「あるある」の花王 ヘルシア成分・茶カテキンサプリで、また肝障害
ヘルシア緑茶 普通の緑茶飲料の5倍のカテキン(540mg)を含む。カナダで同量程度のカテキン量を6ヶ月服用した女性に肝臓障害が報告された。 |
- Digest
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- 肝臓移植まで必要とした高濃度茶カテキンの被害
- フランス、スペインでは発売中止になっていた
- トクホの審議でも発ガン促進が示唆されていた
- 「議事録なんかとっていません」厚生労働省
- 花王「ファクスで回答します」
偽装のデパート「発掘!あるある大事典2」を、単独スポンサーとして支援し続けてきた花王。スポンサー降板にあたり、「広告主として常日ごろ、信頼性のある番組作りを要望していただけに、極めて遺憾です」とコメントしたらしい。
しかし、花王という会社は、そもそも自社製品の安全試験のデータも隠そうとする会社だ。この件については昨年8月にmynewsjapanで報告したとおり。
納豆は少々食べ過ぎても、痩せないだけで病気になることは無い。一方、特定成分を濃縮した健康食品は、一歩間違うと病気になってしまう。どちらが重大な問題かは考えるまでもないだろう。
カテキンは、もともと普通のお茶にも含まれている成分だ。そういう意味では私たちが長い間食べてきた安全な食品素材だといえる。
ただヘルシアの場合、それを通常の緑茶飲料の5倍にまで増やしている。また体脂肪を減らせるという効能をうたっているため、まじめな消費者は律儀に毎日飲み続けてしまう。その結果、通常の食生活では摂取できない量を長期にわたり摂ってしまうことになるのだ。
肝臓移植まで必要とした高濃度茶カテキンの被害
カナダの副作用報告 出典:Canadian Adverse Reaction Newsletter,January 2007;17(1) |
「42歳の女性が、黄疸と腹部の痛みを訴え入院。肝機能検査の結果は異常な値を示した。入院後も患者の状態は悪化し、錯乱と脳症を起こして入院後9日目で昏睡状態になった。検査の結果、中毒性肝炎と診断され入院17日目に肝臓移植が行われた。患者は入院6ヶ月前から、カフェインを抜いた緑茶から抽出したカテキンのサプリメントを1日6カプセル(カテキン量で600mg)飲んでいた。このサプリメントは体重減少用に使用されており、カナダでの販売は認められていない」カナダの厚生労働省にあたる「ヘルスカナダ」の医薬品・健康食品の副作用ニュース2007年1月号に掲載されたものだ。 この記事は日本では、国立健康・栄養研究所のホームページ「健康食品の安全性・有効性情報」で1月17日に掲載された。
フランス、スペインでは発売中止になっていた
他に同様の被害事例は起きていないか調べてみると、フランスとスペインで1999年から2003年の間に13件の副作用が報告されていることが分かった。ほとんどのケースは軽い症状ですみ、問題と疑われる商品の摂取をやめると改善した。しかし1件だけは症状は改善せず、肝臓移植まで行なったのだという。原因として疑われたのは、フランスのアルコファーマ社のExoliseという緑茶抽出物のカプセル錠だ。
このような健康被害の場合、確かに原因の特定は難しい。他にも色々な要因が想定されるためだ。カナダ、フランス、スペインのケースでも、高濃度茶カテキンが原因だと断定されたわけではない。しかし摂取をやめると改善したことで、その関連性が疑われる。
フランス、スペインでは、サプリではなく一般用医薬品として販売されていたため、肝臓移植まで必要とするような重症例を重視して、2003年7月に販売禁止措置が取られた。
トクホの審議でも発ガン促進が示唆されていた
では、日本では大丈夫なのか?現在、高濃度茶カテキンを利用したサプリメントや飲料は、一般食品として販売されている。特に花王のヘルシア緑茶、ヘルシアウォーターは、「体脂肪が気になる方に」という効能書きで特定保健用食品としても認められている健康食品だ。
ヘルシア緑茶がトクホとして認められたのは2003年3月。食品安全委員会が設立されたのは同年7月なので、ヘルシア緑茶については、厚生労働省が有効性も安全性もまとめて審議していた。そこで厚生労働省が安全性についてどのように審議したのかを調べてみた。
