スポーツドリンク(食の安全・コンビニ編)
「アクエリアスクエン酸ウォーター」(日本コカ・コーラ) |
<スポーツドリンクとは何か?>
今回は「スポーツドリンク」を取り上げる。「スポーツドリンク」はメーカー単位で製造・販売されているので、今回も商品ごとに危険性を比較検討していく。
スポーツドリンクは1960年代後半にアメリカで初めて商品化され、日本では1980年の「ポカリスエット」(大塚製薬)の販売開始から一般的になった。
現在、いろいろな種類のスポーツドリンクが出回っているが、そもそもスポーツドリンクとは何か。一般的には、運動などで汗をかいたときに水分とともに失われるミネラル分や、汗とよく似た構成の電解質(イオン)を含んでいる飲み物、と定義することができる。
運動時の発汗によって失われる水分、ミネラル、ビタミンを補給し、さらに低血糖状態を改善できるというのが、スポーツドリンクの効用である。
実は汗の99%は水分だが、Na(ナトリウム)、K(カリウム)、Ca(カルシウム)、Mg(マグネシウム)などのミネラル類も少量含まれている。スポーツドリンクを飲むと、水分の吸収が早いだけでなく、手軽にミネラルや糖分の補給が出来る。このため、トレーニング後に飲用すると、発汗量が多い場合は、生理状態や疲労の回復が、水だけを飲むよりも短時間に行われることになる。
商品別危険性グラフ |
【商品間の比較・特徴】
<多種多様な添加物の入ったスポーツドリンク>
今回調査対象としているスポーツドリンクには実に多くの食品添加物が入っている。スポーツドリンクの訴求ポイントであるミネラル分や電解質(イオン)の多くが食品添加物として指定されているので、当然のことである。
これらのミネラル分や電解質(イオン)は、本来体内に存在するものが大半であり、危険性がそれほど高いものはない。ただし、多く摂取しすぎた場合には何らかの悪影響があるものも存在する。危険性があると考えられるものは、以下の通りである。
「塩化K(カリウム)」は血中に通常でも存在するが、医療ミスで大量に投与された場合には死亡する事故も起きており、自殺に使用されることもある。塩化K(カリウム)を飼料に5%混ぜて摂取させた場合、胃に異常(ガン)が発生したという実験結果がある。
「コハク酸Na(ナトリウム)」を10%混ぜた水を摂取させたところ、4週間以内に死亡したという実験結果がある。(ただし、5%以下の場合には死亡していない。)また、飼料に2%混ぜてラットに与えたところ、10%の体重減少が見られたという実験もある。
「アスパラギン酸Na(ナトリウム)」をハタネズミに皮下投与したところ、神経細胞に異常が見られ、子どもには大脳皮質にも異常が見られたという実験結果がある。また、高濃度の糖尿の症状も引き起こす。「グルタミン酸Na(ナトリウム)」はうまみ調味料(味の素)の主成分ともなっている添加物である。グルタミン酸Naを空腹時に大量に食べた場合には、15~25分後に一部の過敏な人に灼熱感や顔面の圧迫感、胸痛が一時的に発生することがある。また、生まれたばかりのマウスに皮下注射すると、網膜や脳視床下部に異常が発生したという実験結果もある。一方で安全性を証明する実験結果も多々あり、グルタミン酸Naの危険性については古くから賛否両論が存在している。
(実験結果はいずれも「第七版 食品添加物公定書解説書」による)。
[数字は危険度ポイント] ■「アクエリアス」(日本コカ・コーラ) :塩化Na=0、キダチアロエエキス=2、クエン酸=0、香料=2、クエン酸Na=0、塩化K=2、アルギニン=0、乳酸Ca=0、酸化防止剤(ビタミンC)=0、甘味料(スクラロース)=2、イソロイシン=0、バリン=0 ■「アクエリアス クエン酸ウォーター」(日本コカ・コーラ) :塩化Na=0、クエン酸=0、香料=2、乳酸Ca=0、リン酸K、ビタミンC=0、クエン酸Na=0、マリーゴールド色素=2、アスパラギン酸Na=2、グルタミン酸Na=3、甘味料(スクラロース=2、アセスルファムK=2)、塩化K=2 ■「ポカリスエット」(大塚製薬) :酸味料=2、塩化K=2、乳酸Ca=0、調味料(アミノ酸)=2、香料=2、塩化マグネシウム=0、酸化防止剤(ビタミンC)=0 ■「ポカリスエット ステビア」(大塚製薬) :酸味料=2、塩化K=2、乳酸Ca=0、調味料(アミノ酸)=2、塩化マグネシウム=0、甘味料(スクラロース=2、ステビア=3)、香料=2、酸化防止剤(ビタミンC)=0 ■「エネルゲン」(大塚製薬) :酸味料=2、ビタミンC=0、塩化Na=0、塩化K=2、乳酸Ca=0、塩化マグネシウム=0、調味料(アミノ酸)=2、β-カロチン=0、ビタミンE=0、香料=2 ■「対乳酸プロダクト 903」(キリンビバレッジ) :塩化Na=0、L-カルニチンL-酒石酸塩=0、クエン酸=0、クエン酸Na=0、香料=2、コハク酸Na=2、甘味料(ステビア)=3、ナイアシン=0 |
<何のための「スポーツドリンク」か>
他の清涼飲料水と同じように、スポーツドリンクでも砂糖や果糖だけでなく甘味料を使用したものが増えてきている。今回調査対象としたスポーツドリンクに使用されている「スクラロース」「アセスルファムK」「ステビア」といった甘味料は必ずしも安全な添加物とはいえない
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読者コメント
飲料メーカーが「塩入麦茶」を出さないのが不思議でならない。
夏季は爆発的に売れると思うのだが。
アセスルファムK入りの黄金コーヒーを3~4本/日で通算100本程飲んだら左右の脇腹に痒みを覚えるようになった。ヤバイと思い虹山コーヒーとおはようコーヒーに戻った。飲んでいる量は変わらない。痒みは少なくなったが、肝斑、アトピー様の浅黒いかさついた跡が残った。皆さんは大丈夫ですか?
