三洋→京セラ転籍者が語る「日々、変わっためにあってます」
画像1:三洋電機で2008年2月に配布された転籍同意書 |
- Digest
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- 転籍説明会は淡々と混乱もなく
- 待遇面ではベストチョイス?
- 京セラでは「たるんでいる!」とされるクールビズ
- 「研修課」という組織が作られた!
- 毎日、稲盛さんの教義を輪読
- 「いかなる業務より優先」のフィロソフィー研修
- 社員の給与から天引きされる稲盛本
- 「大家族主義」でイベントが増えた
- どんな業務よりも優先、「京セラコンパ」出席
- 稟議が増え、管理が厳しくなった
- ロボットのような正確さを求められる
- 休憩室に人事が見回りにくる
転籍説明会は淡々と混乱もなく
今年1月末に京セラへの売却が正式に決まって、さっそく2月上旬に「京セラ株式会社への転籍説明会」というものが開かれました。京セラから人事部門の人がやってきて、京セラの理念や社風、転籍に伴う待遇面の変化などについて、パワーポイント約70ページの資料(末尾に添付)とともに、説明を受けました。
転職説明会は特に混乱もなく、淡々としたものでした。社員の主な関心事は、待遇面と雇用面、そして勤務地の異動があるのか、といったところですが、いずれも特に問題となるような変化はないという説明だったからでしょう。
まず人事ポリシーとして、「雇用の維持を最優先」としていましたし、京セラがリストラをする会社だというイメージもないため、雇用面の不安は持ちませんでした。実際、リストラは行われていません。しかし、京セラは原則として派遣、請負社員を認めない考え方のため、旧三洋で戦力として事業を引っ張っていた派遣社員、請負社員は、契約解除などとなり、多くが去っていきました。
勤務地も、そのままだという説明。実際、京セラへの売却による地域間異動はなく、三洋の大東事業所(大阪府大東市)と、岐阜事業所(岐阜県安八町)内の研究所が、そのまま引き継がれています。
当日、京セラの会社説明の最後に、京セラの社内行事の説明がありました。ここで、社内スポーツ大会について社員から質問がありました。この瞬間が一番盛り上がったのではないか、と思います。事業ごと売られた割に、のんきなものでした。
待遇面ではベストチョイス?
三洋VS京セラ、待遇面の比較(説明会資料より) |
待遇面では、両社の労働条件比較の説明を受けました。三洋が業績低迷が続いており、2007年度のボーナスは年間4ヶ月分(2008年度は5ヶ月分)。京セラは5.6ヶ月分でしたから、年収が上がるという説明。基本給が据え置かれ、下がる人がいないからです。
また、ボーナスを抜きに考えたとしても、京セラのほうが1日あたりの基準労働時間と基準年間労働日数が若干多いため、残業代をゼロとした場合の全員の基準年収が上がります。つまり、給料が下がる人はいない。待遇面で文句を言う理由がないのです。
ただ、家賃手当は三洋のほうが手厚いケースもあり、社員負担は「社宅家賃×使用料率(40%~60%)」でしたから、家賃の4~6割を会社が補助していました。たとえば家賃12万円なら、会社が7万2千円出していたのです。これが京セラへの転籍で、3年程度の移行措置のあと、若干減ります(詳細は右記説明会資料参照)。
もともと
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研修で叩き込まれる京セラ哲学の各種教典
フィロソフィー研修のテーマ、実施方法、具体的なスケジュールと時間割(社内資料より)
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読者コメント
ソフトバンクの連結子会社となってからwillcomの動きがおかしくなっています
京セラから新端末は発売されましたが過去の技術を改良したモデルばかりで真新しいモノが無い
ある意味京セラの影響力を排除する方向へ動いている
今後willcomが残るかどうか微妙な状況
カーライルが投資した時点で大株主だった京セラですが、カーライルにオモチャにされて倒産させられました
米国としてはPHSと言う独自通信規格は早く潰してW-CDMAで支配したw訳ですから
結果、ソフトバンクに身売りされて京セラも株主から排除させられました
ソフトバンクが米国スプリント買収の代わりとしてPHS資産を手放せと教唆されているのかも知れません
