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オープンハウス新卒1年目社員が夏休み最終日に自殺しました ②――「精神崩壊し笑い出す人もいる」全体会議での吊上げ、暴言&モノが飛ぶ威嚇

情報提供
社員証単独掲載用
在籍の証拠として「従業員証明書」を見せて貰った

1日あたり「業者接触20軒、名刺交換20枚、新規土地情報登録3件」の行動指標、そして月に7棟分の用地仕入れ契約という結果指標。これが、自殺した新入社員タカシさんが背負っていた、オープンハウス土地仕入れ営業職のノルマだった。「週でいうと5営業日ですから、土地情報登録15件、用地仕入れ2棟分弱のペースになり、これが1人あたりの週ノルマ。達成できないと毎日、詰められますし、金曜の全体会議で支社長・グループ長・マネージャーの上司3人から罵詈雑言で詰められます。“公開処刑”です」(元同僚、以下同)

Digest
  • 1時間に電話2本のマイクロマネジメント
  • 電話・PC・キャビネットが飛ぶ職場
  • 世間と逆行する「パワハラ激詰め」放置
  • 定例会議で公開処刑「精神崩壊で笑い出す人もいる」
  • 「心優しい」「遅咲き」タイプだった
  • 差別的な暴言で追い詰められる
  • 法務部調査も、処分なし・反省なし・改善なし

1時間に電話2本のマイクロマネジメント

ノルマ未達時の詰められ方に、会社のカルチャーは如実に表れる。

オープンハウスは「マイクロマネジメント」(部下に対する過干渉ともいえる細かい行動管理)を徹底している会社で、3人以上のチームでは、うち1人をリーダー格の「マネージャー」にして、ヒラ営業マンの行動を詳細に管理させる。

「マネージャーの役割は、旧日本陸軍でいう『伍長』(下士官の最下級)で、現場の『兵』を管理します。ヒラの営業マンは日中、1時間に1回ずつ、マネージャーと、その上のグループ長から、それぞれ電話が入って、訪問・用地情報・契約等の進捗を確認され、予定どおり進んでいないと厳しく詰められます。LINEではなく、1時間に計2本の電話が本当にかかってくるので気を抜けません」

威勢のよい朝礼の様子はテレビカメラが入ったこともあり有名になったが(TikTokやYoutube参照)、詰められる場面はもちろん極秘である。

毎日、9時の朝礼で「今日は〇〇軒訪問、新規登録〇〇件やります!」と宣言してから外出、日中は毎時2本の電話で管理され、18時ごろにオフィスに戻って成果と見通しを報告。

数字を達成していないと、罵詈雑言で上司らから詰められる。20時からの終礼でも、皆の前で詰められる。詰められたくないから、恐怖心で、仕事漬けとなっていく。これが、新人営業マンのルーティンである。伸びる人は伸びるが、脱落する人も多い。

電話・PC・キャビネットが飛ぶ職場

具体的に、オープンハウス大阪事務所では、ノルマが達成できないと、どうやって詰められるのか。

「まず言葉の暴力として、『死ね』『くたばれ』『親殺すぞ』とかは、挨拶代わりのセリフでした」

オープンハウスで出世して上司のポジションに就く者たちは、言葉による威嚇に留まらず、モノを投げたり、机や椅子を蹴ったりする、物理的な威嚇によって、部下を働かせる。恐怖支配である。

「業務用の電話、ノートパソコン、キャビネットを投げつけてきます。

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オープンハウスがあてはまるパワハラの類型(厚労省定義)

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