ヘルシアコーヒーで血圧が下がってしまう副作用、花王との癒着で「注意表示なし」のトクホ許可
セブンイレブンでもキャンペーン中のヘルシアコーヒー |
- Digest
-
- ヘルシアコーヒーには血圧を下げる副作用
- 高血圧治療中の人への注意表示をと食安委
- 消費者庁は食安委の注意を無視
- 農水出向組の消費者庁、事業者よりの調査部会長
- メッツコーラやペプシコーラも同罪
ヘルシアコーヒーには血圧を下げる副作用
2012年度のトクホ全体の市場規模が約7000億円の中で、『ヘルシア緑茶』に始まる花王ヘルシアシリーズが約300億円を占めるほど、ヘルシアの存在感は大きくい。
1000品目を超える特定保健用食品(トクホ)の中でも、花王のヘルシアシリーズは4割を超える断トツの売上シェアということになる。その勢いに乗って、新たに缶コーヒーのヘルシアが登場したきたわけだ。
ただ前回の記事でも明らかにしたように、体脂肪を減らす効果があるというクロロゲン酸の含有量は、一般のコーヒーのばらつきの範囲内で、普通のコーヒーに比べてヘルシアの効能が高いわけでは全くない。
その点については花王自身も認めているようで、「コーヒーは嗜好性が強い飲み物なので、健康成分であっても『なにかが添加されている』という印象を持たれると、受け入れてもらえない。そのため今回は『発見、誕生』という端的なワードを用い、コーヒー本来の力を引き出した製品だという点を押し出している」と説明している。
体脂肪を減らす効果は特にヘルシアコーヒーだけにあるわけではないが、実は、ヘルシアコーヒーだけにある副作用(一般のコーヒーにはない)があることは、ほとんど知られていない。
それは、血圧を下げてしまう作用だ。この血圧降下作用は、コーヒー豆の焙煎時に発生する酸化成分(ヒドロキシヒドロキノン)を除去することによって得られるのだ、と花王は食品安全委員会での審査資料の中で説明している。
つまりこの副作用には、酸化成分を除去していない一般のコーヒーでは起こらず、ヘルシアコーヒーだけに起こる、ということだ。
そもそも最初のヘルシアコーヒーは、この血圧降下作用を主作用として申請していたのだが、その後、体脂肪への作用に変えた、という経緯がある。実は、この血圧作用の方でも、『リズムライフコーヒー』という名称でトクホの許可は下りているのだが、なぜか現在のところ、販売はされていない。
しかし中身は同じものなので、体脂肪作用のヘルシアコーヒーでも血圧は下がる、ということになる。どれくらい下がるのかというと
この先は会員限定です。
会員の方は下記よりログインいただくとお読みいただけます。
ログインすると画像が拡大可能です。
- ・本文文字数:残り3,705字/全文4,729字
図1血圧と血糖値に作用するトクホには注意喚起表示を求めている食品安全委員会の文書の一部。下線は筆者。
図2血圧にも作用するのに注意表示がいらなくなったヘルシアコーヒー
消費者庁食品表示課長(当時)相本浩志氏。農水省から出向組で、現在は通産省に出向中。
消費者委員会新開発食品調査部会部会長の田島眞氏。花王スポンサーの「あるある大事典」の常連コメンテーターだった
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
低血圧の人が飲むと、コーヒーだから目は覚めるけど低血圧で起き上がれない状況になるってこと?
ヘルシアで痩せた人見たこと無い
花王のやりかた。
facebookコメント
読者コメント
※. コメントは会員ユーザのみ受け付けております。記者からの追加情報
本文:全約4900字のうち約3900字が
会員登録をご希望の方はここでご登録下さい
新着のお知らせをメールで受けたい方はここでご登録下さい(無料)
企画「CMリテラシー」トップページへ
企画「食の安全」トップページへ
企画「その税金、無駄遣い、するな。」トップページへ
本企画趣旨に賛同いただき、取材協力いただけるかたは、info@mynewsjapan.comまでご連絡下さい。会員ID(1年分)進呈します。