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チョーヤ「梅酒」 無味無臭のホワイトリカーベースは原酒ゼロのまがいもの

情報提供
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宮崎あおい出演のチョーヤの「ウメッシュ」のCMより。
 ヘルシー志向とCM攻勢で「梅酒ブーム」が若い女性を中心に広がっている。ビール、ワイン、日本酒など国内メーカーの梅酒製品が並ぶ中、最大手のチョーヤは、宮崎あおい(ウメッシュ)、黒木瞳(紀州)、伊東美咲(さらりとした梅酒)などをCMに起用、「国産梅100%使用」「酸味料・香料無添加」とアピールする。だが主原料に「醸造用アルコール」(ホワイトリカー)を使った梅酒は、梅酒の起源からみれば「似て非なるもの」であり、本来の梅酒とは言い難い代物である。

◇ヘルシー志向が人気、売上げ倍増
 若い女性たちを中心に、梅酒がブームとなっている。甘口で口当たりがやわらかく、しかも健康増進に効果的という「ヘルシー志向」が人気の理由とみられている。

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梅酒ブームの中、最大手のチョーヤ以外、アサヒビール、メルシャン、サントリー、宝酒造、合同酒精、菊正宗、大関、日本盛、黄桜、白鶴など、各メーカーが梅酒を販売している。
 酒造メーカーの宝酒造が2005年4月に首都圏や関西圏で、20代から50代の女性400人を対象に実施したアンケートによれば、梅酒について56%が「健康によい」と答えている。

 これに加え、最近では梅そのものに対しても注目されている。梅に含まれるクエン酸には疲労感回復や食欲増進、体質改善などの効果があると言われている。また、最近の研究でも、やはり梅に含有するポリフェノール「リオニシレノール」に抗酸化作用があることを近畿大学農学部の吉栖肇教授らのグループが発表、生活習慣病の抑制に期待できるとして注目を集めた。

 このほかにも、梅にはマグネシウムや亜鉛、カリウムなどのミネラル分が豊富に含まれている。こうした話題から、梅酒が健康増進に効果的との見方が若い人々の間にも広まったことと推測される。

 『読売新聞』(2005年11月29日付)では、「720ミリ・リットル入りで1000円以上の梅酒の市場は、ここ3年で2倍以上に拡大したとの調査もある」と前置きし、酒造メーカーによる梅酒製品の伸びを紹介している。

 実際に酒販店やスーパーなどの酒売り場を見てみると、多くの「梅酒」製品が棚に並んでいる。

 最大手のチョーヤ梅酒をはじめ、アサヒビール、メルシャン、サントリー、宝酒造、合同酒精、菊正宗酒造、大関酒造、日本盛、黄桜、白鶴酒造など、あらゆるジャンルの国内大手メーカーの製品が目立つ。韓国の酒造メーカー眞露ブランドの梅酒もある。

◇人気女優が出演するチョーヤ梅酒CM
 数ある梅酒製品のなかでも、ラインナップが豊富でかつ知名度の最も高いのは、梅酒市場で5割以上のシェアを持つ最大手メーカー、チョーヤ梅酒である。

 「国産梅100%使用」をうたう「紀州」や「ストレートでおいしい、口当たりのよさが自慢です」をキャッチコピーに女性にも人気の「さらりとした梅酒」、手軽な缶入りの炭酸割り製品「ウメッシュ」や50mlのグラス入り「ピオ」、ブランデー仕込み「ブラック」「エクセレント」、黒糖蜜や黒ラムなどを加えた「黒糖梅酒」など、バリエーションの豊かさはさすが業界トップのメーカーだけある。

 とくに、チョーヤ梅酒は宣伝に力を入れており、人気女優などを起用した頻繁にTVCMを発信している。

タレント 商品 原料
宮アあおい ウメッシュ 梅(国産)、砂糖、醸造アルコール
黒木瞳 紀州 梅(国産)、砂糖、醸造アルコール、蜂蜜
伊東美咲 さらりとした梅酒 梅(国産)、砂糖、醸造アルコール、ブランデー
大久保ともゆき 重松久遵 ピオ 梅(国産)、原材料表示無し

