三菱東京UFJ銀 金融庁は接待漬け 国策に翻弄される行員たち(仕事)
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- 「吉兆」「松花堂」をむさぼるノンキャリ検査官
- 入社後も「業務テスト」に備え勉強の日々
- 大店、中店、小店で序列化
- 本部と支店は、まるで別世界
- キャリア志向は満たされない
- “士農工商”の身分別人事部
- 本部の課長になれる人は半分前後
- 部長ポストが出世の目標だったが…
- 三和出身者で、10年2~3割の離職率
「吉兆」「松花堂」をむさぼるノンキャリ検査官
結局、両行の全店でテストすることになり、合併は2006年1月に延期。金融庁が合併予備認可の判子を押さないと言う以上、銀行側は従うしかない。それほど金融庁は絶対的な存在だ。
東京三菱では、金融庁の検査が入る際、昼食は、検査官を「吉兆」(料亭)クラスに連れて行って接待する。料亭が近くになくて仕出し弁当となる場合は、1人7,000円相当もする「松花堂」弁当などを与えるのが通例だという。
「中心的な役割を担う主任検査官はノンキャリですが、必ず夜も接待します。金融庁は、もともと旧大蔵省のなかでは主流ではない銀行局が分割されたものなので、ひねくれていて、自分が気に食わないと言い掛かりをつけてくる。グレーゾーンにおける官僚の裁量の余地が大きすぎるんです。ウチがやっている不動産斡旋融資だって、違法といえば違法だが、お目こぼしを受けている」(中堅行員)。
曖昧な法律を作っておき、肝心なところは官僚の胸先三寸で決まる裁量行政だから、すべて言いなりになるしかない構造。日本の金融業界は、法治国家にありながら法治主義ではないのだ。国策として預金金利を抑えることによって生まれた銀行側の資金余力は、不良債権処理だけでなく、吉兆や松花堂のコストにも消えていく。それでもまだ都銀にお金を預ける国民がいる
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法治主義でないのは、金融行政ばかりではない。厚労省関係の教育給付制も専門家でない者が指導として、雇用保険の財源を無駄にしている。NOVAがつぶされたのも直接は天下りを拒否したので数百億の給付金を切られたから。この国の病巣は根が深い!
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