三菱東京UFJ銀行 減るポスト、遅れる昇進、拡がる格差
Caa 不良企業 【組織の使い捨て歯車型】 (仕事2.0、生活2.3価2.6) |
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- 学歴でゲタを履かせる
- 提案書は本店の企画部が作る
- 押し付け的な営業
- 支社長を通す社内公募
- 「旧Uなのに、いい上司なんだよ」
- 入行6年目で全員700万円行かない
- 支社長になれないと報われない
- 敗者復活が難しい
- 福利厚生は寮くらい
- 法人担当、「ミニカ」で回る1日
- APは「国家Ⅱ種みたいなもの」
- ITリテラシーが低すぎる
メガバンクは金融庁の下部組織みたいなものなので、「モラトリアム期間」は確かに実現しそうだという。だが、本来潰れるべきものは潰れないと構造改革は進まず、日本経済は活性化しない。変革を遅らせるだけだ、というのだ。
日本のメガバンクに自由はない。金融庁-本店の企画・人事・法人融資-支社(大・中・小)という序列が明確で、支社の業務は、ガチガチに縛られている。それは入行式その日から教え込まれる。
学歴でゲタを履かせる
ここ3年ほど(2007~2009年)は、4月冒頭の入行式の日、式が終わると、総合職は、そのまま苗場のホテルにバスで直行。2週間の研修に入る。ここ3年、総合職だけで500人以上を採っているため、30人ほどのクラスごとにバス20台に分乗する大規模な移動だ。
ここでは、入社10年目くらいの人事部の社員が講師としてつき、新人は、日々の手書きの日誌に逐一、マルをつけられたり、赤ペンを入れられるという、アナログな経験にいきなりショックを受ける。「赤ペンでマルつけられたのなんて、小学校以来でした」(若手行員)
この講師を、社員は普通に「先生」と呼ぶ。先生役の人事部社員は、社内でも出世コースに乗っているエリートで、人柄がよい人が多いという。
2週間で戻ると、あざみ野や神田の研修所への通い研修が始まり、財務分析やビジネスマナーなど、銀行員の基本を教わる。これが5月末までだ。講師は、外部の研修会社「ザアール」「アルー」など有名どころを揃える。
5月末に研修の卒業式まがいのものがあり、ここで配属先を通告される。卒業証書のようなものを手渡され、「山田太郎(氏名)、○○支店!」と皆の前で配属先を告げられる。この儀式は三菱銀行の伝統らしい。研修は手抜きできない。研修をサボった人が、地方の田舎の支社に配属変えになった例もある。
正式配属は6月1日付のこともあれば、内定時代にすでに配属が決定している年もある。この配属先は、大学名や支社長権限で決まる。支社長が自分が出身の大学から引っ張ることもあるという。ほとんどの配属先は、本店ではなく支社。支社は、規模によって「店質」のランク分けがされている。東大卒は店質が1か2で、早慶は1から3くらいまで。店質は、半期ごとに同じ規模のグループ内で競い、表彰されるため、各自、自然と分かるようになっている。店質が高いと、支社長がエラいために強い人事権を持っており、その後の人事で有利になる。つまり、学歴で最初に有利に立てる。
「同期では、商社に落っこちてうちに来た人も多い。早慶レベルのなかではあまり人気が高くなかったです」(若手行員)。創価大学が取引先だから創価大出身者が必ずいたり、帝京大、東海大がいたり。融資先大学の枠があるため、毎年、必ずいるのだという。
提案書は本店の企画部が作る
最初の支社では、まず、預金窓口、外国為替(大きな拠点のみ)、個人営業(要するに預金集め、住宅ローン業務など)を経験。その後、法人担当となり、法人の内部事務を半年。ここまでの1年間が、研修期間である。
「最初の1~2年でふるいにかけてると思う」。複数の若手行員はそう感じている。1年目は、1週間まるまるかけた研修が数回あり、テストがあって、点数をつけて返される。これは裏ですべて集計され、数値化・偏差値化されて、その後の人事異動や昇格で間違いなく利用されるものだというから、最高度に注力する必要がある。とにかく、人事部の権限は絶大なのだ。
「この会社に向いている人は、問題意識をもたず、社内の評価ばかり気にする人。テストで百点をとりたい人。90点で満足する人はダメだし、波があってもダメ。だから、優等生タイプに向いている。テストの目的など考えず、ひたすら百点を目指すタイプです」(若手行員)
仕事自体は、支社にいる間は、面白みのある仕事は、あまりない。というのも、結局、権限を持っているのは本店の企画部だからである。「提案書も本店の企画部が作ったものをそのまま出すので、自分で考える部分が少ない。提案書類を作るスキルが身につかない。エクセル、パワーポイントといったITリテラシーの類も身につきません」(若手行員)
