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税金が石原伸晃・元国交相や山田区長のパーティ券に 杉並区議のデタラメな政務調査費

情報提供
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杉並区民の税金で政治資金パーティのパーティ券を買ってもらっていた石原伸晃前衆議院議員(中央下)。車上では山田区長が庁舎に向かって応援演説。石原氏に取材を申し入れたがいまのところ回答はない(8月28日)
 「区政に関する調査研究に資するため」に利用されるはずの東京・杉並区議会議員の政務調査費(月額上限16万円)が、石原伸晃・前衆院議員や山田宏・杉並区長の政治団体や自民党支部主催の政治資金パーティー券購入代に流用されていたことが、政務調査費収支報告書の調査でわかった。かかわった議員は歴代議長含む20人に及び、政党支部主催の「事業」を含め政治団体・支部に流出した公金は、判明しただけで約55万円。私は区民のひとりとして8月7日、返金を求める住民監査請求を申し立てた。「5つ星」を標榜する杉並区だが、実態は「税金泥棒」の巣窟だ。
Digest
  • “ノブテル券”購入議員一覧その1
  • 自民党選挙決起集会の参加費も税金
  • 山田宏区長の後援会「杉並No.1の会」
  • 住民監査請求を申し立てる

“ノブテル券”購入議員一覧その1

 元国土交通大臣の石原伸晃・前衆議院議員の事務所は、杉並区阿佐ヶ谷にある。東京8区から衆院選に出馬、民主党・国民新党推薦の社民党前衆議院議員・保坂展人候補との事実上の一騎打ちとなり、30日の投票に向けて激しい選挙戦を展開している(8月28日現在)。

 その石原氏の後援会に「石原伸晃の会」(代表・石原伸晃氏)という団体がある。政治資金規正法に基づき総務省に届出がなされている政治団体で、石原氏の資金管理団体でもある。政治資金パーティ券の購入費など、杉並区議会の自民党議員によって、もっとも多額の政務調査費が注ぎ込まれた政治団体が、この「石原伸晃の会」だった。

 政務調査費とは区議に支払われる経費の一種で、条例によって「区政に関する調査研究に資するため」にのみ支出が認められている。杉並区の場合、金額は月額で上限16万円。経費すなわち公金だから、政治活動に充てるなど、常識感覚でももってのほかだが、杉並区議会も2008年4月1日の議長訓令で「選挙活動に関する経費」や「政党活動に関する経費」「講演会活動に関する経費」の支出を認めない旨、明文化している。

 ところがその使途基準を無視するかのように、政治団体「石原伸晃の会」への支出をはじめ、選挙・政党活動としか思えないものに堂々と使われていたのだ。それも一度や二度ではない。調査可能な過去6年について、回数にして57回、金額は合計54万9330円。歴代議長ら20人もの議員がかかわっていた。

政務調査費の収支報告書は、杉並区議会事務局で閲覧できる。コピーも可だが、その場合は情報公開請求の手続きをとることになる。

 あまりにも多すぎるため、点検するだけでも相当な労力を要する。各議員から議長に提出された政務調査費収支報告書をもとに、まずは「伸晃の会」のパー券購入状況を年度ごとにみていく。議員名―支出年月日―金額――報告書の記載内容―の順である。

 ○ 2003年分
 ・今井譲/03年12月10日/20,000円
(石原伸晃政経セミナー参加費)
 ・小泉靖男/03年12月10日/20,000円(同) 
 ・河野庄次郎/03年12月10日/20,000円(同)
 ・斉藤常男/03年12月15日/20,000円(同)
 ・富本卓/03年12月10日/20,000円(同)
 ・葉梨俊郎/03年12月10日/20,000円(同)
 ・藤本直也/03年12月10日/20,000円(同)
(小計14万円、すべて自民党会派)

 官報には、2003年は4月16日と12月10日に「石原伸晃政経セミナー」と題する政治資金パーティを千代田区内で開催したと記載されている。上に列記したなかで、12月10日付で購入したものは、この12月10日付分とみられる。一枚2万円の券を893人分販売して、1,786万円の収入を得たと書かれている。

 もっとも斉藤氏だけは購入日がパーティ開催後の12月15日となっており、どういう状況で券を買ったのか判然としない。ついでながら、後にも触れるが、富本卓氏は石原伸晃氏の元公設秘書で現在の杉並区議会議長である。

 続いて2004年分である。

 ○2004年分
 ・ 井口かづ子/04年4月2日/6,000円
(「伸晃の会」後援会費との記載あり)
 ・井口かづ子/04年4月7日/10,000円
(石原伸晃政経セミナー参加費)
 ・ 梅田久恵/04年4月7日/20,000円(同)
 ・河野庄次郎/04年4月7日/8,000円(同)
 ・葉梨俊郎/04年4月7日/20,000円(同)
 ・藤本直也/04年3月15日/10,000円(同)
(小計7万4,000円)


 2003年分と同様に官報で確認したところ、2004年にも「伸晃の会」主催で政治資金パーティ「石原伸晃政経セミナー」を開いている。1,339人分を2万円で販売して2,678万円の収入があったという。梅田区議と葉梨区議の2人は全額を計上し、残りの3人は一部を政調費で落としたと思われる。

 また、井口かづ子議員は04年4月2日に6,000円を「後援会費」名目で支出している。政治団体「石原伸晃の会」に対する寄附、純然たる政治献金の類である。公金感覚を疑うほかない。

◇ “ノブテル券”購入議員一覧その2
 杉並区議による“ノブテル券”購入は、どういうわけか2005年度は一件しかない。

 ○2005年分
  ・河野庄次郎/05年4月22日/10,000円
(石原伸晃政経セミナー)
(小計1万円)

 2005年4月23日に赤坂プリンスホテルで開催された「石原伸晃政経セミナー」分とみられる。この年からは総務省に出された政治資金収支報告書が閲覧できるので、「石原伸晃の会」の金銭の出入りがより詳しくわかる。

 同会の05年分政治資金収支報告書によれば、05年4月23日に赤坂プリンスホテルで「政経セミナー」を開催、一枚2万円のパーティ券を1,283枚販売して2,566万円の収入を得ている。開催経費は、会場費(約230万円)や印刷費・郵送費(計約68万円)、土産代(約28万円)、ガソリン代(約23万円)などで、合計671万7,693円。差し引き1,894万2,307円だ。一夜にして1,900万円の儲けである。その一部は杉並区民の税金なのだ

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(上)自民党支部の政治資金パーティ「東京政経フォーラム」の様子(TOKYO自民党ホームページより)。(下)8月18日の衆院選公示。杉並区役所の敷地をなかば占領する形で行われた石原伸晃候補の出陣式に、パー券購入区議たちが多数列席した。

杉並区民の税金で政治資金パーティのパーティ券を買っていたことを裏付ける政務調査費収支報告書。12月4日の研修費2件が、それぞれ石原伸晃氏と山田宏区長のパーティにあたる。

政務調査費の使途について議長の責任は重いが、杉並区では歴代議長自ら石原伸晃氏らの政治資金パーティ券を買っていた。伸晃氏の出陣式に応援演説のために訪れた富本卓議長(元伸晃氏公設秘書)。

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2009/08/29 17:12
石原?2009/08/29 17:09
a2009/08/29 15:53
2009/08/28 20:51
こう2009/08/28 14:00
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