モルガンスタンレー證券、「ボーナスカット、自分もカットされるかも」な毎日
A優良企業 【生活犠牲型】 (仕事4.5、生活3.0、対価5.0) |
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- 1日で40人いなくなった
- 200人の部署が10人にリストラ
- 住友系、みずほ系の仕事は激減の見通し
- 債券統括本部の仕事
- 株式統括本部、投資銀行本部の仕事
- フェルドマンはノンプロフィット部門
- 若手は知力よりも体力勝負
- 新卒は大事にされ在籍も長め
- フェラーリ、マセラッティ、別荘
- 「ボーナスがまったく出なかった」
- 最大の福利厚生はハウジングベネフィット
- 「9時~25時、土日どちらか出社」が普通
- 住居は遠くても白金台くらい
- 債券統括本部、18時間拘束の体力勝負な1日
1日で40人いなくなった
それは厳しい解雇規制がある日本の法律下におかれた日本法人でも変わらない。あたかも治外法権であるかのように、リストラは米国式に行われる。社員は入社前からそれを理解しているため、リストラ(解雇)のお知らせにゴネる人もいない。
サブプライムショック後の證券業界ではリストラが続き、モルガンも例外ではなかった。まずターゲットになったのは、債券統括本部のなかの債務の証券化などを手掛けていた「証券化商品部」だった。まさにサブプライム問題の本丸だ。
第一弾は、2008年1月。1人ずつ会議室に呼ばれ、人事部とヘッド(担当MD)の3者で面談が始まり、リストラの説明を受け、そのまま席に戻らずに退職。これは顧客情報の流出などを防ぐため、外資金融では業界標準のやり方だ。1日で40人がいなくなった日もあったというから、人事部も大忙しである。
元社員が解説する。「だいたい直前に噂が流れるんです。それで呼び出しを受けると、やっぱり来たか、と。部屋に行くと、『あなたはリリースされることになったから』『君の仕事がなくなったんで』『条件はこれだけだから』と説明を受けて、(書類上の)退職日を伝えられ、入退館で必要なカードを返して、そのまま帰宅して、もう出社することはない。だから先輩や同僚に、お世話になりました、という挨拶をする時間もない」
まるで社内の1プロジェクトからリリースされるように会社の外にリリースされるのが、外資金融の特徴だ。その際、日本企業が希望退職募集で積み増すような「○○ヶ月分の割増し退職金」のような制度は、上級管理職で特別な事前契約でもない限り、ほとんどない。退職日は、有休消化など含め、普通に1~2ヶ月後に設定される。これも後述のように、普段の報酬水準がその分高額なため、納得済みだ。
では、まわりの社員たちは、どのタイミングで気づくのか。モルガンのフロント(営業)部門の人たちは、1人ずつ、イントラネット上のブルムバーグ端末に社名(肩書き)と氏名が登録され、ログインしているのか否かをリアルタイムに知ることが出来る。青だとオンライン、赤だとオフラインを示す。これは、トレーダーらがニュースを見ながら、オンライン中の人どうしでリアルタイムにメールのやりとりができる機能だ。
「そういえばあの人、最近いないね、と噂になって、それでイントラ上のブルムバーグのランプで赤が続くと、ああ、リストラされたんだな、ということが分かる」(元社員)
200人の部署が10人にリストラ
2月には、証券化商品部以外の債券統括本部で、リストラが始まった
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外資系証券で仕事しなくてよかったとつくづく思う今日この頃...
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今年3月期決算で金融派生商品の売買失敗から1449億円の純損失を出した。店舗集約などの経費削減を進めたが、今年4~6月期決算でも54億円の純損失に。約270人が応じた2月に続き、今年2回目の希望退職募集に踏み切った。(2011年10月9日)
三菱UFJモルガン・スタンレー証券が今月3日から実施した希望退職の募集に対し、全社員の15%前後にあたる千人程度の応募があった。想定以上に多かったため、募集を3日間で打ち切った。退職金に上乗せされる割増金が多いことが応募者が殺到した理由だという。応募者全員が辞めると業務に支障がでるため、今後、絞り込む。全体の社員数(6月末で約6600人)を来年3月までに1割超減らす予定。(2011.10.8)
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