発ガンプロモーションを示唆する議事録 H14年10月24日の薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会会議事録の一部 |
「調査会の段階で、カテキンの発ガンのプロモーションという話があって、それこそ医薬品食品衛生研究所でやられたペーパーがでてきてちょっと問題になって、その辺はどうなんだということで回答を求めて、この中で多分、第1部あたりのところに全然問題ないという文献を一応そろえてきているんですね」という発言がでてくる。
ヘルシアの有効成分のカテキンに発ガンプロモーションの疑いが指摘されていたのだ。しかし議事録のなかで発ガンプロモーションという言葉が出てくるのはここだけ。その後、どのように審議されて問題がないと判断されたのか、全然分からない。
実は、厚生労働省のトクホの審査は2段階になっている。上記の「薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会新開発食品調査部会」という長ったらしい調査部会の下に、更に「新開発食品評価調査会」という会があって、実質的な審査はそこで行われているのだ。
ではその調査会でどのような審議がされたのか?厚生労働省のホームページには議事要旨というメモ程度のものしか公開されておらず、そこでは発ガン性という言葉は出てこない。
もっと詳しい議事録と会議資料について、情報公開の申請をしてみた。 すると担当部局の医薬食品局食品安全部基準審査課新開発食品保健対策室調査総務係というまたまた大変長ったらしい肩書きの森さんという人へ連絡しろと言われた。
「議事録なんかとっていません」厚生労働省
--ヘルシア緑茶の審議が行なわれた会議の議事録と会議資料の開示をお願いしたいのですが。
「えーとですね。調査会については特に議事録は取っておりませんので、議事要旨という形でホームページにお出ししておりますが」
--議事要旨は見たんですが、あまりにも情報が少なすぎて、もっと詳しいものがないかと思ったんですが。
「それは無いですね。一字一句記録したようなものは取っていないので。(上位の)調査部会の方は議事録を取っているんですけど、調査会の方はメモしかないんですよ。またヘルシアとかだと何年になるんでしょうかね」
--平成14年ですね。
「そのくらいの時期のものになると、もう不存在とお答えするしかないですけれども・・・」
--何年間以上保存しておく、というルールが決まっているんですか?
「行政文書の場合など、たとえば決済文書などはそれぞれ決まっているんですが、特に調査会の議事自体は
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フランス、スペインでも12件の肝臓障害が報告されており、販売禁止措置もとられている。
これか。2007年の記事とか結構前じゃないか。
花王がフジデモ以降、一部のネット民から敵視されてるんでこのネタがようやく大きく取り上げられてるけれども、ようやく騒がれるようになったのか、という感じ。
販売禁止はヘルシア緑茶じゃなくて、"高濃度カテキン"のサプリなどか。このことが日本で大きく扱われないのは、花王がいまだ販売を続けていて、メディアの大スポンサーだからなのかな・・・
ヘルシア緑茶は飲み過ぎると肝障害になる。フランス、スペインでは販売中止になっている。
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読者コメント
香川県ルーちゃん餃子のフジフーヅはバイトにパワハラの末指切断の大けがを負わせた犯罪企業
ヘルシアではありませんが、伊右衛門シリーズの「特茶」を飲んで、胆石の疝痛発作を起こしました。
しかも1回だけではなく、3回も…。
ヘルシアはあの味が嫌いなので1度飲んだだけで敬遠したのですが、まさか同じような効能を謳うもので発作に見舞われてびっくりしました。
40歳の男性です。週に3本ほど、運動の際にヘルシアウオーターを愛飲して2ヶ月ほど経過した頃、健康診断を受けたのですが、肝機能の数値の跳ね上がりにドクターが首を傾げていました。数値自体は許容範囲内なのですが。
H.石川さん、ピングーさん。詳しい話をお聞かせ願いたいのですが、ぜひ取材させてください。ご連絡先を編集部まで。
