「就活浪人」で内定を取る――会計士受験失敗→就浪転換→ソニー新卒入社の事例分析
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ソニーに勤めるAさんの社員証と社員手帳。「私の経験が読者の方の一助となれば幸いです」ということで、インタビューに応じていただいた。※本人希望により、IDカードの氏名、ナンバー、顔は伏せている。 |
- Digest
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- 公認会計士受験から就活浪人に切り替え、ソニーに内定
- 就活浪人でも内定を取れた成功要因
- 会計士受験生というバックを活かしたキャリア展望
- 似たような境遇の人へのアドバイス
- 就活浪人でも内定を取る要因、Aさんの事例の分析
- 「中央大学・経理研究所」に在籍していた人「見栄えや安定を目標にするな」
公認会計士受験から就活浪人に切り替え、ソニーに内定
在学中に会計士受験を2回失敗したのち、就職浪人をして就活することを決断し、大手電機メーカーであるソニーの内定を取り、新卒枠で入社。現在は、経理系の仕事で活躍している、というAさん(20代)。拙稿であるJourney Mapsの流れに沿って、話を聞いた。
ポイントを要約すると、「留年の理由を聞かれて辛い場面でも冷静に、美化することなく自己分析をして論理的に、ポジティブに話すこと」「働いてみないとわからないところがある、誰と働くかを念頭に置く」「プロフェッショナルとして社会に出るという明確な目的をもって就活に取り組む」ということであった。
そんなAさんから、会計士受験生からのキャリアチェンジについて、思いのまま語ってもらった。
「首都圏の大学にて、公認会計士の受験勉強をしていたものの、2回の受験で在学中に通らなかったことから、一般企業への就職活動に切り替える。一年留年して臨んだ就活にて、ソニー株式会社から内定をもらい、現在は、経理部門に配属され、会計に関わる仕事に就いている」
――いま携われている業務内容を教えてください。
「ソニーにて経理の仕事をしています。繁忙期では、開示・申告業務を中心とした会社の決算業務をしています。日本、アメリカそれぞれの株式市場で上場しているため、日本の会計基準や、法人税法の知識はもちろん、米国会計基準への知識も求められます。
具体的には、会社法計算書類、有価証券報告書、法人税申告書作成を担当します。決算時でない時期は、社内で使用する会計システムの運用管理を行い、各事業部経理からの問い合わせにも対応します。また、本社経理というもあり、グループ会社全体での経理オペレーション改善のような、全社横断的プロジェクトでは、中心となってそのプロジェクトを担う役割をしています。」
――なぜ会計士を志したのでしょうか?
「理由は以下の2点です。
1つめが、大学卒業後に何か特定のスキルをもって社会に出たいと考えていた点。大学入学後、特に就職活動とかは意識しているわけではなかったですが、漠然と卒業後は何か専門知識をもったプロフェッショナルとして働きたいと考えていました。私が、商学部出身ということもあり、その専門性を会計に定めました。
2つめが、大学生活に対してどこか物足りなさを感じていた点。大学生活が始まったのち、バイト、サークル、飲み会を繰り返す毎日で、どこか物足りなさと焦燥感を感じていました。そのとき、大学の講義で、会計的側面から企業の経営分析を行い
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Aさんのインタビューを基に作成したJourneyMapsをまとめてみた。
ソニーの新卒採用のホームページ。自由度の高い採用を行っている。
「炎の塔」中央大学の難関資格を目指す受験生向けの施設。(出所:中央大学経理研究所ホームページより)
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