 商品名そのものにメロディーをつけた「さーらりとしたうめしゅ」というCMコピーはよく耳に馴染み、缶入りの「ウメッシュ」も覚えやすいネーミングで、ともに商品を消費者に強く印象づける。

 「チョーヤ」のブランドとともに「ウメッシュ」や「さらりとした梅酒」といった使用品名も一般に広く浸透している。

 原料のほうを見ると、同社では全製品に国産梅を使用。香料や酸味料は無添加。だが、すべての製品に醸造アルコール=廃糖蜜アルコールが使用されているのが特徴だ。「ブランデー仕立て」と銘打つ「ブラック」や「エクセレント」などにも、醸造アルコールの使用が確認される。

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(上から)
チョーヤ梅酒「紀州」。「国産梅100%使用 酸味料・香料無添加」と記されている。ベースは「醸造アルコール」すなわち廃糖蜜アルコール。

チョーヤ梅酒「さらりとした梅酒」。「天然素材にこだわりました」とあるが、ベースはやはり「醸造アルコール」。

宝酒造「梅酒いっぱい」。ベースは「醸造用アルコール」で、酸味料や香料、着色料などいろいろな添加物が使用されている。

アサヒビール「五年熟成した梅酒」。缶入りのソーター割り製品。原材料には「梅酒」とあるだけで、その内容や詳細はまったくわからない。
◇「梅酒ブーム」は業界とメディア主導
 その「梅酒ブーム」について、酒販店「リバティ」を経営、良質の酒を追求している長澤一廣氏が解説する。

 「それまでは梅酒についての報道などはほとんどなかったのが、2003年頃になって女性向け雑誌などで『梅酒特集』が組まれるようになった。そこから次第に梅酒ブームといわれるようになり、大手メーカーが続々と進出してくるようになったのです」

 メディアがブームの火付け役になることは、それほど珍しくはない。しかし、長澤氏はその梅酒ブームに「アルコールメーカーと酒造業者が利害の一致からこぞって便乗した」と考える。

 「エタノール、つまり原料用アルコールの売上を伸ばしたいメーカーと、目先の利益を求める大手酒造メーカーが、梅酒ブームで、お互い儲けられると考えたわけです。

 市販の梅酒製品の大部分は、ホワイトリカーを原料として製造されている。このホワイトリカーは、工業的に大量生産されたエチルアルコールを水で薄めたものとほぼ同じと考えてよい。

 すなわち、アルコールメーカーは、製品を梅酒原料のホワイトリカーとして売ることができる。そして、売上の低迷している酒造メーカーは、梅酒という売り物を作ることで利益を上げることができるというワケです」

 この話は別に問題などひとつもないように見える。しかし、本来の「梅酒」とは何かを調べてみると、首を傾げたくなるような事柄が出てくるのだ。

◇未成熟の梅の実を酒に仕込んで貯蔵
 さて、梅酒についての詳しい記述は、意外にも少ない。多くの辞典や辞書には「梅酒」の項目はあるものの、その詳細や出典はほとんど記されていない。

 歴史を調べていくと、平安時代や戦国時代の文献には梅酒は登場していない。梅酒という言葉が資料に登場するのは、江戸期に入ってからのようである。

 梅酒についての詳細を記したものとしては、江戸時代の1695年に本草学者の人見必大によってまとめられた『本朝食鑑』という著作が最も有名である。

 同書には、「痰を押さえ食欲を増進し、体内の毒を分解してのどの痛みを鎮める」など梅酒の効能が記されている。

 また、同書巻之一の「穀部之ニ」に、その効能と製法が記されているが、嗜好品というより薬酒として記載されている。その製法として、「熟しきっていない梅を古酒と砂糖に漬け込んだもの」という内容が紹介されている。

 国学者の小山田与清(1783-1847年)が江戸時代の事物や出来事を記した『松屋筆記』にも、ほぼ同様の梅酒の製法が記載されている。こちらにもベースには「古酒」を用いると書かれ

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オススメの『三州梅みりん酒』原材料:梅、みりん(もち米、米麹、米焼酎)国内産原料100%■角谷文治郎商店愛知県碧南市西浜町6丁目3番地TEL0566-41-0748(代表)

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本当は2008/02/01 02:51
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玉手箱2008/02/01 02:51
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