→https://www.mynewsjapan.com/news_providers/add/
info@mynewsjapan.comまで。
私の弟がヘルシアウォーターが発売された頃よく飲んでいましたが、同様に肝機能障害となってしまいました。
現在ヘルシアシリーズのみならず、普通の緑茶ですら障害を起こしてしまうため飲めなくなりました。
肝機能障害を起こさせて痩せる飲み物なんですね
本当に良質な、PH弱酸性の石鹸をつくっていれば、いいのにね!今の時代、本当に体に良いものが欲しいんですよ花王さん。
今日、はじめて知りました。何てことでしょう!ショックです。
私は69歳の男性です。
ヘルシアを昨年11月初めから毎日1本を飲み続けてきました。今年1月10日に血液検査をした結果が1月20日に出ましたので医師から説明を聞きましたら肝機能障害が起きているとのことです。
AST:110 ALT:163 γーGT:166との値です。
体重は3カ月で66から62KGに減りましたが肝機能障害で明日から精密検査と治療をする予定です。
皆さんも注意が必要です。
簡単に痩せるということ自体に無理があるのではないかと改めて思います。不自然なもの、作為的なものへの不安が募ります。多くの人が支持した商品なので残念です。
私も 体脂肪が気になるので ヘルシア緑茶を飲み始めましたが 飲むと 必ず 胸が悪くなり 吐き気もします。
肝臓か?どうかは分からないですが スパークリングなら ましな感じです。
ほんと、ひどいね。まともなものはつくれないのか?日本が世界のゴミ捨て場になっているみたい。
つまり、死にたくなかったら花王やめとけ。って事ですね。
やっぱり。
飲み続けて、右腹部~胸部にかけて、しこりのような痛みが出るようになった。お茶のせいなのかは不明だが、飲むのを止めたところ痛みがなくなった。肝臓だったのかは不明だが、タイミングとしてはコレ以外に思い当たるふしがない。
個人差はあるかもしれないが、何らかの副作用が出る恐れがある可能性は否定できないと思う。
2008.9.17書き込みの者です。
本日、健康診断に行って来ましたが、肝機能に異常値は出てませんでした。
それどころか、毎年160前後と基準値オーバーしていた中性脂肪が85と良い数字に変わりました。
やはり、カテキンのみのサプリとヘルシアを結びつけるのは無理があると思います。
唯一、軽度の心電図異常で、初めて不完全右脚ブロックって書かれましたが、ヘルシアとの因果関係は不明です。。。
それならば、一刻も早く主治医の先生に事の次第を話して、検査をしてもらうべきです。
コメントはその後にして下さい。憶測で「お茶のせい」とか書かないほうがいいですよ。
ずっとヘルシア緑茶をかかさず飲んでいました。6月に血液検査を受けたところすうちがGOT,GPTがともに600だいになってました。その10ヶ月前は30だいでした。なぜなのか、すこしはこのお茶のせいかもと思います。たまたま今日気になってこのさいとを開いてビックリです。主治医に飲んでたことは話してませんでした。4ヶ月週に4日病院で注射してます
今年に入ってから毎日昼・夕食後コップ2杯、400ml飲んでます。
こんな記事が出てるのは知りませんでした。
カテキンをサプリメントとして飲用するのと、緑茶として飲用するのとで単純比較は出来ませんが、来月の健康診断で、肝機能値に異常が有れば、飲むのを止める事にします。
この記事を読んでどうりで納得です。
友人と4ヶ月前からヘルシアウォーターを1日1~2本飲んでいました。
すると、健康そのものだった友人が健康診断で肝臓の値が悪かったとのこと。
自分も2ヶ月くらい前から妙に酒に弱くなり、肝機能の低下を感じていました。
ダイエット効果はバツグンだったのですが、怖いのでもう飲むの止めます。
通販で買った24本入りの箱が届いたばかりでもったいないのですが...
毎日一本飲んでました。四ヶ月。緑茶系のペットボトルものでは渋くて美味いなあ…と。今のところ異常症状は出てませんが、食事とかをキッチリ取ってれば大丈夫なのではないでしょうか?
人類の祖先が誕生して500万年その内飽食の時代がここ1000~2000年、499万8000年間人間は飢えていた訳で当然身体も飢えには対応できる。カテキンがどうのこうとと言うより人類が生きているという基本を考えた方がよいのでは?みなさん!
