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東進サテライトが「共通テスト同日体験受験」の答案用紙23名分を廃棄 ナガセは事実を隠ぺい、公式謝罪なく出入り禁止に

情報提供
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答案廃棄事件が発生した東進衛星予備校近鉄八尾駅前校(グーグルストリートビューより)
 東進グループを運営するナガセ(東京・永瀬昭幸社長)が、生徒の勧誘目的で毎年実施している「共通テスト同日体験受験」で、高校生23人分の答案を採点前に廃棄するという事故が発生した。ナガセはこの事実を隠ぺいし、公式サイトでも謝罪していない。被害に遭った生徒たちは、計6~8校に及ぶ。生徒の精神的ダメージは大きく、受験の失敗につながりかねない。「大阪府だけでなく、奈良県の高校も2校(帝塚山高校、西大和学園高校)入っており、この件で帝塚山高校からは、東進グループの出入り禁止を言い渡されています」(ナガセ社員)

ずさんな運営によって、受験勉強中の貴重な2日間が文字どおりゴミにされ、徒労に終わってしまった。その、生徒の気持ちを踏みにじる行為に対して誠意ある対応ができない企業姿勢は、自らいいがかり訴訟をふっかけてきて、最高裁で敗訴確定してもなお弊社に謝罪すらできない、傲慢で自己中心的な社風をよく表している。

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帝塚山高等学校進路指導部あての顛末書

本件事故が発生したのは、2021年1月16、17日に、「東進衛星予備校 近鉄八尾駅前校」(フランチャイジー企業の株式会社東進サテライトが運営)を会場として行われた「共通テスト同日体験受験」の、2日目の夜から翌朝にかけて。

担任助手が23名分の答案を封筒に入れ、受付の机の上に放置したまま帰宅したところ、横に置いた廃棄物入りの段ボールと一緒に、回収業者が持って行って、廃棄してしまった、という。翌日昼に気づいたときには回収不能だった。

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生徒の気持ちよりカネ儲けを優先する永瀬昭幸社長(公式サイトより)。被害生徒が在籍する高校からナガセ関係者は出入り禁止。

そもそも、緊急事態宣言下で、なぜ校舎での受験にこだわったのか。

「このテストは、ナガセ社内でも、年間でもっとも力を入れているもので、毎年、社員に大動員がかかります。無料で高校1・2年生を集め、全国各地で会場を借りて、運営しています。このコロナ禍でもリアル会場での実施にこだわって、2日間、連日、昼過ぎから22:00頃まで実施します。今年は、緊急事態宣言下ということで、21時前までに終わるよう実施されました」(同)

生徒の健康よりも、自社のカネ儲けを優先した結果、といえる。ナガセは、新型コロナの感染が校舎内で発生しても、生徒募集に影響があるとみるや、隠ぺいし、対外的に嘘までついてきた。

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そこまでしてこのテストを実施したいのは、なぜなのか。

「だいたい3億円くらいが動く、大規模なテスト事業です。なぜここまでするかというと、生徒募集につなげたいから、という理由が一番です。共通テストを受け、1年前に同じ問題を解き、1年後の準備をしましょう、という触れ込みで、各校舎は必死に生徒募集をかけます。全国的に、かなりの大号令がかかります」(同)

ずさんなテスト実施の結果として発生した不祥事に、誠実な対応ができない企業体質も、相変わらずだ。

「高校への対応は校舎任せで、公にナガセとして謝罪はない、とのこと。公にされておらず、公式の謝罪もありません。おそらく内部の人間でも知っている人は少ないと思います」(同)

 高校や生徒にとっては、迷惑でしかない

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