みずほ証券 「内向きの戦い」続けるゼイ肉だらけの寄合所帯
B:不良企業予備軍
(仕事2.5、生活2.7、対価2.6) |
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- ロボットの新光、頭脳のみずほ
- ボーナスが年30万円…
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- 「新光とは一緒にされたくない」旧みずほの人
ロボットの新光、頭脳のみずほ
合併会社の中心は、社員数では約4千人いた旧新光証券がマジョリティーを占め、旧みずほ証券出身者は1300人ほどにすぎない。2011年秋に約300人の希望退職を募集し若干減らしたものの、今年1月からは、旧みずほインベスターズ証券の約2200人が加わり、全体では7295人(2013年3月31日現在)に膨張。地域も顧客も一部でダブるが、リストラの動きは明らかに愚鈍である。
旧みずほ証券と、みずほインベスターズ証券との合併では、法人の顧客先が被るため、どちらが担当するのかでもめたという。ケースバイケースで、元新光の支店にいた人が全員、そのままその地域のインベスターズの支店に移って統合されるなど統廃合が進行中で、年内には統合完了の予定だ。
中小寄せ集めM&Aの歴史(みずほ証券ウェブサイトより) |
問題は、この「みずほ同士」の合併よりも、4年前に統合した旧みずほと新光の融合のほうだという。特に、カルチャーギャップが大きいためだ。旧みずほ証券は、興銀証券・富士証券・第一勧銀証券の3社が2000年に合併して誕生。その後、高い専門性を持ったスペシャリストの中途採用にも積極的だったため、外資出身者含め、中途入社組も多かった。いわば頭脳集団だ。
一方、同じく2000年に新日本証券と和光証券が合併してできた新光証券はリテールが強く、新卒採用中心で、個人客を新規開拓しながら転々と異動していく、昔ながらの「株屋」。企業向けが強い旧みずほとは、補完しあえる関係だった。
「旧みずほは、プライドが高く、少数精鋭の、賢いプロ職ばかり。一方、旧新光のほうは、『これ売ってこい』と言われてその通りに動くロボットみたいなもので『数で勝負!』という感じ。本店勤務中心の旧みずほの人たちは、新光が8割がたを占める国内営業部門をバカにしているんです」(社員)
みずほ証券の収益の柱は、①国内営業部門、②投資銀行部門、③市場・商品部門、の3つ。国内営業部門は旧新光の組織が主体でリテール中心だが、ホールセール(法人向け)部門も持っている。
本社(本部)の市場・商品部門や投資銀行部門も、同じ顧客を担当し、なぜか旧新光の組織にいるRМ(リレーションシップ・マネージャー=顧客担当の営業)を通さずにアプローチすることもできてしまうため、必然的に、一部で顧客の奪い合いや、お互いに敵視し合うような状況も起きてしまっているという。
「支店の法人営業(RM)が担当先のМ&A案件を拾ってきて本部の担当部署に取り次いでも、『収益性が低いから』と却下されたりします。現場からみたら、本部は『お客さんのために』という姿勢に欠けていて、中長期的な関係を作ろうとしない」(社員)
ボーナスが年30万円…
旧みずほ証券は、2007年秋のサブプライム問題で4千億円規模の巨額な損失を抱え、新光証券との合併が2度延期になった経緯がある。当時、約1300人で4千億円の最終損失なので、1人あたり3億円もの損失を抱えた計算になる。
一方、リーマンショックで相場が落ち込んだ新光証券も業績が急降下し、2008年3月期の新光証券の年間平均給与は770万円(37歳3か月、4067人)であったが、翌年は656万円(37歳5か月、4186人)に100万円以上ダウン。
このボロボロの2社が2009年5月に合併しても、待遇が上向きになる見込みはなかった。「リーマンショック後、ボーナスが4分の1ほどに激減し、戻っていません」(社員)
2011年からは、ボーナスが年1回制(夏だけ)に変更された。ある30歳前後の社員は、個人評価は平均値だったが、会社全体で956億円の最終赤字を計上(2012年3月期)した去年のボーナスは、額面30万円ほどだったという。
アソシエイトの給与明細。今年のボーナスは「基本給」×3.5カ月分。 |
「あまりにボーナスが少なかったため、社員のローン(冬のボーナス払い)などを考慮して、去年の冬に、0.8カ月分が『前借り』という形で臨時支給されました。つまり、今年のボーナスからの前借り払いです。だから、今年は(286億円の)黒字転換でボーナスが3.5カ月分に決まりましたが、6月21日に実際に支給された額は
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