花王 デッチ仕事&サービス残業で40歳まで年功序列な会社
B 不良企業予備軍 【バランス型】 (仕事3.0、生活3.0、対価2.4) |
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「お縄になっちゃうので言えない」問題
花王のキャリアパス |
具体的に変更の対象となったのは、マーケティング職なら「シニアマーケター(SM)」、研究開発職なら「サブグループリーダー」と社内で呼ばれる、ランク3(MK3、RD3…)の社員である(右記キャリアパスの図参照)。
マーケで学卒14年目、研究開発で院卒10年目に、ほぼ一律で昇格すると、月収が定額支給となり(ボーナス含め年収750万円ほど)、裁量権も持たされぬまま、「E職」と呼ばれる上司の管理下で、延々と時間を気にせず働かされていた。
マーケの中堅社員が言う。「SMは部下を評価する権限もない“なんちゃって管理職”でした。ビューティーケア事業ユニットは、毎年だれかが倒れるといわれるくらい過酷で自宅への持ち帰り仕事も多いのに、つい半年前まで残業代が出なかったんです」
花王は、過去にも労働基準監督署の検査が入りサービス残業が問題視されたことから、2005年前後に、ICカードによる入退館時刻の自動記録システムを導入。出社の時刻と退社の時刻が情報システムを通じて勤怠管理の画面に現れ、それに合うように社員が自己申請する仕組みになった。管理が機械化されたことで労働時間は正確になり、サービス残業はなくなるはずだった。
だが、カルチャーはそう簡単には変わらず、当初目的どおりには運用されていない。「サービス残業がカルチャーになっていて、みんな変とも思わないんです」(購買部門社員)。多くの社員は、サービス残業を当たり前のこととして受け入れているという。花王には日本の労働基準法など通用しないのだ。
具体的には、どう運用されているのか。辞めたばかりの元社員に尋ねると、「お縄になっちゃうので詳しくは言えない」と興味深い答えで、社員も違法性の認識を持っていることが分かった。
現役社員によれば、その手口はこうだ。
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花王の現場組織
花王の給与(ランク2中堅社員)
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読者コメント
興味深い記事です。
花王は反日企業と言われるとおりの会社ですね。
不買運動とまではいかないが「買ってはいけない…」載ってなかったっけ?
花王は2012年4月9日、澤田道隆取締役が社長に昇格する人事を発表した。尾崎元規社長は会長に就任する。6月28日付。澤田次期社長は、入社以来31年間研究開発に携わってきた。
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