花王の台所用合成洗剤「キュキュット若竹」、竹入ってないのに効能うたう
花王「ファミリーキュキュット 若竹」(台所用合成洗剤)のCMより。 親子3人が竹林のさわやかなイメージを醸しだし、「竹ってすっきりさせる力がありそう」「若竹の力かしら・・」と若竹効果を宣伝している。 花王のサイトでも見ることができる。 |
「花王のキュキュット若竹には、竹なんて何も入っていないんですよ」
合成洗剤の問題点を指摘し、環境問題も訴えている、あるメーカーの社長からそんな怒りの話を聞いた。
竹から「キュキュット若竹」が出てくる花王のCMをはじめて昨秋、見たとき、かぐや姫が竹から出てくるイメージCMだと思った。だが、そのときは「また、花王が新しい合成洗剤を売りはじめた!」と思ったていどだった。
それが「若竹」と宣伝しているのに「竹なんか入っていない」と聞き、さっそくマツモトキヨシに「キュキュット若竹」を買いに行った。
ファミリーキュキュット 若竹 ●品名/台所用合成洗剤 ●用途:野菜、果物、食器、調理用具用、スポンジ・プラスチック製まな板(除菌) ●液性:中性 ●成分:界面活性剤(47%、アルキルエーテル硫酸エステルナトリウム、アルキルヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミンオキシド、アルキルグリコシド)、安定化剤 47%も合成洗剤が入っていても「手にやさしい」そうだ。 |
「すっきり消臭」「きちんと除菌」「すすいだ瞬間 キュッと実感Family キュキュット若竹 汚れもニオイも一度でスッキリ」とあるが、若竹効果がよくわからない。
におってもみたが、「これが若竹?」とわたしには思えた。
◇合成洗剤キュキュットの4種類の違い
「キュキュット若竹」の成分について、花王の消費者相談センター(TEL03-5630-9911)に聞いてみることにした。
花王は現在、4種類(オレンジ、ピンクグレープフルーツ、若竹、クエン酸効果)のキュキュット(台所用合成洗剤)を販売している。
--4種類はどう違いますか?
「オレンジ、ピンクグレープフルーツ、若竹の3つは香り違いです。香料以外は洗浄力などに差がないです。クエン酸効果は少し処方に違いがあります。表示にもさせていただいていますけど、食器洗い以外、シンクの水アカの汚れなどもクエン酸の効果でキレイに落ちます。油汚れについては一緒ですが、用途としてシンク内の水アカにも使えます」
--オレンジ、ピンクグレープフルーツ、若竹とありますが、におったらそういうにおいがするんですか?
「洗っているときもそういったにおいが立ちこめてきますので、お好みによってお選びいただければと思います」
--オレンジ、ピンクグレープフルーツ、若竹と入っているんですか?
「実際の天然成分ということでしょうか?」
--オレンジには、オレンジが入っていたような気がするんですが・・・。
「オレンジは香料として若干配合しています」
--(ほかの)3つとも入っているかどうか知りたいのです。
すぐにわからないようなので、調べて、折り返し電話をくれると言われたが、「このまま待ちますから」と待つことにした。
◇若竹から生まれたかのようなCM「竹取物語」を展開
(花王は、入っているか、入っていないか、すぐに答えられないものを販売しているのかしら?)と、待つこと数分。
「オレンジだけは天然のオレンジを搾ったものが若干入っているのですけれど、ピンクグレープフルーツには香料は入っていますが、ピンクルレープフルーツのフルーツエキス、天然のグレープフルーツからとったものではありません。若竹も同じで竹からとったものではないです」
--CMを見ていたら、竹から出ているので竹からつくったのかなと思ったんですけど。
その竹取物語イメージのキュキュットCMは、4月に入ってからも流れていた。
●花王キュキュット「若竹」CMより *竹林を歩く親子3人。 男の子「わーい」 父親「気持ちいいなあ」 男の子「スーッとするね。あーっ」(かぶっていた帽子が飛んでいく) 母親「竹ってすっきりさせる力がありそう」 ナレーション「キュキュットから若竹、登場」 *竹の中から、キュキュット「若竹」が出てくる。 ナレーション「ヌルッとする魚の油汚れも、落ちにくいお皿のすみの汚れも、キュキュット落ちて」 母親「わー、臭いも落ちてる。これが若竹の力かしら・・」 男の子「スーッとするね」 母親(笑い) ナレーション「キュキュット、若竹、新発売。スポンジも除菌、消臭」 |
このCMを見る限り、若竹が入っていて、若竹の効果があると感じられる。
だが、花王は次のように答えた。
「天然の抽出物ではないですね。
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り3,520字/全文5,407字
花王「ファミリーキュキュット」シリーズ(新聞の折り込みチラシより)。
「公正取引委員会の電子窓口」で行なった申請内容。
公式SNSはこちら
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
facebookコメント
読者コメント
洗剤の中身は入っているのに、注ぎ口から絞っても出てこない。急いでいるときとても腹が立つ
細かな成分について、数分で回答がでてくるコールセンターは大したものだと思いますが。
花王の顧客対応システムは評価が高いですよ。
私、この香り大好きなんです。竹の成分が入っているからどういいと謳っているわけでないのですから、「入っていないのに効能うたう」っていうほうがおかしいですね。単純に若竹イメージの香りって、言うことが分からない方が???でしょ。
キュキュットって良く洗えますよね。竹成分なくてもその点はいい感じなんですけどね。
まだまだあるさんの投稿「果糖ブドウ糖液糖を使用した缶コーヒー・紅茶は味覚を蝕む。詐欺的商品だ」というコメントに対しての反論です。よく御確認下さい。最後に缶コーヒー1本に入っているのは角砂糖3個が限度です。5個も6個も入っていません。炭酸飲料やスポーツドリンク、果汁飲料の方が全然糖分が多いのでご注意下さい。皆さんの仰るように飲み過ぎは大敵です!