結局、企業の調査だろうと、
国の発表だろうと利害関係が
発生するから不都合な事実を
隠しているんじゃないかと
何も信用できなくなる。
私は目の前のスクラロース入りパンをどうすればいいのやら。
アクエリアスて、なんかへんな味がしませんか。アミノ酸だ何だと、いろいろ入れすぎですよ。買わないようにしましょう。
スポーツドリンクは 危険性の高い物だということが分かりました僕も少し調べて見ます
最近は合成甘味料に関心が強くなり、あまりにもいろんな食品に広がりに、ちと抵抗さえも・・・。(本人は何気に飲んでますが(;゜Д゜)<ヤバ・・・
スポーツされている方は、麦茶と塩を休憩ごとに摂られてはいかがでしょうか?なぜスポーツ飲料にこだわらなければスポーツができないのか、不思議です。
コーラやファンタは子供に飲ませない親でも、スポーツドリンクは安心して飲ませているようですね。これって恐ろしいことなのではないか、と思って検索していたらここに来ました。貴重な情報ありがとうございました。
砂糖が一番良くありませんね。まだ、人工甘味料の方がマシです。人それぞれで、リスクの所在は変わって来ます。自分に合ったものを、飲みましょう。
ここに書いてある記事のおかげでいろいろなことが分かりました。私は今、学校での総合でスポーツドリンクのことについて調べています。もっといろいろと知りたいので教えてください。
「沈黙の春」の「功」の部分はつとに有名だが、最近ではその「罪」の部分にスポットライトが当たっている。例えば、DDTは彼女が考えたほど危険な物質ではなく、DDTを禁止した為に、大勢の子供達の命をマラリアで失わせることになった、とか。詳しく知りたい方は、公平な立場で書かれた松永和紀氏の本を推薦します。
レイチェル・カーソンの「沈黙の春」は、1962年。有吉佐和子の「複合汚染」の朝日新聞での連載開始は1974年10月から。
夏場は、無理せず水分と電解質を補給をしましょうね。ポカリスエットだったら、2倍希釈が丁度いいんだがなぁ。
この前ブドウ糖が入っているのはスポーツドリンクではないとブログに書いてあったんですけどそれって本当?でもAQUARIUSは大好きですこれからも楽しみたいですまた新商品出してください
スポーツドリンクにはミネラル分や電解質(イオン)が多数含まれるが、その多くは食品添加物に指定され、各種実験で安全とはいえない結果が出ている物質も多い。特に「甘味料」入りのドリンクは、運動後の糖分補給に全く役に立たないうえに安全性も低く、避けたほうがよい。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』もよいですが、有吉佐和子(故人)の『複合汚染』をお読みください。カーソンよりも早く、しかも実例に即したわかりやすい話が警鐘として響きます。『沈黙の春』ほどに注目されないのが疑問です。データ自体は古いですが、消費者としての姿勢など、見習うべき点は少なくないです。秋、是非一読を。
人間の食事を与え続ければ、死ぬよ。塩分の取りすぎで
食塩5%を飼料に混ぜて摂取させたら、すぐに死亡するのでは?塩化カリウムが入っているからだめだとか、コハク酸Naが入っていたら駄目とか、そんなことは無く、重要なのは摂取量ではないでしょうか。
天然塩+ミネラルウォーターが一番いいのかな?
