早稲田大、「こころの診療室」勤務の看護師をパワハラで“心の病”にして退職に追い込む 「はっきり言います、使えません」
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「非常勤は専任の奴隷になれ、と言わんばかりの差別は許せない」と語る北野洋子さん。まだ傷は癒えていない。 |
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- 時給2千円、条件自体は悪くない
- 突然、専任職員が休み、勤務時間中も研究テーマの相談
- 古いロッカーを使って
- 「今までにない怒りと鬼のような形相だった」
- ダメ押しの“カルテ運搬事件”
- 1時間の半睡眠、動悸、腹部圧迫感、食べられず……
- 「ここで裸になれ」と言われたのなら業務指示を断っていい
- 「はっきり言います。使えません、そういう人は」
- パワハラされても専任職員に従え
- ほんとうに怖い話
- 早稲田大学は、東京労働局のあっせんを拒否
時給2千円、条件自体は悪くない
早稲田大学保健センターで非常勤看護師として働いていた北野洋子さん(仮名、40代前半)は、専任職員から毎回厳しくつらい態度で当たられ、夜も眠れず、食事も採れず、動悸が激しくなり、上司にあたる事務長(当時)に面談して相談した。2014年10月9日のことである。
このとき、前事務長の口から衝撃的な発言がいくつも飛び出した。《ここで裸になれ、と言われたら業務指示を拒否してかまわない》
つまり、ここまでのことを言われなかったら理不尽であろうが、威圧的、強圧的に言われても専任職員に従えということである。
《はっきり言います。使えません、そういう人は》
威圧的に厳しい指示が続いたとしても、「業務指示は命令です。話し合う必要はありません」「指示は職制上の長の命令なんですよ、それに対して口答えするということは、本来許されることではありません」という言葉につづいて出た発言であった。
《これ(直接の上司になる専任職員の言動)はハラスメントですよね。(中略)これはハラスメントというのは理解します。理解しますけどどうやって説明するの?》
非常勤職員がハラスメントされていると認識していながら、証明できないだろう? というわけだ。
北野さんから最初に話をきいたときは、よくありがちな”お局様”的ないじめ程度ではないか、と認識したのだが、この面談の詳細を知るにつけ、ただごとではなく、あきらかな非正規・非常勤差別ではないかと疑問がわき、記事として世に問うことにした。
当事者である北野洋子さんに最初から語ってもらった。北野さんが非常勤の看護師として早稲田大学保健センターに勤務し始めたのは2013年4月、上司からの嫌がらせで退職を余儀なくされたのが2014年10月31日付である。順を追って話してもらった。
「私は火、水、木の週3日間、朝9時30分から午後5時が勤務時間でした。ゆっくり時間をつかって自分でいろいろなことをやりたいと思っていましたから、条件自体は悪くないと思っています。月の手取り額は
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この事件は非常勤職員の問題だが、非常勤講師の就業規定をめぐって、この間争いが続いている。
退職の理由に「パワハラによる退職」と書いた。その内容が不適切と大学は言ってきたが、北野さんはここだけは譲らなかった。
経済的、精神的損害として、大学側からの謝罪と45万円の支払いを求めた。
早稲田大学はあっせんに応じず、打ち切らざるをえなかった。
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読者コメント
早大商学学術院の田村泰一准教授(51)が教え子の論文を無断使用 懲戒処分に。「無断使用」じゃなくて「まるごと盗用」こんなのが正規職員で無条件で身分保障されますwwww美しい国w
<A href="http://www.doujidaisya.co.jp/book/b165110.html" target="_blank">「ブラック大学 早稲田」(同時代社)</A>を参考のためご一読ください。
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こころの診療室でパワーハラスメント?ひどすぎる冗談だ。早稲田大学は恥を知れ。そしてこの大学の学生はこの事実に怒るべきだ。
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