私の論点は「果糖ブドウ糖液糖は缶コーヒー・缶紅茶には使われていない。カロリーは低くないので低カロリーの商品にも使われていない」と言うことです。他の清涼飲料に使われている事や、それの飲みすぎで様々な危険性がある事は一切否定しませんし、私の文章では触れてもいません。果糖についても身体に良いとか害は無いとかも一切書いておりません。対象は果糖ブドウ糖液糖のみです。
「代用品で本物の味が出せるなら、置き換わってしまいますよ」については、私の文章をよく読んでください。缶コーヒーを作るにあたって果糖ブドウ糖液糖は砂糖の代用品などではありません。甘味特性や味覚機能を踏まえた上で選択的に使うという事です。何度も言いますが、「果糖ブドウ糖液糖」を他の糖類や低カロリー甘味料と一緒に扱わないで下さい。
調査や味覚設計上の観点からそうしているだけで、あなたが言うようなコストや疚しい事を気にしての措置ではありません。ちゃんと調べれば分かる事です。一度、砂糖を果糖ブドウ糖液糖に置き換えた時に生じるコストメリットを計算してみて下さい。果糖ブドウ糖液糖を使用するための受け入れタンクの設置などの費用を勘案すればコストメリットなど生じない事がすぐに分かります。
現在使用されてないのは何故でしょう?に対する答えとしては、これまで御説明した理由の他に単純な事として味覚特性が商品コンセプトに合わないからです。砂糖に比べて果糖ブドウ糖液糖はスッキリして後切れの良い甘味特性を有しています。よってアイスコーヒーや容量の多いPET商品には使われる事もありますが、近年は消費者の嗜好変化から砂糖を使う事がほとんどです。
皆さんへ。コメントありがとうございます。論点が拡散して混同していますので整理させて下さい。「現在の商品に無くとも過去の商品にあった」ならその商品名を明記して下さい。たぶんアイス専用の缶コーヒーかホット販売しないPETボトル商品だと思います。ご説明したように缶コーヒーや缶紅茶には果糖ブドウ糖液糖を使う理由もメリットもありませんから使いません。
検索してみてさんへなるほど、すごく怖いですね。採り過ぎなければ問題無いとはいえ、清涼飲料水のがぶ飲みも危険ですね。缶コーヒーには角砂糖4~6個分の砂糖が使われていると言うし、低カロリー甘味料が肥満の原因というのも有り得ない話でもない訳ですね。
果糖の害 果糖 代謝病気で体が蝕まれば、味覚も変化して然るべき。あながち間違った意見ではないと思いますよ。
現在の商品に無くとも、過去の商品にはある事があります。現在使用されてないのは何故でしょう?砂糖の単価は安いといえないし、代用品で本物の味が出せるなら、置き換わってしまいますよ。
無神経にも果糖ブトウ糖液糖が入った商品を公の場で「詐欺的商品」とまで断言しておいて、自分の間違いに気付くとダンマリですか?大人の対応で訂正・謝罪をお願い致します。
ガムシロなどは熱に弱く分解・褐変するので、作ってすぐ飲むアイスコーヒーなどには使用しますが、高温過熱殺菌を施す缶コーヒーや紅茶などには使用しない事が昔からの常識です。ですから前回に缶コーヒーや紅茶に使われてない、理由・根拠を教えて欲しいと書いたのです。ぜひ、反論のコメントをお願いします。
遺伝子組み換えの大豆から作った納豆を食べると味覚が蝕まれるのでしょうか?社会人として表現には注意して頂きたいと願います。また、おそらく一部の低カロリー甘味料、具体的にはアセスルカムKやステビアと果糖ブドウ糖液糖や異性化糖を完全に混同されてしまってると思われます。これらは成分的にも構造・性質的にも全く異なるもので、きちんと調べて区別されておいた方が宜しいかと思います。
更に最も勘違いされてる事は、果糖ブドウ糖液糖をコーヒーやアイスティーに使用してもカロリーは「全く変わらない」と言うことです。よって低カロリータイプのコーヒーに果糖ブドウ糖液糖を使う事など有り得ません。原料に遺伝子組み換えコーンを使ってるから味覚が蝕まれる。こう聞いて、医学・生理学的に納得できるものでしょうか?皆さん。