新谷さんの著書に書いてあるよ。カテキンがタンニン(渋)に変わり、さらに酸化されてタンニン酸となってタンパク質を変性させると。だから、お茶を常飲している人の胃粘膜は、みなやられているとね。カテキンが重合カテキンになれば、問題ないようだ。プーアール茶はそれで大丈夫なのかな。
カナダで健康被害を起こした商品は日本製らしいです。
ヘルシアに限らず、サプリでも飲みすぎは肝臓に悪いと医者に言われたよ。つまり、何でもほどほどにって話かな。
カテキンの過剰摂取は危ないかもよ。よって、ヘルシアも注意したほうがいいかもよ。って話なのね。まぁ、最近じゃビタミン入りのお菓子なんかでも注意書きしてあるからな。ヘルシアも然り。1日1本を守れってさ。
カナダの女性が飲んだ、カテキンのサプリメントに使用された茶抽出物は、中国で栽培された茶葉を使用した恐れがあります。日本産ではまずこのようなことは起こりません。中国では食品指定害の農薬を使用する事実があります。ヨーロッパでは、価格の高い日本産の高濃度カテキンは使用されてないようです。ほとんどが中国産です。
は薬だけでいいよ。不味くて薬でないものを、無理して口に入れる事はない。苦くて不味いヘルシア緑茶、自分は苦手。
そもそも何でこんなもん飲むの!? 買う方も買う方で、それ以前の問題じゃない。
食品の成分にしろIT・マスコミの情報にしろ使い方を間違えれば体や心に毒になります。みなさんも気をつけてください。
普通に摂取するだけで薬になるものを、過剰摂取すれば毒になるのは当たり前だな。水でも塩でも過剰に取れば害にしかならない。健康食品関係の商品が怖いのは、過剰摂取すれば効果があると思い込むユーザーが多いからで、商品に明記されなければならないと個人的には思う。害が無い物は、毒にも薬にもなりませんから、残念!
この記事にも少し書いてありますが、カテキンと肝障害の関係は証明されていません。あくまで可能性です。可能性で語るなら身の回りの食品全ても疑えてしまいます。あるあるにしろ、そのあるあるを不確かな証拠で批判する記事にしろ、簡単に信用しないように、自分で考えて情報を得るように気をつけてください。
「宵越しのお茶は飲むな」は時間が経過してお茶のカテキンが減少するために、細菌などが増殖、お腹を壊すからですよ。(お茶の葉は栄養に富むため、殺菌成分のカテキンが少ないと腐りやすいのです)
不味いものは、体が欲していないから不味く感じる、要するに体に良くない。といことでFA?
何が真実か分からないですね。近所のスーパーではお昼時に惣菜コーナーにブースを併設して販売してたけど…
>> 厚労省の全仕事の議事録とれってのかよこの記者は。当然、取るべきでしょ。
私も以前一日3本ペースで飲んでいました。今は杜仲茶に変えています。断然・・・杜仲茶の方がいいでしょう。
渋みの元のカテキンを5倍も入れてりゃ渋いだろう
くどいけど、へルシアの安全性云々より、渋い。だけど、外人が初めて緑茶を飲んだ感覚みたいなものか。
栽培品種にしろ、家畜にしろ、全て不自然です。覚悟して食しなさい。(食品メーカー社員)
事実なら他の食いつくだろう。飲みたきゃ飲めばいいし嫌なら飲まなきゃいいだけだよ渋くて飲めない?ジャンクバッカ食ってるからじゃないの?コンビニ弁当に使われている野菜の残量農薬の方が数~倍危険だよ
人それぞれだろうけど、へルシアは結構無理しないと飲めない渋さ。受験生や朝弱い人に最適。目、覚めるよ~。
「宵越しのお茶は飲むな」と言った先人の知恵。やっぱり、体に悪いってことなんですね。
高濃度に濃縮したお茶を数十日放置したものを「宿茶の毒」と言って、毒殺に使われたという話もあるようです。
あんなに渋くておいしくないものを、体を壊すまで一生懸命に飲んだ方、ご愁傷様です。あるあるもそうだけど、人の切実な願いに付け込む商売って最悪だね。
トクホっていうだけで無条件で信用していました。が、「何回か」さんがカキコしたように渋くてそう飲めるものじゃありませんでしたw
トライしましたが、あんまり渋くて飲めませんでした。同じ人いるんじゃないかなぁ。
ヘルシアを毎日食前に2~3回飲んで痩せたと言って喜んでいた知り合いがいた。肝臓を悪くしてしまっていたのかもしれない。
トクホ食品って「売り」とは逆に体に悪いイメージが強いので自分じゃ絶対買いません。エコナもトクホでしたよね。
以前、糖尿病を患う知人がこのお茶を飲んで間も無く、低血糖の発作を起しました。「血糖値を下げる」という謳い文句は確かなようですが、この即効性が怖すぎます。
人類が長年親しんできた,のでは無い 食品は,不自然で思いもよらない負担を人体に及ぼすのでしょう。
俗に「カテキン茶」で出てる粉末のものはどうなんでしょう?。簡単なので某はもっぱらそれを飲んでます。濃縮でないので論外かな?。健康を望むなら、原則として加工モノは避ける・・のが常識でありたいもの。
不自然な食品を摂るのはやめよう。花王と言えば、エコナもなんか不自然な食品だよね。怖い怖い。
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