花王 生活には困らないけれど…
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「ウチはリストラはできない会社だし、シナジーを出すのは難しいでしょう。将来的には化粧品専業で別会社化すると思う。化粧品業界は日用品業界よりも給与水準が低くて、ウチとカネボウでは年収ベースで300万円も違うんですから」(社員)。
- Digest
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- 年収差300万の買収
- 定番の不満
- 転職先は、高級ブランド企業
- 40代半ばで1,000万円
- 曖昧な人事評価
- 職種で評価スパンも異なる
- 役職定年57歳
- 若年層の抜擢人事はなし
- 「社員のキャリアを勝手に決める」コーディネーター
- 勝負商品はハズさない
- 生産のシナジーくらいまでが精一杯
- 全員がさん付けで呼び合う
- 真面目で優しい人柄、ドライな人間関係
- 残業申告の範囲は8時から20時まで
- 勤務地の中心は、亀戸

年収差300万の買収
買収した会社の報酬を自社レベルに引き上げたら利益を圧迫するだけなので、ありえない。別会社化したうえで、花王の化粧品事業の社員を出向・転籍させ、時間をかけてカネボウ並みに引き下げていくのが順当なセオリーだ、というのだ。そもそも化粧品は、シェアトップの資生堂でも584万円(40.2歳、平成17年3月31日現在)という、稼ぎがよくない業界なのだ。
実際、有価証券報告書ベース(いずれも2005年3月31日現在)で、カネボウは485万円(38.8歳)、花王は799万円(41.0歳)。花王とて、2005年3月期まで24期連続の増益という超安定成長企業の割には高いとは言えないが、粉飾決算で没落したカネボウとは約300万もの差がある。
定番の不満
「既に産業再生機構送りになった時点で、優秀なマネージャーがたくさん辞めている」(同)ともいわれ、いまさら元カネボウ社員の待遇を引き上げても、国内市場の飽和などから、それを上回る売り上げ増への貢献は期待できそうにない。そうかといって、花王側の待遇を下げるのは、さらに難しい。なにしろ、同社社内でも「給料が安い」というのは定番の不満となっているからだ。
花王では、2001年に社員全員の匿名による意識調査「Find」を開始。その結果は社内に公表されるが、「業績の割に給料が安い」という意見は、「国際化が進んでいない」などと並び、常に上位にランキングされているという。
転職先は、高級ブランド企業
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花王のキャリアパス
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同社の給与制度では、職種別に若干異なるが、ほとんどの組合員は1~3の3段階に等級が分かれている(1~5の5段階の職種もある)。大卒新入社員は1から始まり、1を5年ほどやる。1と2の間は残業がつく。1の5年間は、残業代を入れても年収350~450万円と、かなり低く抑えられていることから、20代後半には転職する人も出てくる。
「高給を求める人は最初から入ってきませんが、
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意思決定カルチャーなど
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読者コメント
新聞屋さんから、花王エコナをいただいたのですが、今,ちまたで噂になっている発がん性のあるエコナ。返品もできないし,どうしたら良いのか分からない。消費者として世間に公表して,返品できるようにした方が良いのか。
PG,ユニリーバと花王を比較するとどうなのか教えてください。
ライオンとは何を(ブランド・給料・MK力)比べても花王が勝ってます。比べるならPG、リーバでは。ちなみに給与も低いとは思うけどここに載っているよりはもっといいんだけどな。入社3年目で600万(残業代込み)ただ、年齢構成が高く、閉塞感は外資よりも高いですね。
ライオンに行くのであれば、花王をお勧めします。
やはり、MK力が違う。
会社として、マスに大ヒットさせるノウハウを有しています。
ライオンはどうでしょう。
ちなみに、マーケティングがやりたいなら代理店か外資に行きましょう。花王含め、日系メーカーのマーケティングは、何でも屋です。恐らく10年後、P&Gに買われるでしょう。
市場価値が高いとは良く言われますが、それは優秀な社員が抜けているから。優秀な人ほど辞めるので、外部から見た価値は高いのです。
年功序列の終身雇用に守られている為、誰も責任をとりたがらず、刺激は皆無です。社内は会話がなく、閉塞感に包まれています。下を向いて歩く人が多いのも特徴です(笑)
説明会ではけして言いませんが、「スーパーに置かれる販促物の企画」や、「在庫の管理」、「データの入」をやらされます。え!?これって派遣さんでも出来るよね・・・?的な仕事ばかりです。
外部から「花王」という会社を見ると、「人気ブランド抱えた楽しそうな会社」というイメージを持たれるでしょう。その様な安易な考えで受けることだけは絶対しないでください。ブランド業務・CM関連業務は、部長やブランドマネージャーの決済事項です。若手は、本当に「関わる」程度です。
関連に花王マーチャンダイジングサービスという、店頭での製品展開を請け負う企業があり、社員は定年間近の人達の寄せ集めで、実質的に支える契約社員という方達がいて、業界でも最低の月給で働いています。私もバイトをしましたが、当時の雇用情勢の中で、その弱みに付け込んで酷い待遇をされているようでした。ご本人達はあまり口にしませんでしたが、高卒初任給よりも少ない額でしょう。手取りで14~15万位だそうです。
なぜ、収益性が良いのか。ひとえに「徹底したコスト削減」にあると思います。削減には限度がありますけどね。
シャンプー等のお洒落なCMで見た花王と、実際の姿は全く違います。イメージで入社だけは決めないでください。
花王のライバルとしての「ライオン」はどうでしょうか?化粧品事業では弱いですが、事業戦略など似ているような気がします。しかし収益性はイマイチ・・なぜなんでしょうか?
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