でもそれは、味覚を蝕むものではないし、本来の味・自然な味とは何かをきちんと議論し共通認識を深めるべきだと思います。日本が貧しく砂糖が高価だった時代には、ブドウ糖が成分である水飴や麦芽水あめの方がむしろ砂糖よりも馴染みのある味で「本来の味」だと言われる方もいると思います。駄菓子を食べて懐かしさを感じるのは、これに起因するものだと思います。砂糖は高価で安い駄菓子には使いませんでしたから。
この果糖とブドウ糖が一対で存在している二糖類が一番有名な「お砂糖」です。果糖ブドウ糖液糖が危険なら砂糖も危険て事になります。ただ、結合の仕方など存在状態が違うので甘さの「質」はそれぞれ異なります。でも、味覚が蝕まれるという表現は明らかに間違っています。皆さんは砂糖の味に馴染んでますから、甘みの質が違えば「不自然な味」「本来とは違う味」と言う表現をされる方は居られると思います。
よく勉強してからからコメントするべきですよ。あなたの浅はかな知識まる出しで読んでて恥ずかしいです。まず甘味料と果糖ブドウ糖液糖は全く別の物質ですので、行き成り甘味料の話を出すべきではありません。果糖ブドウ糖液糖は、名前の通り「果糖」と「ブドウ糖」から出来ており、果糖はご存知の通り果物に含まれる糖類です。またブドウ糖は点滴の成分ですし、一般的には昔から「水飴」として広く知られています。
低カロリータイプのコーヒーに異性化液糖とか代替した甘味料の名前で使われてますが、原料は遺伝子組み換えコーンとかだったりします。低カロリーだからといって過剰摂取する人は、味覚を蝕まれていないと言えるでしょうか?また、これらでレモンティー等を作ると、味の不自然さをはっきりと自覚する事が出来ます。アイスティーやアイスコーヒーに使用されているガムシロは何から出来てますか?
果糖ブドウ糖液糖って缶コーヒーや紅茶には使われてないと思いますよ。「本来の味を損なっていて、なおかつ消費者の味覚を蝕む」って、その理由を具体的に教えて下さい。果糖ブドウ糖液糖が入っているからじゃなくて、1年間もの日持ちをさせるために加熱殺菌をしているからじゃあないんですか?
広告代理店がいくら「こうしましょう」と提案しても,それを受け入れるかどうかの最終責任は花王にあります。中小企業なら広告代理店にそそのかされても理解できるが・・・・・
この洗剤は良く落ちるね。若竹(風)って小さく書いておけば良かったのにね。
よ~きれいになるぞ、この洗剤。でもな、ウソはいかんの。
花王をネタにすれば叩きやすいが、CFをプロデュースしている広告代理店の責任は?やつらが、こうすれば売れるとメーカーに提案するわけだから。
例えば缶等のコーヒー、紅茶の果糖ブドウ糖液糖。本来の味を損なっていて、なおかつ消費者の味覚を蝕む。コストを抑える為だろうけど、これらが入ったコーヒー、紅茶は本来の味からはとても遠い。詐欺的商品です。
詐欺ですね。毎度の事ですがこの事は主要マスメディアは取り上げないでしょう。花王から莫大な金貰ってますもんね。世の中インチキ商品多過ぎです。
入浴剤「旅の宿」。てっきり、各温泉の湯の花が入っているかと思って購入した所、まったく入っていなかった。怒って電話してみると、単にイメージですとのこと。こんな悪質企業を許せないし、山中さんにこういった企業も取り上げて頂くよう期待しています。
通販やドン○ホーテで売られているクイックブライト。主要成分は石鹸なのだが、日本で規制されているりん分が配合されていて「地球に優しい」などと謳っている。是非とも特集を組んでいただきたいですね。
記者からの追加情報
会員登録をご希望の方は ここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方は ここでご登録下さい (無料)