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餃子の王将 月135時間残業で「辞めたい」と言っても辞めさせない…「1日10時間以上は記録不可」の労務管理システム

情報提供
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王将フードサービス代表取締役社長の大東隆行氏(『フランチャイズWEBリポート』より)
 スパルタ絶叫研修で有名な飲食チェーン「餃子の王将」を運営する王将フードサービス。その正社員、行田将夫氏(仮名、28歳)は、京都府内の餃子の王将Y店で、長時間労働の末、過労でうつ病を発症、11年4月以降、休職を余儀なくされた。京都南労基署は、うつ病は長時間労働によるものとして昨年2月に労災認定。行田氏は今年2月、同社に対し「平均134時間57分という、殺人的な長時間労働を放置し、原告にうつ病を発症させた」として損害金や慰謝料など計2301万円の支払いを求め、京都地裁に提訴した。心身ともに疲弊していた原告は「退職させてほしい」と申し出たが、店長は「ここで王将を辞めたら逃げじゃないのか。逃げだったら辞めさせない」と説得。仕事を続け、3か月後に「中等症うつ病エピソード」「適応障害」「抑うつ状態」と診断され、仕事に復帰できなくなったという。
Digest
  • 正社員はどれだけ働いても賃金に反映されないシステム
  • 原告「退職させてほしい」、店長「辞めさせない」
  • うつ病発症の月の労働実態
  • 「この件について答えない」王将本社

正社員はどれだけ働いても賃金に反映されないシステム

 餃子の王将といえば、テレビカメラを入れて撮影させるほど、「愛と感動の絶叫研修風景」を自慢とし、“気合と根性の会社”として有名。

だがその裏では、労基署も認定する「1日あたり10時間までしか労働時間を記録しない」という違法行為がまかり通り、社員がどれだけ長時間働いても残業代が増えないという、“悪の労務管理システム”を構築。

辞めたいと言う社員を説き伏せ、辞めさせず、病気で倒れるまで働かせるなど、社員を都合よく利用する経営手法が、本件によって、明るみになった。

4月16日午後1時10分、京都地裁で、本件の第1回口頭弁論が行われていた。

法廷には、原告側の席に、弁護士3人、そして市民団体や労組関係者とみられる中高年男性5人と中年女性5人が陣取り、被告寄りの席には30代位のスーツ姿の男性と弁護士含め、計5人が居並んでいた。被告側でも原告側でもない真ん中側の席には、同社従業員のような雰囲気の30歳前後の私服男性が1人。

この裁判の第一回目は、原告の訴状に対する答弁書を被告側が提出したことについて、双方の弁護士が、書面の中で確認が必要な箇所を指摘するなど、事務的なやり取りを数分した後、裁判長が次回期日を決め、わずか10分で弁論は終了した。

筆者は事前に知人を介して原告代理人に取材を申し込んでいたが、原告の体調を理由に取材拒否との回答を得ていた。そのため本件は、裁判資料に基づき、お伝えすることにする。

訴状によると、原告の行田将夫氏(仮名、28歳)は、「餃子の王将」にアルバイトで入った後、2010年1月から、京都府内にある「餃子の王将 Y店」(以下、Y店)にて正社員として勤務していた。

Y店の営業時間は、午前11時~翌日午前2時。

同店では、以下の5つの持ち場に社員を配置していた。

「揚げ場」(揚げ物担当)、「麺場」(麺類担当)、「餃子場」(餃子担当)、「中センター」(カウンターでの調理、接客担当)、「鍋場」(その他の料理担当)。

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餃子の王将は直営店413店舗(うち中国大連4店舗)、FC店213店舗、計626店舗ある(平成24年3月31日現在)

それぞれの持ち場に、平日は、社員1人ずつ(鍋場は2人)、土日祝日は、揚げ場2人、鍋場3人、それ以外の持ち場には1人ずつつけた。だが、行田氏だけは、固定の持ち場がなく、人手の足りない持ち場に、穴埋めで入っていた。

行田氏は、日替わりメニューを考える仕事も担当していた。これも行田氏のみの仕事だった。他に、アルバイトが配属された場合に、仕事の流れを教えたり、仕事がうまくいっているか話しかける、といった業務も行っていたという。

Y店のシフトは、平日は5つ、土日祝は3つあった。

平日は、9~23時(休憩2時間)、11~0時(同)、10~23時(同)、11時45分~2時(休憩3時間)、15~2時(休憩1時間)。

土日祝は、8時30分~23時(休憩2時間)、10~0時(同)、11~2時(同)。

ちなみに、特に忙しい時間帯は、平日が12~13時30分、18~21時、22~23時。土日祝日が、11時30分~15時、16時30分~23時。

一日につくる料理は、平日が850~1150食、土日祝は2300~2400食だった。

行田氏がシフトで多かったのは、平日は11~0時、土日祝が10~0時だったが、定時で帰れる日はほとんどなかった。

まず、平日11時出勤の場合、朝礼に出席するため、遅くとも15分前には出勤した。

また、シフトの終了時間になっても、来店客が多くて業務に支障をきたす間は、帰ることができなかった。

閉店の午前2時以降も、店内の掃除などがあり、2時ちょうどには帰れなかった。

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京都南労働基準監督署(京都市伏見区奉行前町6)

それでいて、餃子の王将では、「正社員は、どれだけ働いても、賃金に反映されないシステムになっていた」という。平社員がいくら残業をしても残業代は増えないのである。そのカラクリは、こうだ。

本来、従業員が出勤した際は、当日の勤務時間をありのままに記載することになっているが、実際の運用では、23時頃にレジ担当の従業員が、その日出勤した従業員の勤務時間を、シフト表と照らし合わせて、紙に記載していた。

この紙に基づいて、その日の担当者がレジスターに勤務時間を入力していたが、なんと、その情報システム上、10時間を超える労働時間は、レジスターに入力できないように細工が施されており、本当の労働時間が入力できない状態になっていたという

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餃子の王将のメニュー

行田氏の勤務時間の実態表(11年1月分)

「逃げません!最後まで諦めません!」と言わせる研修。その結果、病気になって倒れて潰されてしまう人も当然でてくる。

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REV2014/01/09 21:09

「「1日10時間以上は記録不可」の労務管理システム」JR北海道の、基準値を一定以上越えた異常数値が記録できないシステムみたいだ。

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changsa2013/12/21 02:17

規模も様々なファッショがそこらにあった。隠せず目立ったり暴かれたりしてる。突然でも未知でもない。だとしたら、驚いたり恐れるようなことでもない?いや、ファシズム手遅れと戦慄するとこか?私の感性もマヒして

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muchonov2013/06/07 12:01

頭おかしい。

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taraxacum_off2013/05/31 01:04

「餃子の王将 月135時間残業で「辞めたい」と言っても辞めさせない…「1日10時間以上は記録不可」の労務管理システム」。近所にあるんだ。行くのやめよう

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