「水」そして「天然塩」これで水分とミネラルはとれます。添加物は、つまり食べ物ではない、必要のない「嘘」「虚飾」です。このサイトは、完璧ではないかもしれないけれど、添加物の害を考えさせてくれる点で、すばらしいです。
いいサイトを教えてくれてありがとうございます。僕は市井のバカ大学生ですが、体や健康について調べ始めて。向精神薬→大脳生理学→食品や栄養→医療全般。でも知識が体系化不足。すいません。いろいろ勉強して本当に出直したいです。味の素のサイトも面白いのですが↓http://www.ajinomoto.co.jp/amino/index.htmlでも企業経由の情報はどこまで信頼できるのか…。
http://www.dr-supplement.com/column/clmn_0002.html↓ここでも読んで出直すんですな。
女子栄養大学出版部が発行してる『五訂食品成分表2004』を買った。これ読むと…アミノ酸4000mgなんて大した量じゃないじゃん!タンパク源になる食物をバランス良く取れば、アミノ酸は十分に摂取可能。「ダイエット」を謳ってるのは「水+人工甘味料でお腹いっぱい→御飯が食べられない」という以外に効果ある?仮に、逆に大量のアミノ酸が入ってたら、ATPに化けないで糖質と脂肪に変わっちゃうはず。
http://www.aminovital.com/av_sports/kagaku/index.html<アミノ酸フィットネス飲料の糖質に関して>を読んで見るといいよ。ここと全く逆の事が書いてあるから。それと、果糖は原価が高いから、スポーツドリンク風なら良いメーカーは使いたがらない。果糖のみを使用したものを探すとわかるよ、どのメーカーが本物のスポーツドリンクを提供しようとしているかが。
難しい所ですね。サイトサイトで違う意見がでていますので、完璧な飲料にはほど遠いものがおおいのでは。
最近はアミノ酸が入ってる清涼飲料水を見かけますが、さっき飲んでいたドリンクにはスクラロースが入ってました!僕はカテコラミンの再吸収を阻害する種類の向精神薬を飲んでいて、それの原料になるチロシンというアミノ酸が直接入ってるドリンクはないのでしょうか?アミノ酸を摂取することで、副作用で痩せてしまった体を戻せそうだし、モノアミン自体の量が増えれば薬がよく効くと思うので。
糖質と虫歯の関係は火を見るより明らか。 簡単にいえば、糖質→酸→歯垢→歯を溶かす→虫歯。 清涼飲料水が原因で虫歯になるようなら、他の部分にも影響が出てる可能性も十分あり得る。
僕の家族はスポーツをする人が多いので、冷蔵庫にポカリやアクエリアスが常備されていた。そのため、よく飲んでいた。ある日、虫歯で歯科を訪れたとき、まず医師が言ったのは、「あー、ポカリスエットとか飲んでるでしょ~」だった。虫歯と糖類の関係も知りたいですね。
僕は甘味料を食べると下痢します。スクラロース・ステビア・フェニルアラニン・キシリトールは全然だめ。甘味料を使用している食品で「おなかが緩くなる場合があり」の表記も減ってます。してないのもあります。お腹に優しくなったのかなと思ってその食品を食べたり飲むと下痢しました。甘味料を使ってない食品に戻したら治りました。表記はしなくてもよいことになったのでしょうか。
もう一ついうと、運動中、砂糖やぶどう糖果糖液糖を使用したものや糖質5%を越えるものは避けるべき。インスリンのリバウンド効果で低血糖を引き起こし、エネルギー補給にならない。ポカリスエットは両方に該当。”お勧め消費行動”を鵜呑みにしないように。
どんな食品でも完璧ではないですね。いろいろな食品を食べる事で体に必要な栄養を取っている訳だから。添加物は消費者にとっては迷惑。添加が多い食品は避けましょう、というのは当然の主張。食材そのものと添加物は分けて考える必要がありますね。
今時、運動中にポカリスエットの原液を飲めという指導者はいないよ。添加物も大事だけど、糖質の量も気にしないとね。アミノバイタルウォーターチャージがスポーツドリンクじゃお勧め。
沈黙の春は40年前のアメリカが馬鹿みたいに環境破壊していた頃の話ですけどね。逆に「全く害のない」食品があったら教えてもらいたいぐらいです。
レイチェル・カーソンだったか、が書いた「沈黙の春」という著名な書籍を読めば、農薬等の怖さがわかるはずです。食が必ずしも安全でないことは、牛肉等の昨今の事件に限らず、主婦ならば、ほとんどの方は注意して理解されていることかと思います。多くの化学合成品を口にしている我々が、今の老人並みに長生き出来るかは謎ですね。(苦笑
かなり詳しくよく調べられてると思います。高校時代に、京大の生物系学科を主席で卒業したと自称する生物担当の教師が、食品の添加物について、忠告がてら悪い面があると注意されていたのを思い出しました。スポーツドリンクについても、呑み過ぎは逆効果だと言われていました。
激しい運動をする人は、塩と水を用意。休憩時間に塩をなめて、水を飲む。これでいいよね。
ビッテル等の硬水を飲むべし。それか、アミノバイタルか、バーム。
まぁ水でも飲んどけってことだね。タダたし。
スポーツドリンクに入ってる塩化カリウムで死ぬためには何リットル飲めばいいのよ… スポーツドリンクを皮下注射する人っているかなぁ… 添加物が入ってて危険だから運動中に水分・ミネラル補給しないで、足がつったりぶっ倒れてもいいと思ってるの?
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