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【政治のホント超図解5】基本年収3,400万でも苦しい議員の懐事情

情報提供
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所属党別の国会議員の資金力。同じ議員の身分であっても、党によって格差は大きい
 国会議員が思想的にも宗教的にも拘束されることなく、企業献金を一切受けずに、まっとうに政治活動を行おうとしたら、頑張れば頑張るほどワーキングプアになってしまう--。そんな厳しい実態が明らかになった。党別にみると、機関誌収入に支えられる公明党議員が基本年収約6千万円(小選挙区の場合)ともっとも恵まれており、民主党議員の1.5倍に上ることが分かった。(本記事は『週刊東洋経済』2007年12月22日号巻頭特集の原稿です)
Digest
  • 実質年収は〝基本給〟で3400万円
  • 手取り月収160万円也
  • 自民党の「松岡・赤城体質」
  • 自民は「氷代」「餅代」で党本部から6百万円
  • 議員個人への献金、党首分だけで把握に100時間かかる!
  • トップは公明党、選挙時に手厚い民主党
  • 政党本部の収支、機関紙型と補助金型
  • まっとうにやるとワーキングプアに
  • 「地元活動と立法活動の両立は、献金なしだと厳しい」

実質年収は〝基本給〟で3400万円

国会議員は、どのくらい稼ぐ商売なのか。各党、各議員に話を聞くと、企業・団体献金を受けるか否かでまったく変わってくることが分かった。

まず、一般サラリーマンの給与にあたるのが「歳費」。これは月額130万1千円。ボーナスにあたる期末手当が年2回(6月と12月)、計631万9607円。07年度は計2193万1607円になる。

この年約2200万円には、一般国民と同様、税金がかかる。この程度だと、大手商社の部長クラス並みで、在京テレビ局なら年功序列で50代になれば全員がもらっている水準だ。選挙で選ばれ、かつ雇用が不安定の割には安い。

だが国会議員が狡猾なのは、それに上乗せして「文書通信交通滞在費」という名目で、毎月100万円、年1200万円を受け取っており、それがなんと使途自由(記録も報告も不要)で、かつ非課税になっていることだ。第二の大変便利な財布である。

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国会議員の給与明細

これは毎月、10日と月末の2回、50万円ずつ支給される(左記支給明細書参照)。ぜひこういう非課税枠を認めてもらいたい、と思うサラリーマンも多いだろう。

このように「滞在」費名目を含んで月100万円も出ているのだから議員宿舎など不要なはずだが、別途、格安(新赤坂宿舎は3LDKで月9万2千円)で借りられる。同様に「交通」費も含まれているが、別途、JRグリーン車乗り放題プラス東京と選挙区間の航空券往復3回分が無料。まさに2重取りだ。

要するに、2200万円(税込み)+1200万円(非課税)で、約3400万円。これが、各種福利厚生を除いた、国会議員の最低保障給なのである。

手取り月収160万円也

毎月の手取りは、額面230万円から所得税・住民税などが約40万円天引きされ、さらに国会議員特有のものとして、議員連盟(議連)の会費も天引きされる。まるでサラリーマンの源泉徴収である。

議連とは、特定の政策課題に取り組むため非公式に集まったサークル的なもので、超党派が多く、北朝鮮による拉致問題解決を目指す「拉致議連」(平沼赳夫会長)や、「禁煙推進議連」(綿貫民輔会長)など、膨大な数がある。

「会費は月5千円以下で、様々。自分は100個くらいは入っていて、30万円くらい天引きされる」(山本一太議員)。仮に30万円とすると、手取り月収は約160万円になる。

これに加え、来客の待合室さえない、いかにも貧弱で狭い議員会館の部屋1室と、公設秘書3人が、公費でまかなわれる。

自民党の「松岡・赤城体質」

差がつくのは、ここから先だ。3400万の最低保障給に加え、「政党助成金」が、党本部経由で議員個人に流れてくるのだ。政党助成金は、まず党本部に入る(無所属議員はなし)。年約319億円(2007年)が、議員数と得票率(直近の国政選挙)に応じて政党本部に配分される。

党本部がこれをどれだけ各議員に流すかは、党の裁量次第である。おカネに色はないので、カネの原資が献金(党本部への企業献金、個人献金)なのか税金(政党助成金)なのか、議員には分からない。経理上は、政党助成金の使途について申告するが、数合わせの世界であって、少なくとも議員は区別してカネを使う訳ではない。

いくらが、どういう仕組みで個人に流れるのか。それを調べるべく主要5政党に取材を申し込むと、自民党だけが取材拒否だった。編集部宛にFAXで「総務省に提出しました収支報告書に記載されております」(12月3日付)との回答を寄せた。

つまり、「法律に則って記載しているもの以外は一切答えない」ということらしい。参院選前に話題となった松岡・赤城両大臣の事務所費問題の際も、まったく同じ回答を会見で繰り返し、国民の納得を得られず、参院選で惨敗した。その隠匿体質はまったく変わっていない。

自民は「氷代」「餅代」で党本部から6百万円

そこで個別に取材をかけると、山本一太氏、林芳正氏、茂木敏光氏などの国会議員によれば、自民党本部からは、250万円ずつ年4回、そしてお盆の「氷代」と暮れの「餅代」が計600万円、年間で計1600万円が支給されていることが分かった。さらに、選挙時はプラス4~500万円が支給されるという。

さらに、自民党議員に特有の現象として、派閥からのカネの流れもある。自民党の派閥はカネとポストを配分する機能を持ち、未だ派閥でカネ集めをして所属議員に配分しているのだ。

「派閥からは年500万弱もらえますが、閣僚経験者はもらえない

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党本部の収入と支出の内訳

「地元に秘書がいなかったら、選挙で勝てない。東京に秘書を置かないと政策立案ができない。公設秘書3名では両方に置けないから、多くの議員は政治献金を受けざるを得なくなる」(山井和則議員)

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交通フリーパス2008/04/10 08:45
本当の日本2008/04/10 08:33
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