アクセンチュア 雇用を中国に飛ばす「パラシュート型アウトソーシング」のえげつなさ
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【コンサル職の場合】 A 優良企業 【生活犠牲型】 (仕事4.5、生活3.3、対価5.0) |
- Digest
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- 最後は中国に飛ばす「パラシュート型アウトソーシング」
- コンサル、サービス、ATSの3種
- 「労働時間がやたら長いSE」
- 最初の職場が悪いと、アクセンチュア人生が終わる
- キャリアアップがないサービス職
- ポイントは残業代
- 2009年は昇格凍結、たった1割だけ
- 「トランスファー」という肩たたき
- 研修所で待機→カウンセリングアウト
- 身近な「ハードワークで入院」
- 茶髪のマネージャに、金髪のコンサルタントも
最後は中国に飛ばす「パラシュート型アウトソーシング」
「ベンダーからは恨まれてる」「ヤクザだってよく言われる」「えげつない」――その露骨な手法から社内外の評判が芳しくないのが、この、小林氏が注力してきたサービス部門の「戦略的アウトソーシング請負」事業である。アクセンチュアがこの10年、重点的に伸ばしてきた分野で、現在では500人ほどがアクセンチュア本体の正社員として従事している。
そのうちの1人だった元社員が、その実態を解説してくれた。
「もともと1つの大企業に、小さなシステム屋さんがたくさん入っている場合、SAPのような基幹系も、オープン系も含め、それら情報システムを全部まとめて、アクセンチュアが100人単位の仕事をまるまる請け負うんです。たとえて言うなら、平和な村に、兵隊が勝手に入って行って、白い眼で見られる。元いた村民(ベンダー)は、アクセンチュアへの出向扱いになり、我々占領軍が勝手に、その人たちのリーダーになります。一気に乗っ取るので、パラシュート型アウトソーシングと呼びます」
乗っ取るだけでは、クライアント企業から見たら、コストアップでしかない。そこからが本番だ。
「情報システムを統合して、一括して管理する体制を築くのですが、まず立ち上げが大変。他人が作ったシステムを理解するところから始まり、ウチのリーダーシップで運用業務プロセスを改善します。そして最後に、ベンダーを切って、1~2年かけて中国の大連に移管する。システムにトラブルが起きたら、中国人が大連から日本語で対応します。これでコストは半減し、アウトソース完了。これが得意技です」
乗っ取られた挙句にコキ使われ、契約を切られて仕事を失うのだから、合法的ながら、確かにヤクザ的な手法に見えなくもない。その親分として仕切っていた人物が、自家用ポルシェで平日に大手町に乗り付けて亡くなったわけだから、この事故を知った“村民”たちの胸には、さまざまな思いが錯綜したに違いない。
コンサル、サービス、ATSの3種
このサービス職の約500人は、企業の情報システムの“主治医”としてお守りをしつつ、日本から中国にせっせと雇用を移転させる推進役にもなっている。それに対し、“専門医”とも言うべきなのが、同社の中核を担うコンサルタント職の人たち。そして、その専門医のスタッフとして、プログラマー的に技術系の仕事をこなすのが、冒頭のATSに在籍する社員たちだ。アクセンには、大別して、この3種の人間がいると考えてよい。
日本に約4200人いるアクセンチュアグループ社員のうち、コンサル職は
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