
「化学調味料を使っていない」など「こだわりグルメ」に紹介するための5つの条件を満たしているラーメン店は何軒か知っていたが、すべて「合成かんすい」を使っており、天然かんすいは使っていなかった。かんすいとは、主成分が炭酸ナトリウムのアルカリ性でラーメンには不可欠な食材である。
そこであえて紹介するにあたって、ラーメンについては、さらに「天然かんすいを使っている」という条件を追加して探し始めることにした。
無化調=化学調味料を使っていない
まずそれらの店に、「こだわりグルメ」の企画の話をしないで、「天然かんすいを使う予定はないか」と尋ねたが、すべて「予定はない」とのこと。「こだわりグルメ」の話を先にすると、掲載だけを目的として天然かんすいを使う可能性があり、それでは意味がないからだ。そのため、「こだわりグルメ」企画を始めた6月頃から、条件に適うラーメン店を探し始めた。雑誌やインターネットで「無化調」のラーメン店を調べると、最近では増えている。無化調とは、ラーメン業界で「化学調味料を使っていない」ことを意味する。だが、雑誌やインターネットでいくら無化調をうたっていても、実際に行って食べてみると、化学調味料が入っている店は少なくない。
これは、確かにラーメンの製造工程においては化学調味料を使っていないとしても、味噌やしょう油などの調味料のほうに、すでに化学調味料が入っているものを使っていることが少なくないためだ。
また、調味料まで無化調であっても、ナルトが入っていると無化調とはいえないことが多い。なぜなら無化調のナルトはほとんどないからである。しかも、ナルトのうずまきの赤い色は、食品添加物の着色料である可能性が高い。
ラーメンの製造工程、調味料、そしてすべての食材に化学調味料が使われていない完全無化調のラーメン店は、実は少ない。調べていくと、完全無化調のラーメン店があるにはあったが、その店は美味しいとは思えなかった。これでは紹介できない。無化調のラーメンはまずくはないが、非常に美味しい店は少ないのだ。
◇入り口に「我々は味の素は嫌いです」
麺や七彩 ◆住所:東京都中野区鷺宮3-1-12 ◆TEL&FAX:03-3330-9266 ◆営業時間:11:30~、100食限定(18:00頃まで) ◆定休日:火曜日(臨時休業することがある。電話で確認) ◆料金:らーめん670円、ネギらーめん870円、ちゃーしゅーめん920円 ◆アクセス:西武新宿線都立家政駅から徒歩2分 「麺や七彩」の店主の阪田博昭さん(左)と藤井吉彦さん(右)。ふたりとも元イタリアンシェフ。 |
インターネットで「麺や七彩」を調べてみると、店の入口に「我々は味の素は嫌いです」と掲示板に書いてあるではないか。これは面白い店だと早速行ってみた。
入口の横のウインドウにはこう記してある。
「我々は味の素が嫌いです。せっかく農家や畜産の方々が農薬や化学肥料、抗生物質等を使わずに苦労して育ててくれた食材の味や香りが失われ、全てが同じ味になってしまうからです。だから無化調です。」
問題は、味である。知人と2人で行って、しょう油ラーメンと塩ラーメンを注文した。スープを飲んでみると、大変美味しかった。完全無化調のラーメンは塩ラーメンよりしょう油ラーメンの方が美味しいことが多い。塩ラーメンは旨味が薄く塩水のような味の店もある。
ところが「麺や七彩」は、塩ラーメンの方が美味しかった。人によって味には好みがあるので一概には言えないが、旨味が濃厚で私の好みの味だった。一緒に行った知人はしょう油ラーメンの方が美味しい、と言っていた。
美味しさはクリアした。
■ 「麺や七彩」メニュー一覧
最後の関門は、天然かんすいを使うかどうかである
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自家製麺している藤井さん。
上から醤油ラーメン、塩ラーメン、坦々麺、汁ナシ坦々麺、卵かけご飯
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読者コメント
「こだわりグルメ」では5つの条件にかなう食事処、お取り寄せ商品情報を募集中。自薦他薦は問いません。三好氏が調査し、条件がかなえば当企画にて紹介していきます。(MyNewsJapan)。【募集中】Email:info@mynewsjapan.com
■「こだわりグルメ」5つの条件(1)美味しいこと(2)化学調味料を一切使ってないこと(3)食材の内容の情報をできるだけ公開できること(4)適正価格であること(5)効果、効能を謳わないこと
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