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パナソニック元社員が語る「少なくとも私がいた部署はブラックでした」

情報提供
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「ぜんぜん外国人なんていないじゃないか、と」
 「新卒の8割が外国人」と華々しくマスコミが伝えるパナソニック。だが、それは巨大スポンサーの意を汲んでのミスリーディングな報道にすぎない。実際にはほとんどの社員が「社内でグローバルはぜんぜん感じない」と話す。パナに新卒入社後、早々に見切りをつけて転職した事務系社員が、「これから入社を考えている人に正確な情報を伝えられれば」との思いから、取材に応じてくれた。“グローバルチャレンジャー”として採用しローカルソルジャーに配属する実態、仕事に対する情熱を微塵も感じさせない先輩社員たち、残業代未払いや有休申請の却下など最低限のコンプライアンス意識の欠落――その実態は、とても日本一の家電メーカーとは思えない、杜撰で旧態依然としたものだった。
Digest
  • 『新卒の8割』ではなく外国人は『新卒の5%』
  • 初日から「おや?」と感じた
  • 「いるだけ」の仕事
  • 100時間残業してるのに「39時間まで」
  • 有休の申請をTLも統括部長も受け付けない
  • 期待値とのギャップが問題

『新卒の8割』ではなく外国人は『新卒の5%』

まず思ったのが、入社前は外資系みたいなイメージを持っていたんですが、入ってみると、「ぜんぜん外国人なんていないじゃないか」ということ。「グローバルチャレンジャー」だと言われて採用されたのに、普段、「グローバル」を感じることが全くないんです。英語が飛び交うわけでもなく、外人もいないし、テレビ会議で外人が出てくることはありますが、日本語を話せる人ばかりなので、日本語で済んでしまいます。

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3~4年前から「グローバルチャレンジャー!」を新卒採用の表題に掲げだしたパナソニック

最近では、入社式の答辞を外国人に読ませています。最初に日本人の文系2人、理系2人が日本語と英語を半々で読んで、最後に外人が英語でしゃべる。すると新聞には、最後の外人の写真が載るので、一般人には、ものすごくグローバル化が進んでいるように見える。

すべて「採用ブランディング」だと思います。ようするに、ブランディングで入社前から語学ができる人を集めることによって、社内の教育コストを減らしたい。そういうことです。

同期でも、アジア系(特に中国・台湾系)中心に外国籍で日本語ペラペラの留学生は確かにいましたが、同期のなかの、たった5%ほど。だから、正しくは、外国人が「新卒の8割」ではなくて「新卒の5%」です。海外では採用しているのかもしれませんが、まったく人材交流もないし、何が新卒1000人外国人だ、と。

※確かに、「4月の入社式で、新入社員代表として大坪文雄社長から辞令を受けたのはタンザニア出身者だった。」(2008/07/07『日経産業新聞』)と報道されている。

このブランディング自体は成功していて、事務系の同期は英語がしゃべれる人が7~8割を占めていました

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大震災後、夏のボーナス明細に記された大坪社長からのメッセージ

入社数年目の給与明細。ボーナスのほうは、年間で×4カ月分ほど。

「グローバルチャレンジャーと言うからには、2:8ではなく8:2とか7:3なら分かりますが…」

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宗教紛いの会社2018/01/21 19:12
通りがかり2012/10/01 12:55
残業代は全部出せ2012/09/19 10:56会員
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