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手抜き、施工不良続々発覚 賃貸アパート最大手「大東建託」がひた隠す驚愕の欠陥建築ぶり

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屋根の手抜きなど多数の欠陥が発覚した大東建託の賃貸アパート。完全な修理はほぼ不可能とみられ、いまだにシートがかぶせられている(茨城県つくば市)。
 創業38年で全国に約6万棟、70万戸超のアパート・マンションを管理するまでに成長した業界最大手の大東建託(三鍋伊佐雄社長)。賃貸住宅の提案から施工・客付け・建物管理までを垂直統合で提供するビジネスモデルが特徴だ。だが、その“商品”である建築物に雨漏りなど致命的な欠陥が多数あることが、このほど大東自身が証拠として法廷に提出した「調停申立書」のなかで明らかになった。かねて噂が絶えなかった大東物件の欠陥ぶりが、改めて裏付けられた格好だ。その内容は、屋根材や骨材の数が足りないなど、単なる施工ミスというより明らかな手抜き工事と言えるようなものばかり。「表面化しているのは氷山の一角、大半のオーナーは欠陥を知らされないまま修理費を大東建託に払っている」と元従業員は断言する。(調停申立書はPDFダウンロード可)
Digest
  • 自殺者を生んだ社員虐待体質
  • 実質敗訴していた藤枝支店自殺事件
  • 床はガタガタ、水抜き穴も詰まったまま
  • 排水溝なし、階段ガタガタ--アパートもボロボロ
  • 屋根はボロボロで雨漏り住宅
  • 「ほかの物件も似たりよったり」元社員
 佐藤隆太や豊田エリーら有名人を起用し、「もっと、ずっと、いい部屋を。」のCМで知られる大東建託。2012年3月期も過去最高益を叩き出し、業績も絶好調。だが、とても「いい部屋」とは言い難い欠陥住宅を建築・販売していたことがわかった。

自殺者を生んだ社員虐待体質

大東建託製アパートの欠陥を示す決定的証拠が明るみになったのは、子会社「大東建物管理」の元従業員・山口勝彦氏(49)が起こしている裁判でのことだった。山口氏は賃貸アパートの入退去管理や修理の手配を行う仕事をやっていたところ、雨漏りをはじめとする建物のクレームがあまりに多く、その対応に忙殺されてうつ病を発症した。上司のパワハラもあって会社を辞めざるを得なくなってしまった。

詳しい経緯は、「大東建託の元社員が告発 『雨漏り水漏れ苦情』続出で過労死寸前に」で報告したとおりである。

退職後、山口氏は大東建物管理を相手どって2011年6月、損害賠償請求訴訟を東京地裁に起こし、現在、係争中だ。欠陥建築ぶりの証拠は、この裁判の中で大東建託自身が出してきたものだ。

欠陥建築の証拠とは土浦簡易裁判所で行われた民事調停の申立書をさす。つくば市内のAさんというオーナーが大東建託と契約して賃貸アパートや倉庫計9棟を建てたのは1994年~98年ごろにかけてのことだった。ところが10年ほどのち、施工不良や手抜きが多数発覚、深刻なトラブルに発展する。2004年、大東建託はとうとう裁判所に調停を申し立てて修理費用の負担などを話し合うことになった。

このときの調停申立書を、大東が裁判に提出してきたのだった(証拠提出されたのは2011年11月)。

大東建託の物件に欠陥が多いというのは山口氏ら従業員や入居経験者らがかねて指摘してきたことである。だがその裏付けとなる決定的証拠が表に出たのは、筆者が知る限り今回が初めてだ。しかも大東建託が欠陥を認めた上で申し立てた調停の申立書なのだから、証拠価値は高いといえる。

以下、この調停申立の内容を紹介するが、その前に、この会社の体質を知るうえでも重要となる、大東建託藤枝支店の元建築営業社員・谷坂聡太郎さんが自殺した事件――「営業マンを死に追い詰めた大東建託 15時間労働の果てに『360万円払え』の非情」――について、あらたにわかった事実を報告する。

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契約高を競って過酷な労働に追い立てられた結果、藤枝支店では自殺者も出した大東建託。遺族が起こした民事訴訟では事実上の敗訴をしたが、いっさい公表されていない。写真はつくば支店。

実質敗訴していた藤枝支店自殺事件

連日15時間に及ぶような過酷な労働の挙句に、契約をめぐって発生したトラブルの尻拭いとして360万円の支払いを上司から迫られ、それを苦にする内容の遺書を残して谷坂さんは2007年10月、自殺した。遺族は大東建託を相手どって損害賠償を求める訴訟を静岡地裁に起こし、全面対決の形で審理が進んでいた。

裁判の中で明らかになったのは支店ぐるみの不正だった

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欠陥・手抜き工事をめぐる修理内容をオーナーと話し合うため、大東建託は土浦簡裁に調停を申し立てた。大東側の申し立ては1000万円程度の修理だったが、次々にあらたな欠陥が発覚して、最終的に3倍ほどに膨らんだという。

調停の結果にしたがって屋根を修理した状況を示す写真。屋根材が足りなかったり、最初から割れていて、雨が漏っていたという。

調停の結果にしたがって壁の割れやコンクリート床のひび割れを修理した状況を示す写真。鉄筋が入っていない部分もあった。

表になった手抜きや施工不良は氷山の一角だと元従業員は断言する。築10年の大東建託アパートの天井についた雨漏りのシミ(つくば市内)。

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お詫びと訂正
「◇床はガタガタ、水抜き穴も詰まったまま」の項、「調停目録の物件(2)の倉庫も‥・解決の見通しがつかなくなった」までの一連の文章は、正しくは「◇排水溝なし、階段ガタガタ――アパートもボロボロ」の見出しの直前に続きます。お詫びして訂正いたします。(筆者)(2012/9/13本文修正済み)
本文:全約8100字のうち約6800字が
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