全日空CA 「お客より先輩に気を遣う」体育会系“ANA女学院”
Caa:不良企業 (仕事2.5、生活2.7、対価2.0) |
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- 「リストが回ってるのが普通」
- 客よりも身内に気を遣う
- 午前2時起き、早朝5時出勤も
- 乗務先で自由時間まる1日
- ママは2~3日家にいないのが普通
- PCを使えない人たち
- 『エアステージ』が定番
- 1人1台「iPad」導入
- 計7年まで契約社員可
- 毎日、『初めまして』という感じ
- やりがいは、直接的なリプライ
- 25歳から寿退社で離職率上昇
- 給料的に『男頼み』になる
- 世代によって異なる待遇
- 予約不可だが無料のエアチケット
「リストが回ってるのが普通」
「ビックリしたのは、社番で分かるのですが、1カ月入社が早いだけで、最初は敬語を使うのが当然の文化であること。そして、上の言うことは絶対。外資の航空会社だと機内で言い争いもあるそうですが、ANAではありえない。従わなかったら先輩にキレられます」
たとえば、機内サービスで、ドリンクのカップを回収してから機内販売をする手順のときに、まだ飲み物を飲んでいるお客がいるから気を利かせて回収する前に、機内販売を始めたことがあった。すると、チーフパーサーに呼び出され、ブチ切れられたという。(※チーフパーサーは便に1人の機内サービス全体の責任者)
iPadは1人1台 |
「ああ、この3泊4日のフライトは終わったな、と。女社会はドライじゃないので、翌日も引きずるんです。想定外のことをされると、すぐにブチ切れる怖い人がいて、一方で優しい先輩だと、柔軟性が吉と出て、同じことをしても褒められたりする。だから、要注意上司のリストが出回っています」(同)
こうして、「怖い先輩」や、何を言っても無視されるなど「癖のある先輩」のリストが、ケータイメールを通して、同期の間で日々、回覧されているのがANAの特徴である。
リストはどう活用されるのかというと、通常1カ月前にフライトスケジュールが出て一緒に載るメンバーを確認できるため、リストと照らし合わせて、“地雷”を踏まないよう、心構えをするのだ。確かに、合理的である。
逆に先輩のほうでも、「イチゼロ(2010年入社)のダメな人リスト」などが出回っているらしい。「先輩に目をつけられてる子とかが、リスト化されてるんです」(同)。CAだけで6千人と規模がデカいだけに、各層でリストが出回っているのが普通な世界なのである。
客よりも身内に気を遣う
「入社前は客に対して気を遣う仕事だと思っていたのですが、客よりも身内のほうが怖くて気を遣わないといけない。チーフパーサーが怖いと、そこに全神経を遣うので、委縮して飲み物をこぼしてしまったりします。逆に上の先輩が穏やかだと、ニコニコしてゆとりを持って働ける。下の人は、ほとんどがそう思っていると思います」(同)
有名なところでは、客が機内に乗り込んでくる搭乗前の準備で、CAの手際が悪いと、チーフパーサーが「お前ら全員降りろ!」と、機内アナウンスで使う拡声器で叫び、凍りついた、という逸話があるという。
「上の人は、特に気が強い人が多いんです。機内は密室だから、逃げ場もない。身内に対する気遣いで、疲労困憊です」(同)。怖い先輩は、後輩にどんどんプレッシャーをかけてくるため、人間関係で疲れてしまうのだ。
“360度評価”のような、問題が発見されたり、問題上司が淘汰される仕組みもなぜか存在しないため、「怖い先輩」が辞めるまで、どうしようもない。マネジメント不在なのである。
こうした、上下関係が厳しく上司に意見を言える雰囲気がない世界では、論理的思考は通用しなくなる。考えるだけ無駄だからだ。
7~8年前に新卒で入社したCAの分析は、以下のとおりだ。「40代の先輩たちはサイボーグみたいな人ばかり。だから、A型みたいに真面目に考え過ぎると疲れます。自分も、着いたときに何を食べようか、とか考えながら仕事をする。マイウェイなB型と、おおざっぱなO型が向いているし、実際、そういう人が多いと思う」
サイボーグのような先輩が、体育会系カルチャーで有無を言わさず現場を仕切る。全員が女性。「契約社員の間はアルバイト感覚で、会社というより学校に通ってるみたいでした。ずっと女子高の人は楽しんでるようです」(同)。そんな学校みたいな会社を、「ANA女学院」と呼んでいるのだという。
午前2時起き、早朝5時出勤も
勤務スケジュールは、約1カ月前に通知される。契約社員の間(3年間)は、4日勤務して2日休みとなる「4勤2休」が基本で、4勤は3泊4日であることが多いが、たまに「6勤1休」のシフトになることもある。
ツラいのは、「羽田―伊丹」などの早朝便シフトだ。起床が午前2時で、3時にタクシーを呼び
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全日本空輸は2014年6月3日、客室乗務員(CA)約100人を追加募集する、と発表した。今年春までに大学を卒業した人が対象で、入社は秋以降の予定。6月までに入社した人を合わせた今年度の採用数は、過去10年間で最も多い約810人になる。2016年度までに国際線の規模を約1.5倍に増やす計画で、CAの増員を急ぐ。
全日本空輸は2013年8月19日、客室乗務員の約4分の1を占める契約社員の採用制度を廃止し、来年春から全て正社員雇用に切り替える、と発表した。現在の客室乗務員約6千人のうち、契約社員は約1600人。約20年ぶりに全て正社員に戻す。
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