せいわかいに属している企業は多いですね
稲盛氏に心酔している起業家が多い訳ですが、稲盛氏の本質を理解して実践出来ている企業はほとんど無いでしょう
みな上っ面を真似ているだけ
京セラの肝はアメーバ経営であって、これが真似出来るか否か
元三洋社員さんには良い携帯端末、スマホを企画して頂きたいです
京セラ生え抜き社員からは独創的な企画は出にくいですから
レイセオンの社長は、チェイニーでした。
ちなみに、投資会社カーライルに資金を提供しているのは、イラク戦争で業界地位を上げたレイセオンという軍事産業会社です。
三洋電機は大阪では優良企業の一角を占めているのに、創業者一族が冴えない経営をすると簡単に傾いてしまったのが残念。携帯電話事業は最初から狙われていたのかも。どうせなら、兄弟会社の松下に吸収されて欲しかった。
所詮、企業は営利組織なので、結構多くはあるでしょうね。真ん中で分ければ、間違いなくブラック系の方に分類されるでしょうけれど。
頼み綱の米国は周知の通りの苦境で逆風が吹き荒れています。韓国や日本の技術の採用へと舵を切り変えている様子ですが、当分の間は苦戦を免れないでしょう。
手厳しい意見ではありますが、社員力強化本部だの、先日の海上自衛隊員の死亡事故のような見せしめ行為のようなことをしてきたのですから、同情の余地はありません。勢いが急落したのも当然です。
金太郎飴という言葉がぴったりですね。
個人の能力やスキルを生かす事なく、誰が入ってもそれなりに回る様なシステムになっている。
これが品質の均質化という観点でプラスに働くと同時に、飛びぬけた発想や創造をヒット商品として繋げられないマイナスにも感じます。
まぁ典型的な日本の企業ですね。
ちなみに、稲盛氏の奥さんは禹長春氏の四女だそうです。
禹長春
ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A6%B9%E9%95%B7%E6%98%A5
若かりし頃、結核か何かで生死を彷徨う経験をした際に宗教団体である生長の家に陶酔したそうですが、技術者と経営者の双方の業務に携わった稲盛氏が、宗教で語られるような漠然とした科学話を講義していたのが不思議でした。生長の家の影響だけなのかどうか。メーソンの匂いを感じます。
ウイルコムの大株主である投資会社カーライルは、米国の軍産複合体企業複数社に出資し、その株主にはブッシュ一族らの名が連ねられていることが明らかになっています。
先日、イランの通信会社社長がイスラエル側のスパイであったことが判明。死刑にせよ!と大騒ぎになっている旨の報道がTVでも報道されていました。
京セラは通信業界に参入してから注目されるようになりましたが、業界の性質上、ほとんどの従業員は気付いていないでしょうが、外国の対日戦略に組み込まれているはずです。
通信行政の裏側はこんな風だそうです。
お笑い政治寄席(書籍「通信崩壊」の紹介文に注目)
xsightx.exblog.jp/m2006-04-01/(注:冒頭のエイチティティピーは省略してあります)
自身を教祖化して優越感に浸りたい、組織の一体化を図りたい、真面目に働く扱い易い社員にしたい、といった願望があるのでしょうが、建前と実際は異なります。よってあまり意味はありません。
モノマネを2回繰り返せば、滑稽になるという典型です。宗教と経営は根本的に別物です。
この方はまだ半年程度で京セラが如何なる会社かは理解されていないのではないでしょうか。
フィロソフィーが有名ですが、10頁程度の小冊子に過ぎませんよ。松下幸之助のモノマネで、小学生の読むような一般的な内容です。あれを毎日朗読させる点が特異な為に有名なだけであって、他に何もないのかと一抹の物寂しさを感じます。
京セラは狂セラと言われるぐらいで、宗教色の話をいろいろと聞きます。
恐らく、三洋では取れた産休や育休は、実体的には取れなくなるでしょう。
もっとひどいのが、狂セラ理念を巷の経営者に振りまいており、その煽りが他の会社の社員に及んでいます。
最後に、宗教は胴元のみが儲かる怪しい商売・手法です。宗教を使って、支配する側「資本家」が支配される側「労働者」をコントロールする道具です。
カリスマ創業者の会社ならではとは言えますが、2流メーカーで40超えてどこにも通用しなくなってから放り出されるよりはるかに良いと思いますが。
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