りそな銀、「自分に終止符を打った」行員たち ボーナス14万でも辞めない訳
Caa 不良企業 (仕事2.5、生活3.0、対価1.8) |
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- 世間は好景気、りそなは例外
- 残業時間を組織ぐるみで偽装
- 30歳550万円程度がせいぜい
- 雇用安定は42,43歳までだけ
- 残る都銀ブランドの威力
- 3年目からバラバラのキャリアパス
- 割り勘を要求する支店長
- 社内転職はアリ
- 支店若手社員、1日のスケジュール
- サービス残業が横行
- 女性活用はましなほう
- 手帳もメールも禁止
世間は好景気、りそなは例外
今冬の組合員のボーナスは1ヶ月前後で、夏の2ヶ月と併せても、年3ヶ月弱にとどまる。りそな銀では大きく分けて、入社から3年間の「育成層」、「一般社員」(4年目から主任まで)、「マネージャー」、「支店長」、「経営陣」で給与・賞与が決まっている。育成層の冬のボーナスは、入社3年目だと額面17万円台、手取り14万円台になってしまう。
上:2007年冬のボーナス 中:2006年冬のボーナス 下:給与 (ともに20代後半社員) |
その上の一般社員でも、一律で30万円(手取り24万円台)。「私の場合、3年目社員と比べれば倍近いですが、50歳でも30万円です」(一般社員)。40代以上の一般社員も多いため、かなり厳しいが、それでも金額は昨年より2割ほど増えた。
「バブルの頃は、1回のボーナスで半年分出ていて、30歳で年収1千万円だった。今では、1千万円貰えるのは支店長以上で、30歳なら500万円程度。バブル期の支店長は1500~2500万だったそうです」(同)
支店長クラスに昇格できる人は、同期で10人に1人もいないくらいハードルが高いという。それでも1,000~1,500万。いきおい、カネ払いは渋く、支店の飲み会でも、支店長に傾斜配分すると苦い顔をされるという。社員全体に余裕がない。
若手社員が続ける。「他企業とりそな銀行との待遇差は、社会的には表面化していません。これがバレるまで、採用の現場でも都銀のブランド力が発揮されるでしょう」。倒産企業で高い賃金が税金から支払われたら納税者としてはたまらないので、普通に考えると当然ではあるが、昭和時代を知る高年齢層を中心に都銀信仰はいまだ根強い。
残業時間を組織ぐるみで偽装
給与・賞与が低いなか、社員はどうやって生活しているのか。福利厚生面では、自宅から90分以内で通える独身者には、補助がゼロと冷たい。出身地と異なる勤務地に配属となり、自宅から90分以上かかる場合は、りそな銀が寮運営専門の会社と契約しており、「レオパレス」に実質無料に近い負担で入居できる。自社の寮はなくしていく方針だ。妻帯者の場合は、5万円程度の住宅補助が出る。
りそな銀行のキャリアパスと報酬 |
このように、最低限の福利厚生はあるが、手厚いとはいえない。では、“生活残業”の実態はどうなのか。りそな銀では、残業代は、労働基準法第三十六条の基準どおり、年間で計360時間。月30時間平均だ。
「月30時間を超えると怒られるんです。年360時間に収まるよう、年度の後半(2~3月)は、残業代は実質ゼロにさせられました」(3年目社員)
実際に残業ナシならばよいが、その実態は、サービス残業を残業ナシに偽装するのだという。その手口は、組織ぐるみの悪質なものだ。
りそな銀では、労務管理の一環として、コンピュータを利用してファイルを保存・更新した時刻を管理しており、退社時刻と整合性が取れているか、チェックしている。つまり、21時にファイルを更新しているのに、自己申告の退社時刻が20時というのはありえないので、これを突き合せることで、実態に則した労務管理をしている、と労基署にも説明できるのだ。
だが、社内では、これを悪用した時間調整が行われている。りそな銀のイントラ上で、自分のファイル更新時刻を知るためのツールが共有されており、社員はそれを使って
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読者コメント
今は違うでしょう?
