まずバイオリズムを読み、それをもとにカウンセリングを進める。メモはコピーをもらえる
|
これで検証も5人目だ。何やら超人的な世界がありそうなことは分かってきたが、それが何なのか確証は持てない。霊感を使う心理カウンセラーだというK氏のカウンセリングは、バイオリズムを視て、Kさんの守護霊が、いろいろ私の行く末に意見してくれるシステム。人物評は当たっているし、会社は長く続く、2010年まで落ち着かない、歩く営業まわりをしろ、と言われる。守護霊は降りてこず、決定的な検証材料となる透視はなかった。
【Digest】
◇「自営業、自分でやりはじめた」は当たり
◇「ガタイのいいおじさん」って?
◇可でもなく、不可でもない会社
◇社員の顔が出てこないのよ
◇山中さんの人物評
◇とにかく今はやれってこと
◇お金が高いコマーシャルチックな仕事は浅い
◇バイオリズムを感じても、活かせるのか
今回は、霊感心理カウンセラーだというKさん。既にカウンセリングを受けた山中さんが「
自宅の油絵まで透視されたの!
」と興奮していたので、興味を持った。東京渋谷本店「占いの館」によると<霊感を使うため1日3名限定>と書いてある。
予約の電話を入れると、2007年8月10日15時半、読売ランド前駅まで、車で男性が迎えにきてくれることになった。ちょうど石井さんの次、ということだ。
「坂が急なんで、夏はキツいんですよ」。5分程度で到着したが、確かに暑い中、歩くと疲れそうだ。着いたのは、ごく普通の一軒家だった。
Kさんの第一印象は、小動物系の顔立ちで、気の強そうな、やり手の女性。麦茶と、岐阜のお客から送られてきたという無農薬のスイカが出てきて、癒し系スポットが演出されていた。本人は癒し系のタイプではないが、カウンセラーらしく気遣いが利く。小犬を家の中で飼っていて、迎えてくれた。
◇「自営業、自分でやりはじめた」は当たり
リーディングが始まる。名前と漢字のみ聞かれ、伝える。生年月日すら聞かれない。事前情報は、ほとんどゼロと言ってよい。これで何かを当てるのは至難の業である。予約時も、電話で名前しか聞かれず、漢字も教えていないので、本当に予約できているのか不安になるほどだった。
「あきらめを感じる。なんかうまくいかないの、ね。」と最初に言われる。バイオリズムを読み始めたらしく、紙になにやら年月と線を書き始める。この紙はあとでコピーしたものを貰えるという。
「渡邉さん自体が、いま自営業なのかしら。なにかこう、自分でやり始めた、という感じがします。そのなかでね、無理なつきあいと、イエス・ノーがはっきりいえない人間関係。なぜかというと、周囲がしたたかな人が多い。
もっとラフなつきあい方をしていいと思うのね。向こうが一歩下がったような言い方するじゃない。そうすると自分もそうなっちゃうでしょ。自分から割って入ることも必要だと思う。無理に遠慮するとかしないで。本来のあなただったら体育会系に近いから、入れちゃうのよ。入れちゃうのに、入っていない」
――なるほど、そうですか。したたかな人とは、やっかいなことになりそうだから・・・
私は勤め人かどうか、何も言っていない。たしかに金曜日の15時半にラフな格好でやってくる30代男性は、自営業の可能性が高い。会社を辞め、自分でジャーナリストやニュースサイト経営をやり始めて3年弱経っているが、まだ「やり始めた」と言える範囲だ。自営業でも、親の跡を継げば自分ではやり始めないから、「自営業をやり始めた感じ」は確率的に低いにもかかわらず当たっているといえる。
したたかな人たちが多いかといえば、ライター系はそうではないし、企業関係者は概ねそうだ。その頃に仕事をしていた東洋経済はずいぶん労力を費やしたものの連載がペンディングになっている。配信の話をしていたヤフーも、利益率が高い割に株主優先主義で、したたかな会社だ。ただ、こういう曖昧な話は、多かれ少なかれ誰にでも当てはまる話なので、霊能力の評価としては難しい。
◇「ガタイのいいおじさん」って?
「1人、問題のガタイのいいおじさんがいるじゃない。髪の毛薄いのか、ボウズなのか。いない?ガタイのいいおじさん。この人、キーパーソンになるよ。たまーに会うかんじの人だよ」
――誰ですかね。思い当たらないんですが。その人に深くコミットしたほうがいい?
「けっこう紳士だね、嘘つかないし。ガタイのいいおじさん見たら、キーパーソンだと思って間違いない。それでちょっと意見、聞いてみてごらん」
ガタイのいいおじさんは、思い当たる節が全くなく、困った。かなり確信的な言い方である。山中さんから「佐々木俊尚さん
じゃないの」と言われた。確かに「がたいのいい紳士」だと思うが「ボウズ」ではない。佐々木さんにはその後10月に偶然、街中で出会った(!)ので、お願いして、連載企画
を一緒に進めることになった。
「正直言って、今が一番落ちてるからね。今年の4月も一回、落ちてる。それで一回調子よくなって、また下がって、12月くらいまで曖昧」
――それは何からわかるんですか?バイオリズムみたいな?
「うん、頭のなかの。去年、ものすごいいろいろあったから、次から2010年まで、あと3年は落ち着かないかな。早く落ち着きたかったら、歩く営業まわりをしろって」
――それは誰が言ってるんですか?
「うしろ。私の後ろ。守護霊」
Kさんの守護霊が、いろいろ私の行く末に意見してくれる仕組みらしい.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
|
「早く落ち着きたいなら、歩く営業まわりをしろ」
|
|
|
関係者の人物評は的確。山中さんは「心が座っている」「対話がうまい」「ワンマンになりやすい」など
|
|
|
「Kさん&個人セッション」データ 
|
|