メガバンク一般に共通するが、命令を「する側」の本店と、「される側」の支社に、明確に分かれる。本店の行員は、体を動かして汗水垂らす種類の仕事はしない。使うのは頭だ。本店でビジネスモデルを考え、それに従って、支店の行員が実行する。実行する側はどうしても「やらされ感」がある。
中央(本店)-地方(支社)の序列に加え、支社内での序列も厳しい。「課長だって、上のイエスをとらないとダメ。自分でそれなりにやりたいことができるのは、支社長からでしょう。課長がこう言っていました。『おれの一番の仕事は、支社長に媚びを売ることだ。それが、オマエらの仕事を良くするんだ』と。大企業病だな、と思いました」(若手行員)
押し付け的な営業
2年目以降の総合職社員が支社で担当する中小企業融資は、外回りが基本。汗で塩を噴いて、夏場は背広一着が1ヶ月で潰れるような仕事である。これも、本店の目標設定のもとで支社が動く。本店が、個別の担当企業ごとに分析して、「もう貸せない」「まだいくら貸せる」というのを決めて、それが目標値として設定されるのだ。
2年目で40~50社、支社長代理で40~60社ほどの担当企業を持ち、実際に貸し出しがある企業はそのうち半数ほど。たとえば半期で2億円の収益、というノルマを課される。何もしなくても、既に貸している分からの収益が1億円あがってくるが、何もしなければ貸し出し残高が減って行く。だから、それを維持しつつ(守り)、そこからいくら純増できるか(攻め)、で評価される。攻めるには、デリバティブ商品などを売りつけなければならない。
銀行は融資先よりも立場が強い。融資をストップされたら、会社が潰れてしまう。そこで、三井住友銀行に対して公取が問題化したような、優越的地位の濫用事件が起きる。問題となった「金利スワップ」(デリバティブの一種)のほか、「通貨オプション」(長期の為替予約)、私募債の発行など、かなり押し付け的な営業もする。「実は、顧客にとっては普通の貸付で十分であって、私募債の発行なんていらないんですよ
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三菱東京UFJ銀のキャリアパスと報酬
20代の給与明細(非役付者)
上:総合職の職制別の適用グレード下:AP職の資格制度と資格要件
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社畜道まっしぐら。邦銀に入ったらキャリア形成もへったくれもないってことに就活学生はいいかげん気付いた方がいい。
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読者コメント
女「新規開拓って楽しそうだよねーw」
ぶち殺すぞ 融資外訪経験のない女性管理職
人事異動
また女性支店長ばかり誕生
優秀な男は辞めていく
持ち株会社の名称は「三菱UFJフィナンシャル・グループ」と、「東京」の文字が入っておらず、企業や個人などの取引先からは「紛らわしい」とか「銀行の名前が長すぎる」という指摘も出ていました。NHK2017年5月14日 5時29分
大手銀行の「三菱東京UFJ銀行」が、来年春にも、銀行の名称から「東京」をなくし、「三菱UFJ銀行」に変更する方向で調整していることがわかりました。NHK2017年5月14日 5時29分
そんなことよりお前さっさ退職届出せ。銀行にマターリなんてのは存在しない。営業時間を可能な限り捻出し、客に売りつける戦略とシナリオを考え、突撃してお願いして押し売る。これこそが銀行員スタイル。収益を上げれない奴は去れ。
三菱東京UFJ銀行の窓口業務などを担う約1万2千人の契約社員が、正社員と同じ労働組合に入れるようになり、2014年春に、希望する7千人が加入する見通し。組合に入った契約社員は、フルタイム労働者で月900円、パートタイマーが同500円の組合費を負担しなければならないが、それに見合った待遇改善が約束されているわけではない。銀行側は、契約社員を組織化することで、人材の確保を目指す。
ホンマ銀行て細かいわ
大雑把な俺には向いてない
銀行辞めて三年経つけど、まだ詰められてる夢見るわ
独創性は一切必要ないが人一倍記憶力とコミュ力がいる仕事、それが銀行員
三菱東京UFJ銀行などのようなメガバンクだけではなく地方銀行なども含めて大量採用を行っている事から銀行はどこも似たような構造、状況になりつつある。銀行に内定が出たと言ってぬか喜びしてはいけない。「銀行を辞めたい行員」なども併読してみることをお薦めします。
銀行は三菱東京UFJに限らずどこも似た雰囲気、状況です。違いがほとんどない。本部、本店のみの意思決定。支店の人間は「従」のみです。訳の分からない上司も多いです。
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