今時新卒で地銀に入る奴は池沼
まあ、厳しい時代だから仕方ないのでは。実力があるのならば、退職し次のステップにすすむべき!
知り合いの80代のおばあさんが、ここの支店長と担当者の数度にわたる訪問を受け、銀行員さんのいうことだから大丈夫だろう、と、投資信託を購入されました。その後、経済恐慌になり、約半値になったそうです。お人よし、知識のないものが食い物にされる時代です。投資の自己責任原則はアメリカ人が広めたものであり、今後も、日本人の富を狙って、アメリ金融カ人は二の矢三の矢を放ってくるでしょう。注意してください!!
旧大和銀行の役職者の口癖は、自称農耕民族、働かないのが美徳。出鱈目事件、NY事件(海外業務での出鱈目)の発覚。
国内業務での出鱈目事件の数々。会社内部での世襲。貴族社会?合併当時の勝田頭取のアホなコメント。2003年の経営破たん。粉飾決算疑惑。公認会計士謎の自殺。NY事件以降の政官大和癒着。そんなりそなが新卒採用。ボーナス支給?
確かここはボーナスではなくインセンティブと言うはずだったが。
しかも年1回支給だったと思ったが。
公的資金返済しなくても待遇はどんどん良くなっていくんだね、羨ましい・・・。
今年の冬のボーナスはどうだったのか?
公務員よりは高いのだと思ったらそうでもないようで。ご愁傷様です。
都銀もここまで腐ってしまうと、なぜりそなにしがみついているのかと思う。いまや地銀の方が給与はいい時代。30代のうちに転職しよう。
公的資金も完済しないのに社員にボーナス支給する時点でずうずうしい。企業が生活保護をもらってる状態なのに何考えてるんだ?金よりカルロスゴーンレベルの奴を投入しないと腐った銀行は変わらない
りそなにしがみついている社員達よ!転職した方が生涯賃金はよくなるのではないかな!40過ぎてまだマネージャーになる日を夢見ている君!無理だからあきらめなさい。
30歳一般社員で550万円、年功序列がまったくないりそな銀行では50歳でもマネージャーに昇格できない一般社員(主任)はやっぱり年収は550万円なのです。一番いいころには主任で900万円もらっていた時代もあった。
りそなになってからは、大和・あさひの時代に比べて時間外勤務の申告がしやすくなったとの話も聞いています。中小企業が厳しい時代に都銀だからといって賞与がもらえるなんて。国はもっとりそなの経営に口出しすべき。
銀行ってサービス残業あるんですね。学生に教える必要がありますね。
諸君らを諦めさせるのが経団連の作戦です!
労働基準局から、いつ行くか前もって連絡あるし、何か見つけても、是正勧告出すだけで、その後の対応の確認も無い。大手の労働組合相手だと、仕方ないから動くけど、個人相手だと、自分で裁判してくださいと言い出す。本気で監査して、余計な仕事を増やす気など無い。
サービス残業って当たり前って感じですね。昔うちも監査入ったけど、タイムカード導入しただけで未だにサービス残業、休日出勤してますよ。ボーナス貰ってるだけ羨ましいです。
サービス残業の偽装なんて、うち(メガバンク)も当然のごとく横行されてます。一昨年くらいに労基が入ったけどびくともしなかった。
サービス残業は、労働基準監督署は厳しいです。所得税どろぼうですから。そのうち、手入れがありますね
平成3年当時、職場で(当時は大和銀)りそなの外回り担当営業さんと週2回くらい話をする機会がありました。当時から「拓銀の次はウチ」と囁かれている。社内では公然なんだと言っていましたね。分かっているのにやらないのではなく、「身動きが取れない」状態だったのではないかな。そういう企業、今もあちこちにあるでしょう。
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